これだけは知っておきたい「債務整理」のこと

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債務整理とは?

   
借金で苦しんでいる人は、少なくありませんが、一方でその借金(債務)を合法的に減らす方法は意外と知られていません。

どのような方法があるのでしょうか。

債務整理とは?

  
債務整理とは、借金の額を減らし、重い金利負担から解放される手続きです。

現在、日本には200~300万人が、借金問題で悩んでいるといわれています。

借金問題で悩んでいる方の中には、自殺や夜逃げをする人も少なくなく、弁護士や司法書士等に相談して借金の整理をする人はほんの一部です。

しかし、どんなに大きな額の借金でも法律で整理できない借金はありません。

一人で悩まずに、専門家や相談機関に相談することが解決への近道です。
  
債務整理には、「過払い金返還請求」、「任意整理」、「自己破産」、「個人再生」の4種類があります。

以下、それぞれの方法について、説明します。

債務整理①過払い金返還請求

   
「過払い金返還請求」は、自分で行うことは稀で、基本的には専門家に依頼します。

まず、弁護士や司法書士に相談をすると、実際に過払い金が発生しているのかどうかを計算してもらえます。

実際に、自分で計算ソフトや計算式を使って計算するのは大変なので、専門家に任せるのが無難だと言えます。

そこで確実に過払い金があると判断できた場合、具体的な手続きに移行していく形になります。

次に、依頼した専門家の事務所から貸金業者に対して「受任通知」と呼ばれるものが、発送されます。

これは、過払い金請求に関する手続きが専門家に依頼されたことを知らせる通知です。

この受任通知が送付されたあとに貸金業者が、過払い金請求に関するやりとりを行う場合、依頼者本人ではなく弁護士や司法書士に対して行わなければなりません。

従って、過払い金請求をすると貸金業者から嫌がらせや脅迫を受けるのではないかと、心配している人でも安心です。

また、まだ借金が残っているものの、過払い金請求によって負債がゼロになる業者に対して請求を行った場合、この受任通知を送ることによって返済と取り立てを停止させることができます。

次に、弁護士や司法書士が消費者金融などに対して取引履歴というものを請求するのですが、これには依頼者と貸金業者の間で行われた全ての取引が記載されています。

これをもとに専門家は利息制限法の上限金利で計算をし直し、過払い金を計算するのです。

ただ、貸金業者によって取引履歴を開示するまでの期間は大きく違い、遅い場合だと3か月ほどの時間がかかってしまいます。

過払い金額が確定したら、専門家より貸金業者に過払い金返還請求書が発送され、請求金額で合意してもらえるよう交渉が行われます。

返還に応じてもらえる場合は、双方で合意書を取り交わし、あとは過払い金の振り込みが行われます。

この過払い金返還請求のメリットは、裁判所を通さずに司法書士・弁護士が 貸金業者と交渉をするため、依頼人の負担が軽く、また周囲に知られることのない手続きが可能になることです。

また、完済された過払い金返還請求は ブラックリスト(信用情報機関)に登録されることもありません。

さらに、過払い金返還請求をすることで、払いすぎた利息が返ってくる可能性があります。

但し、デメリットとしては、二度とその消費者金融から、お金を借りることができない可能性があることです。

債務整理②任意整理

   
「任意整理」とは、自己破産や民事再生のように裁判所を利用することなく、借金の返済が厳しい人が代理人(弁護士や司法書士)を立てて、その代理人が貸金業者と交渉し、毎月無理の無い金額に分割して返済しやすくするものです。

但し、任意整理をする場合には、安定した収入があることが条件となります。

貸金業法の改正前の高い上限金利で返済をしていた場合には、それを計算しなおして、大きく元金が減る場合もあります。

また、場合によっては、払いすぎた分が過払金として戻ってくる可能性もあります。

債務整理の方法も、任意整理にするのがよいのか、自己破産や民事再生のような裁判所の手続きを利用する方がよいのか、債務の借入先や金額によってケースバイケースです。

従って、弁護士や認定司法書士に、まずは相談した方が良いと思います。

この任意整理のメリットは、裁判所を通さずに司法書士・弁護士が貸金業者と交渉をするため、依頼人の負担が軽く、周囲に知られることのない手続きが可能になることです。

また、司法書士・弁護士に任意整理の依頼をすることによって、すぐに督促が止まりまし、重い金利負担となる将来利息はカットされます。

さらに、自己破産や個人再生のように官報に掲載されることがないので、第三者に知られることはありません。

自己破産のような職業制限や資格制限がありません。

一方、自己破産や個人再生では全ての貸金業者を対象に入れて手続きをしなければいけませんが、任意整理であれば保証人付きなど特定の貸金業者のみを除いての手続きが可能です。

