テロ行為が与える経済への被害「日本へのテロの影響」

shutterstock_144136267

テロ活動は他人事ではない「お金がない国による貧富の差が原因?」

ISILによるテロ行為が連日放送されている今の日本社会ですがテロ行為とは日本は無縁のものだとどこかで思ってはいませんか?

現在ISIL関連で良く名前を聞くのはアメリカ、ロシア、そして同時多発テロの被害にあったばかりのフランスです。

フランスでアレだけのテロ活動を行った以上イラク・シリア間にまたがって活動するイスラム過激派組織であるISILであったのはもう過去の事だといって良いでしょう。

明らかにこの組織のテロ活動は世界経済に大きな影響を与えており、このままISILがテロ活動を続ければ直接的な被害をこうむる国だけでなく、間接的な被害をこうむる国も出てきます。

日本人も決して対岸の火事だと見ていられるような状況ではないのです。

実際に後藤健二さん、湯川遥菜さんと言う二人の日本人の被害者も出ていますが、殆どの人にとってはそのことは最早「過去の事件」と認識され、忘れた人も少なくないでしょう。

日本は安全な国だから大丈夫。

そんな意識がある人も少なくはないでしょうし、遠い土地の出来事だからと思っている人もいるでしょう。

しかし何を持って安全だと言えるのでしょう?

銃器が持てない国であっても刃物での殺人事件は頻繁にありますし、地下鉄でサリンと言う毒ガスを巻く事件が起こった国でテロ行為は起きないと言う保障はどこにあるのでしょうか?

遠い地の出来事と思ってはいても同じ地球の上で起こったこと、飛行機での移動でどこへ行くにも一週間とかからない地球上においてどこが遠い土地になるのでしょうか?

しかし直接的な被害が起きてからでないと中々そうしたことは考えられないでしょう。

ある意味で最早それは仕方がないでしょう、しかし間接的な被害に関しては既に受け始めているのにそれでも他人事だと思っている人が多いのは問題かもしれません。

これでもいまいち良く分からない人もいると思います。

ではテロ活動のせいで経済的な影響が起こっているのだとしたら御理解いただけるでしょうか?

今の社会において外国の経済の動きは日本国内でだけ生きていようとも全くの無縁ではいられません。

今回はテロ活動が私たちにとって無縁ではない事を、テロ活動が経済に与える影響を説明し、ご理解いただこうと思います。

テロ行為をすることの目的

テロとはテロリズムの略であり、そもそもテロリズムとは、事前に謀られ、理由は様々ながらもある種の政治的に動機付けられた暴力の行使を指した言葉です。

その行為に及ぶ目的は大衆に恐怖を与える意図のもとに行われると言って良いでしょう。

恐怖や不安、場合によってはテロリズムへの理解が大衆に拡散することにより、テロリズムを実行したテロリストたちの政治な目的の達成を狙うわけです。

規模は段違いですがカツアゲやいじめなどと原理は同じで、「自分達のいう事を聞かないと殴るぞ、誰かが自分達に何かしようとしたら無差別に目が合ったヤツを殴るぞ」と言うものです。

無理やり力ずくで自分の主張を通すことが目的なので自分の主張が通りやすくするためにもちろん暴力の行使以外も行います。

それが人質拉致であり、銀行や発電所などの生活を支えているようなところや礼拝所など精神的拠り所や支柱への襲撃です。

そうしたものはまた自分達の勢力拡大のための元手にもなります。

生活を支えているところへの襲撃は活動資金と支配力の向上を促し、精神的拠り所や支柱への襲撃は支配力の向上と時には構成員の確保やテロに参加している者たちの精神的満足と言う充足が目的でもあります。

テロ活動による経済的実際の被害

現状最も有名で大きな被害を出しているISILによるテロ活動で最も大きく影響を受けた経済的な被害はロシアが受けたものだと言えるでしょう。

ISILは活動を起こす前に溜め込んだ資金や寄付金、援助金あるいは襲撃による搾取だけが活動資金ではありません。

支配地住民への課税、他国への密輸、そして石油の販売を行うことによって2014年の段階で1日当たり100万ドルの資金を調達していたとされています。

更にその後制圧した原油がそこに加わりISILの収入は増加し、1日当たり200万ドル余りの資金を調達出来ているとされています。

これは単純計算1日あたり2億円もの資金がテロ活動のために投入出来る計算です。

これの大部分を担うものこそがISILが支配している地域の1日あたり3万バレルの原油の産出。

この事態を受けて、当然このまま放置をしている事などできるはずもなく、2014年に石油輸出国機構の総会で減産を見送り、参加12カ国の生産目標を現在の日量3千万バレルで据え置くことを決めました。

つまりこれによって世界中に出回る石油の総量はこれに伴って増えることとなり、原油価格が急落しました。

この原油安の影響でロシアではロシア・ルーブルが暴落し、急遽、ロシア政府が政策金利を10.5%から17%へとかなりの大幅引き上げを行ったり、ベネズエラでは債務不履行の懸念が高まるなどの影響が出ました。

