投資信託と不動産で資産運用「ハイリスクとローリスクのメリットとデメリット」

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資産運用の具体的手段

本稿では、投資信託・不動産の2つについて見ていきます。

投資信託による資産運用

投資信託(略して投信といいます。)というのは、資産の運用をプロの方に任せて、そこから運用益を狙うという金融商品です。投信には、3つの特徴がありますので1つずつ見ていきます。

まず第1に、運用を投資のプロに任せるという点です。このプロのことをファンドマネジャーと呼びます。ファンドマネジャーがつくった金融商品を私たちが選び、運用してもらうという流れになります。

投信は不特定大多数からの資産を運用する金融商品

第2に、投信は多くのお金を不特定大多数から資産を預かり運用するので、一般人には手の出しようもない金融商品についても、投資をすることができるという点です。

株式というのは、相関関係というものが重視されます。例えば、輸出を中心にしている会社と輸入を中心にしている会社とは業績が為替の変動によって反対になることが多いです。

その結果、輸出関連株式と輸入関連株式とは、反対の株価を形成することが多くあります。この原理を利用して、両者の株式を購入すれば株価については相殺されてキャピタルゲインはゼロに近くなる一方で、インカムゲインは着実に入ってくるという投資戦略をとることができます。

このように、株価の相殺を利用することで利益を得るためには、多くの株式を購入することが必要となります。A社とB社が100%反比例するのであれば楽なのですが、そのようなことはおよそ起こりえません。

そこで、ファンドマネジャーの腕の見せ所です。多くの株式銘柄や国債等を「組み合わせて」最良となる1つの金融商品を組成するのです。この組成されたものの組み合わせを「ポートフォリオ」といいます。

しかし、腕利きのファンドマネジャーが組成したポートフォリオは50銘柄の株式から組成されているとすると、一般の人には手の出しようのない金額が必要となってしまいます。

50銘柄すべての株式を購入せねばならないのですから、当然といえば当然です。そこで、不特定大多数から預かった資産というのは莫大な金額となるので、その莫大な資産を元手に50銘柄を購入することができるという仕組みを実現させることができるようになるのです。

すなわち、1人だけではできないような金額の投資を、実現させるための方法が投信の大きな特徴です。無論、ここではファンドマネジャーの力量が全てを左右します。

年間の利回りがマイナスになってしまうファンドマネジャーは即解雇ですし、低い利回りしか達成できないファンドマネジャーもリストラの候補になります。

ちなみに、資産家と呼ばれるお金持ちの方々は、資産運用をファンドマネジャーに任せることが多いです。その際、その利回りが年間30%を達成できるファンドマネジャーは超優秀といわれます。

投信は手数料がポイント

第3の特徴は、手数料を支払わねばならないということです。

確かに、株式投資等についても売買手数料というのが必要となりますが、投信の手数料というのは、ファンドマネジャーへの報酬という意味合いになります。

したがって、20%の年利回りが達成されたとしても、そこから報酬等の手数料が引かれますので、実質の年利回りは11%程度になるということが多いです。

日本において、投信の手数料というのは比較的高めに設定されていることが多いので、注意が必要です。銀行のポスターには「年利回り10%」と記載されていても、下に小さな文字で「手数料は除く」や「為替の変動リスクは除く」等の記載が書かれていることがありますので、その点もよく考慮して、投資対象の候補に入れてほしいと思います。

ちなみに、前編で挙げた生命保険貯蓄型の仕組みも投信とまったく同じです。皆から集めた保険料を運用して、利益分を利子分として契約者に還元するという仕組みですので。それゆえ、保険会社は必ずお抱えのファンドマネジャーがいます。

パフォーマンスの良いファンドマネジャーは外資系のヘッジファンドに年収3億円での転職オファーが来るということもしばしばあります。
  

不動産投資による資産運用

不動産による資産運用も株式と同様にインカムゲインとキャピタルゲインに分かれます。インカムゲインは家賃相当額、キャピタルゲインは不動産の増減額です。

 不動産投資の一番の壁というのは初期投資が多額であるということです。仮に、一等地のマンション1室を購入し、それを誰かに貸すという資産運用を考えるとします。そうすると、まずマンションを購入せねばなりません。

この費用が大きいというのが通常です。ただ、一括でマンションを購入する必要はなくローンで購入するということは可能ですので、必ずしも越えられない壁というわけではありませんし、通常ローン払いで購入するというのが一般的でしょう。

したがって、不動産購入のローンが組める場合には、不動産投資というのは決して夢ではなく、現実的な投資手法なのです。

不動産投資のリスクとリターン

それでは、Aさんは、うまい具合にマンション購入のローンを組むことができ、無事マンションを購入できたとしましょう。

マンションの価格が3000万円で、現在30歳、60歳までの30年ローンで購入したという例にします。さて、ここで問題です。Aさんはどのようにローンを返済していくと思いますか?

3000万円を30年で分割ということは1年で100万円、1ヶ月で約8万円、確かに月々8万円の投資であれば不可能ではないなぁと思った方、この返済計画は決して通りませんよ。

なぜならば、ローンというと聞こえが良いですが、ローンは借金です。

したがって、必ず利子が付随するのです。つまり、3000万円のローンを組んだAさんは、3000万円を超える額を返済しなければならないのです。

となると、年利を単利5%と仮定すると、年間150万円の利子を払わねばなりません。

したがって、150万円を12ヶ月で割った額が12万5千円なので、8万円+12万5千円=20万5千円を毎月返済しなければならないということです。(実際、単利で5%での不動産ローンなどということはありえませんので留意ください。

あくまで分かりやすくするための例で、実際は複利の1%程度です。)とすると、少なくとも20万5千円以上の家賃を取らねばいけないということになります。

 不動産投資のリスクは借家人がいないこと、これに尽きます。借家人がいなければ家賃をもらえませんからね。

リターンは、ローン返済後、丸々購入不動産の財産権が手に入り、かつ、賃料収入が継続するということです。もちろん、管理についての細かい点もありますが、ここでは、全体像を把握してもらうため詳細は省きます。
 

投信と不動産とでは資産運用の流れが大きく異る

ただし、常に意識しておいていただきたいのが、リスクとリターンは比例するということです。すなわち、ハイリスク・ハイリターンを選ぶのか、ローリスク・ローリターンを選ぶのかということです。この選択がまさに投資・資産運用の一番の要といっても過言ではないでしょう。

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