デメリットは、5年程度はブラックリスト(信用情報機関)に載ってしまうため、その間新規の借り入れやカードの利用、ローンを組むことができなくなることです。

なお、任意整理は、裁判手続である自己破産、個人再生手続のように、借金の全額もしくは一部が強制的に免除されるわけではありません。

あくまでも話し合いで、利息制限法に基づき、過去に払い過ぎた利息分を現在の借金と相殺し、借金を減額する手続きのため、自己破産や個人再生手続などのように強制的な借金の免除が行われるわけではありません。

時には強硬な貸金業者がいた場合には、和解が成立しないこともあります。

この場合は、代理人が対抗策を提案することになりますが、通常の一般貸金業者は和解に応じてくれます。

債務整理③自己破産

   
「自己破産」とは、債務者が多額の借金などにより経済的に破綻してしまい、債務者が努力しても支払不能と裁判所が認め、免責不許可事由がない場合に、債務者の必要最低限の生活費、財産以外は全て換価し(物の値段を見積もること)、各債権者(クレジット会社・キャッシング会社など謝金をしている相手方)に、その債権額に応じて借金を返済する変わりに、残りの借金の支払義務を免除するという国が設けた救済制度、裁判上の手続きのことです。

破産の申立ては通常、債権者からもできますが、債務者自らが裁判所に申立てる破産を一般的に「自己破産」と呼んでいます。

自己破産をすると生活するために必要最低限の財産以外は換価され、失うこととなりますので、債務整理(任意整理・特定調停・個人民事再生手続き・自己破産など)のうちの最終手段的な存在となっています。

このように自己破産は、「債務者の経済的更生」を支援し、「新しい生活」を始めるための、最後の手段であり、日本国民誰もが持っている権利でもあるのです。

この自己破産のメリットは、借金が免除されることですが、滞納税金等の支払い義務は残ります。

また、自己破産は客観的に支払いが困難であれば誰でも手続きが可能であり、申立後は貸金業者(消費者金融など)からの取り立てが止まります。

デメリットは、10年以内は信用情報ブラックリストに載りますので、新規の借り入れやクレジットカードが作れなくなることです。

また、マイホーム等の価値のある財産(原則20万円以上)は、処分される場合があります。

3ヶ月~半年間ほど、一部の職業に就けなくなります。

場合によっては借金が免除されない場合があります。

また、官報に掲載されますが、一般の方が見る可能性はかなり低いと思います。

債務整理④個人再生

「個人再生」とは、借金の総額を5分の1までいったん減額し、その減額した5分の1を3年間にわたって返済することで、残りの債務を返済しなくてもいいという制度です。

なお、この個人再生で返済をしている間の利息はありません。

最初に個人再生の再生計画の認定を裁判所でしてもらいますが、その認可が下りた後には利息を勝手に増やすことはできないこととなっています。

なお、この個人再生とは自己破産ではないので、破産者名簿に掲載されることはありません。

従って、就労に条件が付けられることはありませんが、官報には掲載がなされてしまうのと、信用情報会社にその名前が5年間程度は掲載がされますので、新たな借り入れは原則として出来なくなります。

この個人再生のメリットは、住宅ローンがあっても自宅を手放さなくて済むことです。

また借金が大幅に減額されます(借金の総額によって金額は変わる)。

自己破産のような資格の制限がありませんし、自己破産と違い、ギャンブルや浪費が原因であっても手続きすることが可能です。

さらに、自動車等、20万円以上の価値があるものを処分せずに手続き可能です。

申立後は貸金業者の督促が止まります。

デメリットは、10年以内はブラックリスト(信用情報機関)に載ってしまうことで、新規の借り入れや、クレジットカードが作れなくなることです。

また、官報に掲載されます。債務整理の中で一番手続きが複雑なため、費用、手間、時間がかかりますし、任意整理のように一部の貸金業者(消費者金融など)を除外して手続きをすることができません。

債務整理を正しく理解しよう

   一言で「債務整理」と言っても、4つも種類があります。 個人個人の事情を合わせ、また専門家に相談をして選ぶようにしましょう。

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