子供の貯蓄?親の投資?ジュニアNISAで失敗しないポイント

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大事な資産の投資にジュニアNISAを活用してみませんか?

長引く不況でなかなか給料はアップせず、迫りつつある消費税10%の増税に株価の低迷など、年明けから「あらあら、なんだか良いニュースが無いわ…」な2016年ですが、そんななか7始まった経済制度が、未成年向けの少額投資非課口座、ジュニアNISAです。

今さかんに「投資で子供にお金を残そう!」と各証券会社が宣伝していますので、興味を持たれる方も多いとは思いますが、「投資」なんて言葉は一般家庭にはなかなかなじみがなく、「とってもお得ですよ!」なんて説明を聞いても、「サッパリ良さが頭に入っていかない…」なんて人も多いのではないでしょうか。

今回はいよいよスタートしたジュニアNISAの制度やメリット、失敗せず上手に投資をするポイントなどについて解説していきたいと思います。

知ってきたい投資の基本

「投資」とは、将来的な利益を見込んで事業や不動産、証券などに自分のお金を提供することをいいますが、そもそも私たちの経済は「物を作って売る」企業と、「物を買って使う」消費者がいて、お金をやり取りして成り立っています。

私たち一般消費者にとってお金は物を買って豊かな生活をするために大事なものですが、企業にとっても事業をするためにどうしても必要なものがお金なので、多くの企業は売り上げの一部を支払うことを条件に、自分達の事業に投資してくれる人を募ります。

一言に投資といっても株式の購入から債権の購入、投資信託などいろいろな種類や方法がありますが、単純に言ってしまえばこれば投資の考え方の基本です。ところが、ここ数年長引く不況で一般消費者の収入が減り、先行きの不安から貯蓄が優先されるムードが強いので、手元にある程度まとまったお金を持ってはいても、投資などの資産運用を控える傾向が強い状態になっていました。

家計のためには貯蓄がいいの?それとも投資?

私たちのような一般消費者にしてみれば、投資はお金持ちがすることで、あまり身近なものというイメージはないかもしれません。

ですが、私たちにとって投資は、貯蓄と同じ大事な資産運用の一つです。

投資と貯蓄の違いは、次のとおりです。

  • 貯蓄 ⇒ お金を原本そのまま保管してくれて、金利がつく
  • 投資 ⇒ 資産が増えることもあるが、減ることもある
  • 投資をしても企業の事業がうまくいかなければ収益はあがらないので、投資は貯蓄に比べるとハイリターン・ハイリスクであることは間違いないのですが、不況のために廃業する銀行やゼロ金利などの今の状況を考えると、貯蓄もノーリスクという訳ではありません。

    それどころか、貯蓄に偏って一般消費者の投資離れが進むと、企業が事業活動がストップして、その結果従業員へ支払う給料が減ったりリストラがはじまり、まわり回って自分たちの家計の首を絞める深刻な不況を引き起こしかねないのです。

     

    投資で不況を吹き飛ばす?NISAが導入された経過

    不況に歯止めをかけるためには経済の活性化が必要になるわけですが、そのカギを握るのは大財閥でも大金持ちでもなく、毎日を堅実に生きている私たち一般消費者です。

    なぜなら先行きの不安から、意外と多くの貯蓄額を抱え込んでいるから。

    私たち一般消費者が眠らせている貯得の大半は「いま必要なお金」ではなく、老後や子供の教育資金などの「将来に備えるお金」で、一説には社会全体で500兆円もの資産が使われないまま眠っているといわれています。

    その膨大な貯蓄額の一部が投資に回ってくれれば、経済活動もいくらか活性化するのですが、経済不安以外にもう一つ、一般消費者の投資離れを誘発している原因がありました。

    それは投資で得た収益にかかる税金です。

    一般的に投資などで得た収益には、金額の20%、復興特別税を入れると20.315%の税金が課税されます。

    つまり、20万円を投資して2万円の収入を得た場合、実際には15,937円しか受け取れないわけで、これでは、「う~ん、資金も少ないし、投資してもあんまり利益があがらないな」と誰もが投資に意欲を失ってしまいます。

    その税金の障害をなくし、より多くの一般消費者を投資に呼び込もうと導入されたのがNISA=少額投資非課税制度です。

    NISAを活用すると5年間にわたって、年間120万円までの投資収入に税金がかかりません。投資をするには大金が必要なイメージがありますが、実際には1万円以内の少額でも購入できる上場株式や株式投資信託もありますから、金利もつかない銀行にただ何年も資産を貯蓄しておくよりも、思い切って堅実な投資先を選んで投資をして収益をあげた方が、自分の資産を着実に増やすことができるかもしれないのです。

    子供が投資をするわけじゃない?ジュニアNISAの目的

    NISAはイギリスのISA(Individual Saving Account)をモデルにつくられた制度ですが、「日本版のISAだからNISA」という意味を持ちます。

    経済の話は難しく考えてしまいがちですが、こんな単純なネーミングで名付けられていることを知ると、チョット身近な話題の気がしてきませんか?