こうしたISILのテロ活動の資金源に原油が大きく関っている事の影響で原油輸出国に大きな打撃を与えているのです。

しかもこの原油安についてはなんと各所で陰謀論が唱えられており、代表的な所ではロシアのプーチン大統領がアメリカとサウジアラビアによって仕組まれた可能性を示唆しています。

こうした原油を巡る問題のせいで国際経済だけでなく国際情勢にすら影響をこの問題は与え、石油の国際価格が急落したことだけでなく、米軍主導の空爆が行われるなどしているのです。

しかし原油産出国ではない日本に住む人たちからしてみれば、結果として石油が安くなる事は私達にとって良い事じゃないか、と思う人もいると思います。

それではもっと最近起こったテロ活動の与えた経済被害で考えて見ましょう。

パリの同時多発テロがフランスに与える経済への被害

多くの人の記憶に新しいであろうパリで起こった衝撃の同時多発テロ事件について考えて見ましょう。

もちろんフランスだけでなく、世界各国でこのフランスへのテロ事件の経済への影響は懸念されるところです。

一番目に見えて分かる直接的な影響は観光産業への影響です。

パリは文化都市であり、古くから有名な街であり、世界中から観光客が多くやってきてお金を使う場所で、そうした観光客を相手にするような産業もかなり大きな産業と言えます。

しかしこれが大きくダウンすることは必至です。

誰が好き好んで同時多発テロをされるような危険な場所に観光にいきたいと思うのでしょう?

もちろんそうした人も0ではないですが大半の人は避けたいと思うのが普通です。

いくらテロ行為などもうさせない、今はもう安全になった、と言われてもアレだけの被害者数と広範囲にわたる民間人を狙ったテロ活動をされた後でそれを素直に信じれる人は多くはないでしょう。

こうしたテロ行為の影響を観光産業だけと捉えるのは早計です。

多くの人が指摘するように株価などへの影響もあります、しかし安全や信用などのフランスの評価そのものへの低下が他の分野にも大きな悪影響を与えると考えられるでしょう。

世界各国でこのテロを受けたフランスへの出張や異動を止める動きが相次いでおり、日本の企業もいち早く、フランスへの出張を控えるように指示を出しました。

例えばキャノンはフランスへの出張を当面「全面禁止」とする通達を出しましたし、マツダは年内のフランスへの出張自粛を決めました。

三菱東京UFJ銀行は、他の欧州諸国や中東、アフリカへの出張も、不急の場合は当面見合わせる方針を決めたと報道されています。

観光産業への影響以上に恐らくこうしたフランスへ行くことが危険と思われたことにより起こる海外企業の活動の低下や予定されていた計画の中止の方が経済的に大きな効果を及ぼすと考えられます。

この問題は短期的なものであれば恐らくそこまで大きな問題にはなりませんが、これが長期化する可能性があることです。

今回のテロ事件はいわば象徴的なものであり、テロに巻き込まれる危険性と言うことだけが問題であるように思えますがそれはあくまで切欠に過ぎないでしょう。

フランスにはテロ行為を受けた理由や難民・移民が多く滞在している状況などから中・長期的に不安定な状態が続くと思われ、そうした不安定な情勢をついて再びテロの標的にされる危険性があるのです。

現在はフランスは文化の国であり、パリに本社やヨーロッパ総局、あるいは支社を置いたり、営業をしたりするのは一種のステータスでもありました。

しかし安全性に不安があるとみなされると、それが別の国に移されたり、新規の事業が敬遠されたりします。

イメージの悪化はそれだけで企業活動にまで影響を与えるので、こうして注目を一度集められてしまうと付いてしまった負のイメージが回復するのには時間がかかり、場合によっては負のスパイラルを起こしどんどん低下する可能性もあります。

海外資本の流入が抑えられパリのブランドが揺らぎイメージが悪くなればフランス経済は間違いなく危機に陥ります。

EUを牽引してきたのはドイツとフランスですがそのドイツもまたVW社の不正問題、難民への対応問題で絶対的な経済大国の地位が揺らぎかけています。

ことはフランスのみならずEU全体の問題ともなりかねず、それは世界の問題へと発展していきます。
 

日本へのテロの影響

日本えのテロの影響は直接的なものは起きていませんし、間接的なものもそこまで多くの人に影響は出ていないでしょう。 しかしマイナンバーだ、オリンピックだ、とそちらにばかり意識を向けて、現状起こるかもしれないテロ活動への事を他人事だとして国そのものが見ていたらフランスで起こったような同時多発テロをされたら冗談ではなく国家の存亡に関る経済的危機が起きるでしょう。 私たち自身が自分のみを自分で守ろうとしても国の経済ごとダメージを与えられては日本人としてはおしまいなのです。 テロ行為は日本に他人事ではありません。 多くの人がそれを認識して声に出すことで国の危機感を高くして参りましょう。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でお金が無い.jpをフォローしよう!

テロ行為が与える経済への被害「日本へのテロの影響」
Reader Rating 3 Votes