お金がないときはどの位のリスクをとるべきか?「資産運用リスクとリターン」

shutterstock_272407397

資産運用の具体的手段

本稿では、今までの基礎的な金融知識を有した上で、世の中にある様々な金融商品について具体的に見ていきたいと思います。具体的手段として株式・国債・銀行預金・生命保険貯蓄型・投資信託・不動産・FXについてみていきますが、本稿では株式・国債・銀行預金・生命保険貯蓄型についてみていきます。

株式での資産運用

資産運用と聞くと、まず一番最初に思いつくのは株式投資ではないでしょうか。それでは、株式投資はどのような仕組みで資産が増加・減少していくのかということをまず説明していきましょう。

 株式投資には、インカムゲインというものとキャピタルゲインという2つのお金を増やす仕組みが存在します。

インカムゲインによる利益

インカムゲインというのは、配当収入のことで、自分の買った株式銘柄の会社の利益(税引き後当期純利益)から、株式を持っている人々(=これを「株主」といいます。)に平等に分配することで得られる運用利益のことを言います。

例えば、A社の利益が1000万円計上され、株主は10人、経営陣が配当の割合(この利益から配当金に回される割合を「配当性向」といいます。

残ったお金は何かあった時のために社内に残しておきますがこれを「内部留保」といいます。)を40%とした場合、1000万円の40%=400万円を10人の株主に平等に配当金として支払います。この場合のインカムゲインは40万円となります。

配当金の支払いは1年に1回もしくは2回なされることが多いです。

そしてこのインカムゲインによる1年間あたりの利率を利回りと呼ぶことが多く、日経やYahooのファイナンスの部分にも記載されています。

キャピタルゲインによる利益

一方、キャピタルゲインというのは、差益のことを言います。

例えば、A社の株式を株価が100万円の時に購入し、1年後、株価が160万円に上昇し、A社の株式を売却した時、キャピタルゲインは160万円−100万円=60万円となります。この時のA社株式のキャピタルゲイン分の利回りは、60%となります。

安く買って、高くなったら売るという方法によって利益を出す方法です。
 また、キャピタルゲインを得るには「信用取引」という方法によっても、利益を出すことができます。

これは、先にA社の株式を高い価格で売る予約をしてから、後で安い価格でA社の株式を買うという方法です。

「信用取引」は先に売ってしまってから、後で仕入れるという方法ですので、少々上級手法です。したがって、まず最初は、一般的なキャピタルゲインを得る方法に特化するのが良いと思います。

 他にも株主優待という制度が日本株にはあり、一定数の株式を一定期間保有していると割引券などがもらえるという制度もあります。

ただ、よく誤解されるのですが、株主優待は某社の株式を買ったらすぐにもらえるわけではなく、ある期間に保有していることが条件であるということがほとんどですので、その点については留意が必要です。
  

国債での資産運用

国債というのは国にお金を貸す代わりに利子を貰うという金融商品です。原則として、日本人であれば、日本にお金を貸すことがほとんどなので、日本国国債を買うという資産運用を行うこととなります。

 株式投資との大きな違いは、原則として、元本が割れるリスクがないということです。

元本割れリスクとは、100万円投資した結果、100万円を下回る運用結果になるということをいいます。株式投資の場合、自分の買った株式銘柄の会社が業績不調であったり、倒産したり、株価の乱高下等によって、元本割れリスクが生じます。

一方で、国債の場合、国が破綻するということは一般的には考えられないので元本割れリスクがないといえます。(しかし、アルゼンチンやギリシアなどは破綻したことがありますので(デフォルトといいます。)、100%元本割れリスクがないとはいえません。)

 ただし、元本割れリスクが少ない分、リターンつまり利子率も株式投資に比べると著しく小さいです。

安全に資産運用はできるけれど、リターンは少ないということで、国債は安全資産とも呼ばれます。国債の利子率は、期間によって異なり、長くなればなるほど利子率が上がります。10年国債よりも20年国債の方が利子率が高いということです。

現在、国債に関する商品は銀行等でも販売されています。この時、単利なのか複利なのかということや期間はどのくらいなのかということを考慮する必要があります。

銀行預金・生命保険貯蓄型での運用

これらも、安全資産の一つといえます。銀行に預金をしていれば、利子がついていることが通帳の残高をご覧になると分かるように、わずかながらの利子がついていますので、資産運用といえます。

 生命保険貯蓄型の場合は、大概、主契約の医療保険と一緒に加入し、月々貯蓄をしていくという形で、例えば、65歳時、2000万円払い込みが終了していたらば、2100万円帰ってくるというような金融商品です。

銀行預金よりは大きなリターンを見込めるものですが、月々支払いをしなければいけないので、計画性が重要になります。

もちろん、月払いではなく、一括で2000万円を保険会社に払い込んでしまうという方法もありますが、このような方法は税金対策等で行われるもので、現在「お金がない」と思っている人にとっては、無用のものといえるでしょう。

 銀行預金より生命保険貯蓄型のほうがリターンは大きいですが、毎月の強制的な支払いがあるという点に注意が必要です。

また、原則として、60歳満了や65歳満了というように、高齢になって初めて元本を超えるリターンを得られることが多いので、25歳で加入し、45歳で月々の支払いが大変なので解約するというような場合には、元本割れすることがほとんどです。

したがって、銀行預金は強制的でない分リターンは少ないですが、生命保険貯蓄型は強制的な側面が強い分相応のリターンを大分先に見込むことができるという違いがあるといえます。

資産運用の通説だが、リスクとリターンは比例する

100万円運用して1億円にしたいという場合、資産を100倍にするわけですから相当大きなリスクを負わねばなりません。 一方、100万円を運用して101万円にしたいという場合は、小さなリスクでかまわないことが多いといえます。お金がない状態においてどの位のリスクをとるかの判断はとても大切なことです。  そして、リスク・リターンに加えて、期間という観点も必須の考慮材料です。 100万円を1億円にするのに2年で達成するというのと、300年かけて達成するというのでは、リスクの許容度が異なるというのは、説明の必要はないことでしょう。(当然、前者はハイリスク、後者はローリスクです。)  次回は、他の具体的な資産運用の手段についてみていくことにしましょう。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でお金が無い.jpをフォローしよう!

お金がないときはどの位のリスクをとるべきか?「資産運用リスクとリターン」
Reader Rating 1 Vote