    2016年1月に口座開設が始まり4月から本格運用されるジュニアNISAはこのNISAの子供版で、NISAでは20歳以上の成人しか口座を開設し投資取引をすることはできませんが、ジュニアNISAでは0歳からの未成年者が対象になります。

    「ええっ、小さな子供が株取引をするの!?」なんて誤解をしてしまいがちですが、もちろん子供はあくまで口座開設の名義人であって、投資運用をするのは親などの親権者です。

    ジュニアという名称がついていると未成年者が主体だと思い込んでしまいがちですが、そもそも財産の処分権限を持たない子供に商取引はできません。

    ジュニアNISAは子供が今持っている資産をターゲットにしたものではなく、

  • これから収入によって資産を増やしていける親世代
  • 年金の恩恵で貯蓄額の多いシニア世代
  • などの大人の資産をターゲットにした制度です。

    ジュニアNISAに投資することのメリット

    ジュニアNISAの非課税期間は投資をした年から最長5年間で、再投資はできません。

    そのほかは大人版のNISAとは若干制度が違い、次のような特徴があります。

  • 利用対象者…0~19歳までの未成年者のみ。成人した場合はNISAに移行が可能
  • 投資運用者…原則として親権者
  • 年間拠出可能額…年間80万円まで
  • 解約・出金…原則として子供が18歳になるまではできない
  • ジュニアNISAは大人版NISAに比べて投資金額が低く、長期に運用するのが特色ですが、これらは投資に後ろ向きな一般消費者を呼び込むためと、子供が大学に入る一番お金のかかる時期でないと解約ができないという、学資保険的な意味合いを持っています。

    多くの親が子供のために入る積立型の学資保険の利率で大学入学時の資金を賄おうとすると、現行の利率ではかなりの掛け金を毎月支払わなくてはいけません。

    その点ジュニアNISAであれば低い投資金額で定期的な収入を得て、子供の教育資金を増やすことができる可能性を秘めています。

    ジュニアNISAは原則として18歳になるまで出金ができないものの、どうしてもお金が必要な場合には、口座は失いますが、免税されていたお金を支払えば出金は可能です。

    学資保険は途中解約をするとかなりの確率で原本割れをしてしまうので、この点もジュニアNISAの方が有利ですね。

    シニア世代にとっては、相続税対策としても有効です。

    子供や孫への教育資金の一括贈与であれば年間110万円までの贈与が非課税になりますので、80万円の拠出上限に毎年抑えるようにしてジュニアNISAを利用すれば、大きな損失なく貴重な財産を孫に贈ることができるのなど、ジュニアNISAは親世代やシニア世代の心をくすぐる要素をたくさん備えた、子供の教育資金を得るためにメリットの高い手段です。

    ジュニアNISA の口座開設方法や商品は各証券会社によっても違いますので、投資に興味のある方は、一度気軽な気持ちで証券会社に相談をしてみたらいかがでしょうか。

    ジュニアNISAで損をせず上手に投資するポイント

    子供を育てるためには、意外とお金がかかります。 例えば18歳になるまですべて公立の学校に通えば約500万円が、私立に通えば約1,700万円もがかかるといわれているほど! さらに大学に進学すれば、授業料の安い国立でさえ4年間で約600万円前後のお金が必要になりますから、世帯収入の伸び悩むいま、できるだけ資産を有効に使って、子供のために使えるお金を増やしていきたいですね。 ジュニアNISAを利用する際に一番重視すべきことは、いまある資産を減らさないということです。 そのためにも投資にはリスクがあることをわきまえて、投資運用で欲をかかないことが大事です。 ジュニアNISAはあくまでも子供の教育資金に備えるための投資制度であり、一獲千金を狙った博打ではありません。 投資は一度収益を得てしまうと味を占めて、「もっと儲かる方法はないか」と危険な勝負に出てしまいがちですが、ジュニアNISAは私たち一般消費者でも参入がしやすいように、小口の資金をコツコツと運用するのに向いている制度です。 最大18年間と運用期間の長い投資ですから、定期的に家族のライフプランを見直して、投資のリスクを承知したうえで、堅実な投資を心掛けるといいでしょう。 ジュニアNISAの制度は2023年12月末で終了の予定ではありますが、延長される可能性も残されていますので、今からゆっくり家族みんなで検討してから参加をしても、決して遅くはありません。 ジュニアNISAに活用するお金は単純な親の投資でも、子供の貯蓄でもなく、家族を豊かな将来の生活につなげる大切なお金です。 経済状態が悪い時だからこそ良い制度を活用して、大事な資産を増やしていけるといいですね。

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