変動し続ける不動産価格「これからのお金持ちと不動産の関係とは?」

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不動産を持つことはステータスだった

お金持ちと言うと大きな不動産を持っている人のイメージをするのは一昔前の人だと言います。

そうは言っても、もちろん昔高級品だった家電が時代を経ると当たり前の物として各家庭に存在するようになる事とは全く状況が違います。

不動産が誰にでも手に入れられるようになる、という事は人類が生存権をよほど大きく広げない限り起きない現象でしょうし、科学の発達だけではどうにできないことだからです。

多くの不動産、もしくは大きな不動産を持つという事は今の世においてもとても難しいことです。

年々地球上の人口が増えているのですから不動産の価値そのものはより高くなっているという事も出来るでしょう。

不動産を手に入れるには相当な資産が必要で、時には資産だけではなく人脈やコネまで必要となってきますので、お金持ちでないと手に入らない物であるのに変わりはないのに何故不動産がお金持ちの象徴ではなくなってきたのでしょう?

それはビジネスと社会の移り変わりととても深い関係があるといえます。

今回は昔と今では人々に認識される価値の代わった不動産と言う物について考えて見たいと思います。

不動産とはなんなのか?

そもそも不動産とは何の事を指すのでしょうか?

字を見ると「動くことのない、変動することがない資産」と言うようにとることが出来ますが概ねそうした物であるといえるでしょう。

日本では不動産と言う物の定義は民法の86条1項に記載されており「土地およびその定着物」の事とされており、それ以外のものを続く民法の86条2項で「動産」としています。

例外として船舶、自動車、航空機などは特別法によって不動産に準じた取扱いを受ける事もありますが、概ね土地とそこに存在する建物や立木(りゅうぼく)などの事を指す物と考えてもらったらいいでしょう。

一部取り扱いがそれに関する特別法などで細かく定義される物があったりしてこの不動産は中々一般生活を送っている人からすると理解の及ばないところも多く、縁遠い存在ですが、それ故に古くからその経済的価値において著しく「動産に価値で勝るもの」とされており、その名残りは現行法にも多く見られます。

不動産と固定資産

文字だけ見ると不動産と似たような言葉の気がする固定資産と言うものがありますがもちろん同じ物を指す言葉ではありません。

固定資産について説明をすると長くなりますのでここでは不動産との対比に関することのみを取り上げて説明させていただきます。

不動産との違いを理解する上で知っておいて欲しいことは、固定資産には会計上の固定資産と、税法上の固定資産の2通りの意味があるという事だけです。

会計上の固定資産とは、販売目的でなくかつ継続的に会社で使用することを目的とする財産のことを指すモノです。

「会社で使用するモノ」ですから有形も無形も関係なく不動産や機械そのものはもちろん、著作権や商標権なども含まれ不動産とは大きく違うという事が分かっていただけると思います。

それに対して税法上の固定資産は法人税法第2条第22号によると、「土地(土地の上に存する権利を含む。)、減価償却資産、電話加入権その他の資産で政令で定めるもの」と定義しており、不動産と若干意味合いが近いです。

その違いを揚げるならば不動産とは違って土地や建物だけでなく、電話加入権や償却資産と言う「一定以上の価値がある品」と言うものも含まれ、生活するのに必要な物を大体含めた資産全てを指します。

こうした違いから固定資産と言う広義の資産の中の一つとして不動産と言う資産が存在していると言う形です。

不動産とは何故価値が高いのか?

ここまでで不動産と言う物がどんな物かはご理解いただけたと思いますのでいよいよ不動産と言う物の価値について触れていきます。

先程少し触れましたが不動産は古くからその経済的価値において動産よりも高いとされております。

これはいくつかの不動産の特徴にあると考えられその一つに必要性が揚げられます。

古くから生活をしていく基礎として「衣食住」と言われているように人間が人間と言う生き物として生きていくためには不動産は欠かせない物でありその必要性は相当高いといえるでしょう。

次にそれを手に入れるための対価が非常に高いという特徴をあげることができます。

土地で言うなら原点として考えるならそこを開拓する労働力が必要不可欠ですし、住居に関しても家を建てるとしたら、まして立派な物を立てようと思ったらそれに必要とされる対価としての労働力は大きな物です。

そうした労働なしに土地を手に入れるためには権力や財力が必要不可欠です。

時には権力や財力ばかりではなく人脈やコネも必要になってきますし維持するためにもそれらが必要になってきます。

ピラミッドや寺や神殿などはそうした物を持っていることを証明するためのシンボルにもなっており、自分がどれだけの物を持っているかという事を示すシンボルとしての価値もあります。

