ブラック企業の8つの特徴「離職率の高い会社には気をつけろ!」

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ブラック企業は社会問題

「ブラック企業」が話題になっています。

残業代を出さずに残業を強要したり、無理なノルマを課して、達成できなければペナルティを与えたりする企業のことです。

そのようなブラック企業を、どのように見分けたらいいのでしょうか。

ブラック企業とは?

ブラック企業またはブラック会社とは、新興産業において若者を大量に採用し、過重労働・違法労働によって使いつぶし、次々と離職に追い込む成長大企業を指します。

ブラック企業問題の被害の対象は、元々は主に正社員でしたが、近年では非正規社員が被害者となるブラックバイトという派生語も登場しています。

将来設計が立たない賃金(貧困、ワーキングプア)で私生活が崩壊するような長時間労働を強い、なおかつ若者を使い捨てるところに「ブラック」といわれるゆえんがあります。

ブラック企業は突如として現れたのではなく、日本型雇用が変容する過程で台頭してきました。

従来の日本型雇用においては、単身赴任や長時間労働にみられる企業の強大な指揮命令が労働者に課される一方で、年功賃金や長期雇用、企業福祉が保障されてきました。

しかし、ブラック企業では見かえりとしての長期雇用保障や手厚い企業福祉がないにもかかわらず指揮命令の強さが残っており、それによって若者の使いつぶすような働かせ方が可能となっています。

つまり、「強大な鞭とそれに見合った大きな飴」だった日本の労働から「飴」だけがなくなってしまった状態がブラック企業ということです。

企業側が指揮命令をする際になんのルールも課されない状態、すなわち「労使関係の喪失状態」だとの指摘があります。

ブラック企業の特徴

ブラック企業体質の具体例としては、以下のような点が挙げられます。

これらの実態が分かると誰も入社しないので、求人誌などで虚偽あるいは意図的に誤解を招くよう、曖昧な情報を掲載してでも入社させようとします。

  1. 経営者・上層部に起因する問題
  2. 責任感の欠如
  3. 経営者・上層部に「社内で強大な権限を持つ代わりに重い責任も負っている」という根本的な責任の自覚がない。
  4. 経営者・上層部の負うべき責任を(広告、公式サイトなどで)明示していない。
  5. 独裁的経営、恐怖政治的経営、ワンマン経営、同族(親族)経営、社会的成功による増長などが要因となり、成り行き任せの経営、法制度に対する軽視が蔓延している。
  6. 部下に対する暴力制裁の横行や、確信犯的にパワーハラスメントを繰り返し、それを指摘されると言いがかりであると主張し、実際に暴力を自覚していないことも多い。
  7. 暴言や暴力などのパワーハラスメント、職場いじめが起こっても「言われたことができないから」とか「これぐらい耐えて当然」などと黙認、正当化する。
  8. 上司や幹部が職場いじめに加担し、問題化した際には激励・叱責・教育などと主張したり、「そんなことしたつもりはない」「指導の一環である」と管理責任の全否定に走る。

上記により、人材配置もただの数合わせに過ぎないので本人の適性は全く考慮されず、それも短期間で異動や転勤があります。

例として、地方都市の営業所→東京や大阪にある本社の経理部→大都市圏の営業所→本社の広報部などに、1年も在籍しない間に異動となります。

従業員にとっては、転居や新たな人間関係の構築など、その都度、相当なストレスが生じます。

しかし、経営者にとっては部署ごとの必要人員の数合わせが完成することによって「適材適所の人員配置」が達成したという甚だしいほどの勘違いがされています。

雇われ店長、名ばかり管理職などの一部の現場の責任者が、まともな権限や待遇を与えられず責任だけを負わされています。

不祥事や事故が起きても末端社員に刑事責任・社会的責任や国家資格の剥奪などのペナルティを全て負わせ、経営陣には一切の責任が及ばないシステムが巧妙に構築されています。

ブラック企業の見分け方

ブラック企業の見分け方は、いくつかの方法があります。

「一般的な労務体質の企業」(常識的な企業)であるか、あるいは「異常なブラック企業」であるかを見極める簡単な方法は、離職率・平均勤続年数・および社員の待遇です。

離職の理由は様々であり、全ての離職がブラック企業であることに起因するわけではありませんが、離職率の高い企業や平均勤続年数の短い企業はどのような大手・有名企業・上場企業や外資系・老舗でも、また逆に新興企業・零細企業でもブラック企業と名指しされる一因となり得ます。

しかし、離職率や退職者数は外部にほとんど公開されず、たとえ公開されていたとしてもその数字の信憑性もまた別であり、企業が急拡大している最中であったり、株式上場やM&Aなどの影響で短期的にデータと現況が激変することもあったりするので、企業ごとに実状を見抜く、あるいは推し量ることは難しいのが実情です。

