どうしよう?親の借金を背負ってしまった

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親の借金を背負うというのはどういうことか

よくTVドラマや映画であるシチュエーションですが、実際親の借金を背負った人を見たことがありますか?

おそらく、大体の人は無いと応えるはずです。

一方で、見たことがあるという人も居るでしょう、ごくわずかながら。

そこで、親の借金と自分との関係について、書き綴りたいと思います。

 

親が借金だけ残して死んでしまった。

これこそが良くあるTVのシチュエーションです。

それを健気に娘が返すというような。

しかし、現行の日本の法律においては、原則として、借金を相続する必要はありません。

詳しく説明しましょう。

日本における相続は、プラスの財産とマイナスの負債に分かれます。

そして、財産がほしいのであれば、負債も抱えなくてはなりません。

しかし、財産を「放棄」正確には、「相続を放棄」すれば、財産を得ることはできなくなってしまいますが、同様に、負債も抱える必要はなくなるのです。

したがって、父が30億の借金をしている、財産は何も無いという場合、娘や奥様は相続放棄をすればよいだけなので、実際のところTVのシチュエーションというのはあまり起こりえません。

時々起こるTVのようなこと

しかし、時々TVのシチュエーションのようなことがおきえます。

これは、理由が非常に明確で、大きく分けると2つの理由があります。

第1に、例えば、長年すんできた家だけはどうしても手に残しておきたい、その代わり、父の1億円の借金も背負うというように、不動産が絡む場合です。

このようなときには、娘や奥様が財産(家)とともに、負債を抱えるということがあります。

第2の場合は、相続の放棄という制度を知らず、相続の放棄の放棄をしてしまっていることがあります。

TVの刷り込みかどうかかは知りませんが、父の借金は返さなくてはならないというように思っている人は、債権者にお金を返すと約束をする、もしくは、一部弁済をしてしまうということがありえます。

こうすると、民法上は相続放棄の放棄をしたとみなされるので、本当は相続しなくても良いにもかかわらず、良かれと思ってした弁済等が自分の首を絞めてしまっているということがしばしばあります
 

相続放棄の放棄をしてしまった場合

しかし、上記第2の場合、最高裁は判例として、「相続の放棄をすることができるということを知らずのうちに弁済等をしたとしても、相続を放棄する権利は留保されている」というような趣旨を述べています。

したがって、相続放棄をすることができるということが知らなかった(普通の人は民法なんて読みませんから大体知らないのですが)、ということが証明できれば、相続の放棄をすることができ、さらに、弁済したものについては不当利得に基づく返還請求をすることも可能ではあります。

しかし、法の原則は、法の不知はこれを許さず。

というように、法を知らなかったからと言って特別扱いはしないよというのが原則であり、上記の最高裁の判例も常に使えるとは限りません。

それゆえ、相続の放棄という言葉、制度があるということをしっかりと覚えておきましょう。
 

資産家に多いパターン

資産家の場合に時折おきることが、相続する資産と負債どちらが多いかが分からないということです。

不動産が1等地に100坪あるが、借金が49億円あるというような場合です。

これは、資産家の方には良くあることですが、このとき、採らねばならない施策は、「限定承認」という方法です。

この限定承認という方法はほとんど使われることはありませんが、資産と負債どちらが多いか判明しない場合に非常に有効な手段です。

限定承認はいいとこ取りの制度

限定承認というのは、もし相続財産が負債を上回っている場合には相続を行い、負債が相続財産を上回っている場合には、相続放棄するという制度です。

聞いていると、非常によい制度だなと思いますが、実際に使える制度です。

しかし、そうそう負債と財産を計算しないと分からないほどの資産を持っている家というのは無いので、そのような意味で、この限定承認という制度は使われることが少ないということです。

親の借金

親の借金を原則として相続する必要はありません。 しかし、相続財産と相殺することができるようならば、借金があったとしても、相続することをお勧めします。 また、どこかで借金している可能性がある場合には、限定承認という方法を使って、自分を守りましょう。

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