不動産は裏切らない!裏切るのは99%が人間だ

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土地を買うのであって、建物を買うのではない

マンションを買う。

一戸建てを買う。

あなたはどんな基準で、それを手に入れますか?

駅前徒歩5分、50坪、3,000万円。

商店街や銀行なども揃っていて、病院も学校も選べる環境が整っています。

一方駅から徒歩とバスで合計60分、200坪、1,000万円。

こちらは何と言っても、静かで山と湖が近くにある、素晴らしい景勝地です。

駅前地に2,000万円の家を建てるとなれば、安くても合計で5,000万円。

これに対して、もう一方は3,000万円で済みます。

どちらの選択肢が良いのでしょうか?

予算が青天井なら、全ての条件を満たす物件を購入できる。

でも、実際にはお金があったとしても、そううまく自分の理想通りの土地は巡ってこないのです。

ウオーターフロントのタワーマンション。

都心一等地に建つ、マンションのペントハウス。

昔ながらの住宅街の一角。

そして、500坪、1,000坪もの広さを持つ田園での平屋家屋。

家にこだわる人は多いのですが、

絶対にこだわるべきは土地です。

その理由を考えて行きましょう。

麻布、という地名。軽井沢、という地名

東京都港区の中で、面積の広い地区は麻布と呼ばれています。

そのため、麻布の付く町名は多く、元麻布、南麻布、西麻布、東麻布、麻布台、麻布狸穴町、麻布永坂町、麻布十番と
広範囲に及びます。

また、地形は平坦ではなく、山坂があり、長らく都営バスだけが交通の要として走っていました。

例えば、麻布十番は西の三田地区に比べて非常に静かで、平成に入るまで、麻布十番温泉という銭湯があるほど、大変
のどかな街だったのです。

ですが、麻布の付く地名はどこも地価の大きな変動はありません。

例えば、六本木一丁目駅ほど近い麻布台3丁目4番地付近の商業地の公示価格が、1㎡あたり230万円。

2008年に300万円を突破しましたが、2015年の230万円は過去15年間の平均値に落ち着いています。

もちろん、実際の販売価格はタイミングで大きく上昇していきます。

その訳は、麻布台も含めた麻布ブランドに需要があるからなのです。

軽井沢も同じです。

旧軽井沢、南軽井沢、中軽井沢、新軽井沢、西軽井沢、東軽井沢などと、地名でもないいわゆる開発タウン名が付いてしまったものも多く存在します。

ただ、軽井沢が持っている独特の雰囲気、高級避暑地の要素とオシャレな観光地の作られ方が、地名の価値を上げているのは間違いありません。

高級住宅街には共通点がある

麻布十番。

今でこそ、南北線や都営地下鉄大江戸線が走ってはいますが、その駅は地下3階とも4階ともいわれる深い中にあります。

特に大江戸線駅から地上に出るまでは、もたもたしていれば5分以上かかってしまいますし、

長いエスカレーターは不気味なトンネルのような感じさえします。

それにもかかわらず、住民の誰もがそのことに不満ひとつ発しない。

それどころか、麻布に駅ができることを、住民たちは長年拒否し続けていたのです。

高級住宅街というのは、一種独特な場所で構成されています。

一番の条件は「不便さ」です。

便利とは、セブンイレブンなどのコンビニが近くにあって、ATMがいつでも利用できる、ショッピングモールが近い、駅が近いといったことが挙げられるでしょう。

ですが、松濤も広尾も元麻布も、そうしたものは存在しません。

つまり、不便なのです。

では、なぜ、不便さが高級なのでしょうか?

それは、そこに住む人たちしか利用しない土地、それが高級住宅街の定義だからです。

駅が近いということは、毎日数千人から数万人に街を「晒す」ことにもなりかねません。

商店街が近ければ、付近住民の通り道になってしまうこともあるでしょう。

そうなれば、もはや高級住宅街とは無縁です。

つまり、安全性が保たれること、風紀が一定であること、住む人々のステイタスが守られる場所であることが、重要なのです。

そのため、全国各地にある高級住宅街は、丘の上にあったり、入り組んだ小道の奥に固まっていたり、と最寄りの駅から歩くのにも30分、40分とかかってしまうところに出来上がるのです。

不動産の価値は長い年月をかけて作られる

昨今、中国の富豪が世界中で土地投機を行っています。

よく「投資」という人がいますが、中国人の不動産購入は「投機」です。

普通、不動産を購入する場合は、その後どうするかをよく見極めて価値を判断します。

自宅用の家を買う場合、節税目的であったり、安全な財産としてであったりするケースがほとんどです。

マンションの場合は、インカムゲイン(家賃収入)を当てにするケースが多く、特に住居個数が多いマンションほど、空室リスクは低くなりますから、立派な投資として成立するでしょう。