経済誌や趣味誌などの専門雑誌やニュースサイトによる報道・記事という形で企業・事業所の内部が紹介されることも少なくありませんが、ブラック企業でも継続的な広告出稿やサンプル提供により報道サイドと密接な関係を築いて労働問題が露呈することを防いだり、記事があっても企業のイメージアップを目的に書かせた提灯記事ということも多かったりして、参考になりません。

なお、2012年11月7日の日本経済新聞に、厚生労働省がまとめたとされる大卒3年目(平成21年度卒)の離職率が掲載されました。それによると、全産業の平均は28.8%であり、産業別では以下のとおりです。

  • 教育、学習支援業 48.8%
  • 宿泊業、飲食サービス業 48.5%
  • 生活関連サービス業、娯楽業 45.0% ※理容、クリーニング業、冠婚葬祭業、パチンコ、カラオケなど
  • 医療、福祉 38.6%
  • 不動産業、物品賃貸業 38.5%
  • 小売業 35.8%
  • サービス業(他に分類されないもの) 33.9% ※廃棄物処理、自動車整備、業務請負、労働者派遣、ビルメン、警備、ディスプレイ業など
  • 学術研究、専門・技術サービス業 31.7% ※士業、デザイン事務所、広告、撮影、獣医(動物医院)業など
  • 建設業 27.6%
  • 卸売業 26.8%
  • 情報通信業 25.1%
  • 運輸業、郵便業 20.8%
  • 金融・保険業 18.9%
  • 複合サービス業 16.4% ※協同組合など
  • 製造業 15.6%
  • 電気・ガス・熱供給・水道業 7.4%
  • 鉱業、採石業、砂利採取業 6.1%

以上の資料から、教育や宿泊、飲食、生活関連サービスといった労働集約型の業種での離職率が高い(45%以上)ことが伺えますが、このデータでは離職の理由を問うておらず、ここでの「離職者」には転職や結婚・出産などによる「自発的な離職」も含まれているため、十分な参考にはなりません。

2011年にはあるNPOの主催で、就職活動中の学生を対象とした「ブラックとそうでない企業を見分ける法」のセミナーが開催されましたが、若者が「入社して内実をその身で痛感して初めて実態を思い知った」ということになったり、さらには生涯一度の新卒就職の機会をブラック企業への就職で棒に振ってしまったりいうことがたびたび発生していることも現実です。

しかし、社内の内実は、就職後だけではなく、就職を目指して求人票や求人広告をチェックしていく段階、そして面接で企業・事業所を訪ねた際などにも、注意深く観察していれば気づけるものがあります。

ブラック企業は、労働集約的な企業体質で人材を次々と使い潰していきます。

そのため、求人広告の出稿は恒常的とも言える高頻度であり、その文面には特徴的な要素が存在しています。

また、平均勤続期間が短い上に離職率も高い、すなわち従業員の入れ替わりが激しいことから、概して同一業界内の末端各所や企業所在地の周辺地域には数多くの若年層・中年層の元従業員がおり、口コミやインターネットの業界関係や地元関係のコミュニティなどを通じて企業にまつわる多くはネガティブな噂も立ちます。

結局、地元地域で出稿しても人材を集められなくなり、地元企業としての地縁や知名度が無い、数十kmも離れた遠隔地や隣県で求人広告やハローワークの求人を繰り返し出稿したりして、人材派遣会社を介する形で人材を集めるような企業もあります。

また、ブラック企業は他者や周囲の犠牲や過重な負担、自業界の発展への阻害などを省みずに自己と経営陣の経済的利益のみを追求する利己主義的体質もその特徴であり、地元貢献・社会奉仕・地域共生・業界成長などという理念も有名無実のものであるため、元従業員との関係のみならず、事業所所在地の行政との関係も微妙なものであったり、あるいは同業者や地域の商工関係者との関係・交流が希薄・皆無であったりすることは珍しいものではなりません。

さらには設立や進出から何年も経ち、幾ら規模が拡大しても地元企業や事業所としての地域社会からの実質的認知や、優良企業としての業界からの認知も得られぬまま、「内実の怪しい会社」と陰口を叩かれていたり、ヨソ者扱いをされ続けていたりするということも少なくありません。

このような形で、同一業界や退職者、地元地域などの各所から得られる情報や企業に対する彼らの肯定・否定は、その企業の内情を外部から知るための貴重な情報源です。

ブラック企業は、色々な資料によって見分けられる

ホームページや広告では、その実態が分からないブラック企業ですが、特に正社員として就職する際には、内情をよく調べる必要があります。

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