入学しても就職者ゼロ!ひたすらお金を吸い上げる音楽大学とは

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誰もが口を閉ざす、音楽大学不要論

こんなことを言ったら、殺されてしまう!

そういう「シークレット条項」は、どの世界にでもあるでしょう。

例えば、政治の世界、経済記者と財界との癒着、そして環境問題など…

表に出ている実態やイメージと、その裏側の大きな乖離こそが、実は大学という華やかなフィールドで永遠に拡大し続けている現実をご存知でしょうか?

もしかすると、音楽大学なるものは、本当は世間に不要なもの、かもしれません。

それも、国公立大学が抱えるべきものではない、という時代はすぐそこかもしれないのです。

今回は、敢えて、そこに言及してみたいと思います。

音楽大学とは、何を教えているところなのか?

日本にある、音楽大学と音楽学部は、合計で41。

単純に全国ほとんどの県に1校は音楽大学がある計算になります。

音楽大学では一体何を教え、何を学ぶのでしょうか?

ここで、一般的に言われている音楽大学のランク付けを、独断と偏見に基づいて羅列していきましょう。

東京芸術大学(国立)、桐朋学園大学(通称 きりとも、私立)、国立音楽大学(通称 くにたち)、武蔵野音楽大学、東京音楽大学、洗足音楽大学、京都市立芸術大学、愛知県立芸術大学…これがいわゆる有名音大8大学、学部です。

東京芸術大学の場合は、国立大学ですが、音楽と美術で完全に分かれており、音楽でも西洋音楽と和楽器のコースに分かれているなど、日本の音楽全般について学ぶことが可能です。

ただ、日本の音楽で主流の「筝=琴」は山田流と生田流の2つが代表的であり、東京芸大の筝のコースでも、山田流に属するか生田流に属するかで、専攻が変わります。和楽器の場合、流派が違うと、一緒に演奏することはできないどころか、中には師匠から破門されることもあり、大学教育には少々馴染まない要素が多いのも事実です。

西洋音楽、といえば、その代表格は「クラシック音楽」です。

クラシック音楽はその基本にキリスト教文化があり、全ては賛美歌から派生してきたのはよく知られています。

そのため、欧州のどんな小さな村にもある石造りに教会に備わる「パイプオルガン」は、どの音大にも必須のアイテムになります。

パイプオルガンは1600年代に主に使われ、現在はキリスト教のミサで毎週使われる伝統楽器。それが、チェンバロやフォルテピアノ、そして現在のピアノに発展していく過程で、音楽は様々な変化を遂げました。

まずは、ハード面の改革です。

楽器が発展した、という事実は、弦楽器や管楽器、打楽器など多くの楽器産業を発展させました。

その次は、音楽を楽しむ為のホールの建設です。

1700年代は王侯貴族の城の中で演奏されていたものが、オーケストラのような100人もの編成にによる曲が作られ、一般市民がお金を払って聞きに行ける客席数500〜1,000もの大ホールが作られました。

それによって、役者が一緒に演ずる「オペラ」や「バレエ」なども次々に生まれたのです。

音楽、といえば総合芸術となり、楽器職人から衣装、照明、楽譜印刷、楽器運搬、調律、総合プロデューサー、音響専門家など、実に様々な人たちが新たな仕事を生み出しました。

それは、半ば素人が手探りで行っていたところを、300年、200年かけて、今日のスタイルができ、それを学問として学ぶのが、音楽大学となったわけです。

日本には優れた楽器メーカーがある

世界のグランドピアノメーカーといえば、シェア1位のヤマハ、2位の河合製作所。その次が高級ピアノだけを生産するスタインウェイ&サンズ(アメリカ・ドイツ)とベーゼンドルファー(オーストリア)の4社が有名です。

むろん、他にも高級ピアノメーカーはイタリア、ドイツ、フランスにありますが、年間数百台から数十台程度で、主に趣味の世界で売られている程度です。

ヤマハと河合楽器が世界に貢献したのは、グランドピアノではなく、アップライトピアノという50万円程度の縦型ピアノの普及です。ピアノを中心としたクラシック音楽は、依然として欧米ではお金持ちの愛好者がほとんどだったのに対し、日本では庶民がピアノを家庭に取り入れました。

つまり、世界のピアノ音楽の広がりは、まさに楽器製作の分野で日本人が花咲かせたといって、よいのです。

その他には、フルートの村松、三響、宮澤。サキソフォーンの柳澤、ハープの青山、打楽器で有名なパール、電子楽器のローランドなど、名だたるところではこれだけ有名な楽器製造企業があります。

楽器というものは、よい木材、腕の良い職人、豊富な資金がどうしても必要です。

ですが、こうした企業は、セールス先がなければ食べていけません。

管楽器の場合は、中学や高校で盛んな吹奏楽器がありますので、商売が成り立ちますが、弦楽器の場合は大学生が弾くバイオリンでも安くて200万円、弓も150万円などと、桁違いのお金がかかります。

ハープになると、800万円ほどしなければまともな楽器は手に入らず、それも10年で楽器としては寿命が尽きてしまいます。

声楽の場合は、人の体が楽器ですから、費用はかかりませんが、その分様々なレッスン料が膨大にかかります。

クラシック音楽は様々な人に職業を生み出しているだけ、その分誰かが金を負担しなければなりません。

そのツケは、誰に来るのでしょうか?