ところが、出来上がる前からマンションを一棟買い、あるいはタワーマンションの最上階を買いあさる中国人。

その多くは物件を一度も見ないまま、購入すると言います。

彼らは購入して住むわけでもなく、管理会社に委託して住居賃貸を行うのでもありません。

その多くは塩漬けして、値上がりするのを待つだけ。

つまり、投機なのです。

こうした行為は、日本でも数多く行われてきました。

地方都市駅前のシャッター街は昔は町一番の賑わいがあったのです。

便利さと活気で、不動産の価値は高かったのに、産業の形が変わり、高速道路が整備されると、人々は移動してしまいました。

しかし、残ったのは昔から不便な農村や漁村であって、その価値は変わっていません。

誰かが耕作すれば収入を得る農産物が収穫でき、船を出せば魚をいっぱいにして帰ってくる港があります。

これらは、何十年どころか何百年もの間継続して行われてきた歴史の積み重ねです。

ところが、街を作り鉄道を走らせ、あるいは道路を通してしまうことをやたらめった行うことで、土地の価値は高くなる、と勘違いするようになってしまうのが人間です。

いきなり鉄道の駅を作り、タワーマンションにイオンモール、そしてツタヤやABCマートにユニクロ、ニトリなどが出来上がると、一帯は30代前半の夫婦と子供が住むニュータウンに早変わりします。

しかし、それが20年後はどうなるでしょうか?

住人は皆同じように年を取り、子供が巣立って行ってしまいます。

残されたのは1世代目の人たちであり、彼らの多くはそこで一生を終えていきます。

街は彼らと一緒に年を取って行き、人口減少の折、新しい住人はが住み着くことは稀なのです。

 

不動産を購入するなら、土地に惚れよ

一戸建てを購入しようとする人の多くは、住宅雑誌を手に取り、あるいは住宅メーカーの展示場に足を伸ばします。

あれこれ見ているうちに、自分たちが住みたい家、揃えたい家具、間取りなどが想像できるようになります。

ハウスメーカーは家を建てるだけではなく、土地と一緒に建物を売るノウハウがありますから、彼らの情報を活用することは非常に効率的です。

ただ、土地を抑えているハウスメーカーの場合、建築条件付きという名目が付いています。つまり、指定されたハウスメーカー以外の工務店は家を建てられません。

ただ、先に家を見てしまってから土地を探す場合、どうしても家のイメージが脳に焼き付いてしまいます。

ですから、30坪、50坪、80坪などという面積がおろそかになって家の間取りだけを追ってしまうことが多くなります。

その結果、土地と家を一緒の業者に頼んでから、いざ家を建ててみると部屋が狭かったり、間取りが違ったり…というケースが少なくありません。

当たり前のことですが、モデルハウスというのは大抵は住宅メーカーの一番よい条件で見せてくれるものです。

建坪50坪に、80坪の家は建てられませんが、多くの人は、そこに気がつかないのです。

ですから、まずは土地と建物は切り離して、土地に執着するべきです。

土地は裏切らない

なぜ、土地は裏切らないのでしょうか?

それには訳があります。

例えば、東京でも大阪でも住宅地には様々な建築制限があります。

土地の面積に対して建ててよい容積率、あるいは斜線制限があります。

斜線制限は面している道路や敷地内で建てられる高さが決まっているため、角度をつけることで、容積を確保しようという方法です。

土地には利用方法が決まっています。

住宅地専用、あるいは商業地共用などと、場所によって細かく分かれます。

そのため、住宅地によっては、同じ町内なのに固定資産税が半分以下、あるいは5分の1というケースもあります。

主要道路に面しているか否かも大きな違いがあります。

そして、土地は徹底して調査し、絶対ここだという確証があって購入すべきです。

建物は10年、20年とどんどん劣化していきますが、土地の劣化は調査しておけば、問題はありません。

建物はいつかは壊れてしまいますし、水道管のサビやネット環境などのケーブルに、電気、ガスといったインフラは未来永劫設備変更はなし、という保証はどこにもありません。

ですが、土地は絶対です。

資産の中でも一番の価値を持つものであり、誰が持っても売り買いをすることができます。

業者に委託して貸し出すことも可能ですし、土地を担保にお金を借りることも可能なのです。

だからこそ、絶対に気に入った場所で土地を探すべきです。

インフレもデフレも、土地所有には無関係

森ビル、という会社があります。 六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズといったランドマークになるビルを次々と建てています。 もうひとつ、森トラストというやはり 赤坂ツインタワーや御殿山ヒルズ(現 御殿山ガーデン)といったビルやホテルを建設している会社があります。 この2つは、もともとは森泰吉郎という創業者の元で発展しましたが、後継者である息子たちが会社を二つに分割し、現在に至っています。 通常、兄弟喧嘩などというものは会社を割った時点でどちらかが勝ち、負けるといったものでは済まないものです。 誰しも勝ち組に残りたいと社員は願いますから、経営者同士の戦いとともに社員同士の戦いにもなっていきます。 ところが、現実は両方の会社とも日本の不動産をリードする勝ち組として、バブル期もデフレ期もまったく無傷で残っています。 なぜでしょうか? それは土地の選び方にあります。 森ビルは東京でも一等地を年月をかけ、社員が狙います。 少しずつ再開発地を攻めていくのです。 森トラストは景勝地のホテルや、仙台といった日本の大都市で唯一開発が出遅れた街を攻めています。 彼らには土地の対する執念があります。 それは住宅地を選ぶ一般の市民も学ぶところが大きいでしょう。 お金の本当の使い方は、満足する土地に執着して家を建てることなのです。

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