借金への最後の対応策「自己破産」とはどのような手続なのか

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自己破産を決断したものの、いったいどのような流れで手続が進んでいくのか。

自己破産を決断した方がとにかく一番初めに考えるのは、「まず、何をすればよいのか?」ということです。そこで、自己破産の流れ、手続の内容について、書き綴りたいと思います。
 

 

弁護士への相談

自己破産を行うという決断をした場合、専門家に相談をするのは不可欠です。

ここでいう、専門家というのは司法書士と弁護士とが考えられますが、自己破産に関する相談であれば、弁護士に相談をしましょう。というのも、過払い金の請求等については司法書士でも対応が可能なことが多々ありますが、自己破産に関しては、額が大きいということもあり、司法書士では手続の資格を持ち合わせていないということも多いからです。

したがって、司法所に相談しても、結局は弁護士を紹介されるという流れになることがほとんどなので、弁護士に相談をするようにしましょう。

 また、インターネットが普及した今日、自分で手続を行おうと考える方も多いかもしれません。しかし、これは必ず避けましょう。自己破産の手続というのは極めて法的論理性の問われるものなので、弁護士に委任するのが良いからです。

また、弁護士でなければできない方法での自己破産手段もありますので、自己破産を決めたらば、弁護士に委任することを強くお勧めします。

 最後に、弁護士費用はどうするのかという疑問があるかもしれませんが、この点については、資力基準を満たして入れば法テラスという機関を使うことで、月々5000円の分割で弁護士報酬を支払うことができます。
(総額で20万円程度なので、40ヶ月の返済ということになりますが、一括で払うよりも、条件としては良いと思います。)

また、区役所等でも債務相談という形で、弁護士に相談が無料でできるので、そちらに相談するという方法もありかと思います。

破産手続きの流れ

自己破産事件につき、弁護士が受任した瞬間から、「受任通知」というものが各債権者に送られます。

ここで、今までつらかったであろう督促がストップします。

「受任通知」を受け取った債権者は、代理人である弁護士としか接触してはいけなくなってしまうからです。

とすると、勘の良い方は気づいたと思いますが、債権者リストを作成しなくてはいけません。債権者リストについては、裁判所にも提出する書類となるので、必ず作成しましょう。

そして、最も気をつけなくてはならないのは、「漏れなく」債権者を名簿化するということです。というのも、仮に自己破産の免責決定が下りた場合、その効果は書かれた債権者名簿のものにしか効力を発揮しないからです。

したがって、債権者名簿を作る際には、相手方(債権者)・金額等を漏れなく記入するようにしましょう。また、保証人になっているものについても債権者名簿に入れなければなりません。

 ここで、よくあるのが「もうどこに、いくら借金しているのか分からない」という問題です。このような場合は、督促状の来ている企業をまず書きます。

そして、CICやJICCという機関に照会をして見ましょう。

これらは信用情報機関と呼ばれる機関で、自らのクレジットヒストリーなどの記録を取り寄せることができますので、そこに書かれている、債権者が名簿に書くべき債権者であるということが分かります。

反省文を書く

債権者名簿が完成したら、後は戸籍謄本や住民票など、必要書類を弁護士が指定するはずなので、それに沿って、書類を収集するようにしましょう。

公的書類については、取得するのが簡単なので、比較的楽な作業となります。

しかし、もう一つ大事な提出書類があります。陳述書と呼ばれるものですが、いわゆる、破産に至った経緯と反省を記した、反省文です。

この文書は弁護士が作成することはできませんし、裁判所もこの文書を重視し読みます。したがって、嘘偽りなく、経緯と反省の念を書き綴るようにしましょう。
  

破産手続開始決定と破産免責許可決定

最初は弁護士単独で、裁判所に赴き破産の手続開始の申立てを行いますが、ここで問題が生じる可能性があります。

破産手続には管財事件というものと同時廃止事件という2つのタイプがあります。

前者の管財事件というのは、債務者に財産がある場合、第三者の破産管財人がその換価を行い債権者に比例按分するというものです。

また、少額管財事件というものもあり、めぼしい財産は無いものの破産の原因が浪費であるとか財産秘匿の可能性が疑われる場合などには、この少額管財事件として、破産手続が開始されることとなります。

同時廃止事件というのは、特にめぼしい財産も無く、かつ、原因が浪費等ではなくやむをえない借金であるということが認められる場合に行われる破産手続の方式です。

 さて、覚えておいていただきたいのは、破産手続の開始決定と破産免責許可決定とはまったく異なるものです。前者は、財産の換価という手続を行うものであるのに対し、後者は、債務を免除するというものです。

したがって、自己破産者にとって必要なのは後者の免責許可決定ということになります。

管財事件の場合の一つの壁

そして、ややこしいのですが、同時廃止事件の場合、即免責許可決定の可否判断に移り、3〜6ヶ月で免責許可決定が出るのですが、管財事件の場合、財産調査や競売等の手続がありますので、時間も相応にかかります。

加えて、往々にして自己破産の原因は浪費等であることが多いので、少額管財事件として扱われる可能性が比較的高いです。

すると、一つ問題が生じます。少額管財事件になった場合、管財事件なので破産管財人が選定されます。この報酬については申立人が負担せねばならないのです。額にして、約20万円前後です。

そしてこの管財費用については、一括納付であり、法テラスも援助はしてくれません。したがって、少額管財事件になった場合には20万円というお金を用意しなくてはいけなくなるのです。

 しかし、近年の破産事件の多くは少額管財事件であることから、弁護士も受任をした時点から、月々5万円程度積み立てるように指示することが多いです。そして、4ヵ月後に破産手続開始の申立てを行うというような流れを作るというように成ります。

もちろん、同時廃止事件になった場合、20万円は必要ありませんし、受任自体は行われている状況になるので、4か月間督促が続くという事もありません。

自己破産の手続き

おおむね、自己破産の手続きは上記のような流れで行われ、6か月前後で決着がつくことが多いです。大切なのは、債権者名簿の正確な作成と、反省文を書く事が最も時間のかかり、かつ、重要な部分となりますので、今までの生活の瑕疵について書き綴るようにしましょう。

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