武蔵野音大、下宿代とレッスン費など、4年間で3,000万円

音楽大学といわれるものは、教育大学にも確かに音楽学科がありますから、それもファミリーの一員と呼んでも差し支えないでしょう。

ですが、本当に音大、言えるのは「コンクールに入賞者を輩出している」大学を意味します。

日本音楽コンクールを筆頭に、日本全国のコンクール。ショパンコンクールやチャイコフスキーコンクールといった、名だたる国際コンクール。そして各楽器別の有名な国際コンクールの場合、出場するだけでも大変な競争があります。

中でも、チャイコフスキーコンクールの場合は、審査員の弟子でなければ入賞しないのは、公然の秘密。もし著名な審査員にレッスンしてもらおうとすれば、ロシアに留学して習うか、ニューヨークで勉強するか…と何百万単位のお金が毎年かかってきます。

東京芸大は、確かに国立ですから年間の授業料は数十万円で済みますが、レッスン料は全く別枠です。教員は国家公務員ですが、授業以外で様々な講座を受けたり、もっとよい楽器を購入しなければならなかったり、と大変な出費がかかります。

音大ではもっともお金がかかる、と言われるのは武蔵野音大と桐朋学園大学。武蔵野音大はピアノ、弦楽器管楽器が強く、桐朋学園は圧倒的に弦楽器が強い、と言われています。

この2つの大学では公表されている学費などで、4年間で800万円。その他に個人レッスン料が一回3万円、4万円と平気でかかってきますし、コンサートに出るのに2万円、女性ならドレスを買ったり、声楽の人は伴奏の先生にお礼を支払ったりと、すぐに1,000万円以上かかってしまいます。

武蔵野と桐朋学園は、特にお金がかかる大学の筆頭。3,000万円というのはさすがに破格ではありますが、生活費から全て考えるとこれだけかかっている人が実際にいます。それは、億単位の収入のあるお子さんだからこその「道楽」に成り下がっている面もあります。

あの、五嶋龍でさえ、ハーバードに進んでいる

1988年生まれ、バイオリンの世界では、異色の天才ともいわれる五嶋龍は、ニューヨークで生まれた日本人です。彼は世界の名だたるコンクールには一度も参戦せず、最初から英才教育だけで上り詰めた無冠の男。

なぜ、ハーバード大学なのか、それも彼は物理学専攻で卒業しています。こうした異色の存在は、最近少しずつ増えてきていますが、日本の音大を卒業して、一般の大学も出る…というケースはまずありえません。

ドイツのベルリン芸術大学に在籍しながら、フンボルトベルリン大学にも身を置く日本人学生がたまにいますが、農学は法学、神学や哲学というアカデミックなファンダメンタルズを勉強することは、欧米人のトップ経営者にとっては当たり前の行為であり、特に哲学は必須条項です。

それは日本人経営者が中国の名著「菜根譚」を熟読するのと同じようなもの。バイオリン弾きとはいっても、いつ自分の片腕が腱鞘炎になり、楽器が弾けなくなったときに、他になにも取り柄がなければ人生は終わってしまいます。どんな境遇でも食べていけるだけの才能を、彼らは常に獲得しようと必死なのです。

大学で学ぶことは、社会では通用しない。にもかかわらず、大金を投ずるという世界

現在の日本の音楽教育の現場は、女性が圧倒的な力を得ています。どんなピアニストでも、少しでも若く美しい女性に、男性ファンが付いて回ります。 場合よっては、アイドル扱いする動きさえクラシック界に及んでいます。 それは、音楽の世界が、芸能界とのハードルを下げてきていることにも寄るのでしょう。 音楽大学は、確かに音楽教育専門の教育機関です。 ですが、それはあくまでも、音楽が趣味の世界であり、それを糧に食べていけるような力を与える場所にはなり得ないことを意味します。 医師なら、たとえ3,000万円もの授業料がかかっても、将来元は取れるでしょう。 ですが、音楽の場合はたとえ、800万円かけても、無収入になる可能性は高いのです。 だのに、お金をかけてまで音楽の道に進ませる世界、その多くは収入のある親が出しているのです。 お金がなければ音楽を学ぶことができない現実、そして、中にはお金だけで入学できる音楽大学も少なくありません。 音楽をめぐる様々な仕事が少しずつ増えていかなければ、彼らは社会に埋もれてしまうだけかもしれません。 音楽と学問、そしてお金の不条理、それはお金のある人たちだけの特殊な話なのでしょうか…

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