不動産の名が示すようにめったな事ではなくならないというのも不動産の特徴の一つです。

経年による劣化はあったとしても消失の恐れは消耗品と比べて段違いに低いです。

建物は確かに壊そうと思えば壊せる物ですし、地震や家事でなくなることもありますが、土地はよほど大きな地殻変動にでも見舞われない限りはなくなるという事はありません。

この保存性が極めて高いというのも不動産の価値を高める一つの要因と言えるでしょう。

最後の一つが希少性です。

有形物体であるためもちろん数に限りがありますし、最低限必要とされる大きさが他の物と比べて比較的大きな物です。

人口増加と生存権の拡大方法の停滞に伴いその希少性は益々高くなっておりますし、利便性やある意味ではブランドとも言えるような「どこに住んでいるか?」と言う付加価値もそこには加味されてきます。

不動産を持っていると更なる資産を生んでくれるという事も特徴の一つです。

不動産と言う名前ながらその価値の変動は極めて激しい物があり、土地でさえ汚染や震災で酷く低下することもあれば、都市開発や資源が発見されるなどすれば大きな価値の上昇をすることもあります。

それに伴う権利もまたそれを後押ししてくれるので売買や貸し借りで資産を生み、不労所得を得ることを可能としてくれます。

コレが出来るからこそお金持ちは不動産によってよりお金持ちになることが出来たといっても過言ではありません。

しかしそれなのに何故現代の人たちのイメージするお金持ちの人たちの中に多くの又は大きな不動産を持っているという事がない事ができてきたのでしょうか?

それは不動産と言う物のコレまで紹介してきた価値を上回る物の登場が関係してきます。

現代で起こった不動産の価値の変動

先程説明したように不動産には必要性、自身の持つものを示すシンボル、消失の恐れのなさ、希少価値、資産を生み出す特徴などに代表されるなど特徴があり、非常に価値の高い資産という事ができます。

しかし時代が現代までに移り変わる変化の中の2つの要因の変化により、多くのまたは大きな不動産を持つという事がお金持ちのイメージからなくなりつつあるのです。

その要因のうちの一つが現代に登場した物のいくつかが不動産の特徴を更に凌ぐ物であることにあります。

資産を生み出すという特徴に関しては株やFXなどの不動産によらない権利による投資行為の方が極めて早く、そして多くの資産を生み出すことが出来ます。

資産整理をしてこうした投資に手を出すという方もいらっしゃいますし、それがもたらすけ会への経済効果も非常に大きなものとなっております。

消失の恐れのなさに関しては電子データの方が圧倒的に上です。

何せ現物としては一切存在している事もなく、セキュリティ管理がしっかりされ、いくつものバックアップが複数の場所へ保存されている以上その消失の危険性は管理している全てのデータがなくならない限り安全です。

そういう意味では家事や地震、あるいは人為的行為による破壊が容易に行われる建物はもちろん、非常に大きな天災や戦争によるもので権利や価値の消失の危機がある土地よりも消失の危機がないといえるでしょう。

シンボルとしての特徴も同じで情報化社会の中では多くの人が目に見える大きなものよりも確実且つデータで表現できるものの方がシンボルとして多くの人の目と記憶に留まります。

物の数値・データ化とインターネットによる情報化社会は不動産のそれらの特徴を大きなモノではなくしたのです。

もう一つの要因は物を持つことが無駄であると言う価値観そのものの変化と言う物があげられます。

時代はコンパクト化の一途を辿っています。

それと言うのも大きくするよりも小さくするほうが技術を必要とすることが一般に浸透したのと、人類の生存権が広がらなくなってきたことに由来しています。

そのため不動産の必要性に関しては、人間が生きていく上で必要な物は次々生まれていますが、人間のサイズが昔に比べてはるかに巨大化したわけでもないですし、SFの世界で登場するような生きるのに必要不可欠な巨大な装置が必要になったという事もありません。

そのため人一人が生きていく上で必要な土地や建物の多きさに変化はなく、必要なもの以外は無駄と考えられるようになってきたのです。

希少性に関しても希少だからと集めたり、確保して結局使えない、使わないことを無駄と判断する世の中になってきたのです。

そうした価値観の変化は不動産の「自身の持つものを示すシンボル」としての特徴と言う特徴を逆に下げた面もあります。

必要性がないだけでなく、効果的に使うことも出来ない無駄な不動産を持っている、という事が持っている人の「頭の悪さ」を象徴すると言われることもありますし、情報化社会に取り残されている人と言う印象を与えることもあるのです。 

これからのお金持ちと不動産の関係

これまで不動産の価値について色々と説明させていただきました。 確かに相対的に不動産の価値が下がっているのでお金持ち=多くの、あるいは大きな不動産を持っていると言うイメージはなくなりつつありますがその重要性そのものが全て損なわれた訳ではありません。 不動産は人間が人間として生きていく上で最低限度は必要なものですし、その消失の恐れのなさ、不変性と言ってもいいものは以前変わらず希少価値は上がっています。 しかし現代において必要以上は持っていなくていいものになってきたのは確かです。 不動産に拘る時代は終わったとそういう意味では言えるでしょう。 お金持ちになるためにも、生きるためにも不動産は自分が必要とするだけでいい資産なのです。

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