一億総活躍社会と私たちの現実「今の日本では作れない?」

1億総活躍とはどういうこと?お金がない人へのメリットは?

1億総活躍社会の実現を阿部首相が掲げ、それに向けた施策を議論する「1億総活躍国民会議」の会合が今年11月12日首相官邸で開かれました。

一億総活躍社会と言うものに対しての阿部首相の入れ込み度はそれに関る一億総活躍相と大臣まで登場している事からも分かりますが、1億総活躍社会と言われてピンと来る方はどれほどいらっしゃるのでしょうか?

アベノミクスが第2ステージに移ったとして、提唱された「ニッポン一億総活躍プラン」というものですが、メディアはもちろん、それを見ている一般の人や各閣僚の人たちからも「良く理解できない」と言う声が上がっています。

アベノミクスが充分に効果を発揮しているという所にも疑問はありますが、それを発展させるためにも投入したと言われても恐らくこの一億総活躍と言う発想は多くの人に理解されなかったのではないかと思われます。

多くのメディアで登場とほぼ同時に叩かれ批判されているこの1億総活躍社会と言うものについて皆様はどれほどご存知でしょうか?

またそもそも具体的には1億総活躍社会とはどういった社会を指したものなのか?

安部改造内閣が目指しているのは日本をどうすることなのか?

今回はそうした多くの人に良く分からないとされるこの経済政策「1億総活躍社会」と言うものについて説明し、どうなるのかを考えてみたいと思います。

ニッポン1億総活躍と言うプラン

この1億総活躍という概念は、安倍首相が自民党総裁に無投票で再選された9月24日の記者会見において出てきた言葉です。

言葉だけ聞くと日本国民の全員が何らかの国の役に立つようにする政策であるように聞こえます。

またこの言葉と同時に、現在490兆円である名目GDPを600兆円にするという目標も、発表されたことからも国民の消費を底上げするようなプランを匂わせてきています。

そのため一時期急成長を遂げた中国の巨額を投じて行った大規模需要促進政策のようなものなのかと思いきや、この1億総活躍プランはそういうものではないようです。

安倍首相が言うには「誰もが家庭で、職場で、地域で、もっと活躍できる社会を作る」と言う社会が1億総活躍社会でありそれを実現するためのプランがニッポン1億総活躍プランであると述べています。

そしてこのキャッチフレーズを実現するための担当大臣が1億総活躍相大臣ということになるわけです。

ではどんなものなのかと言いますと日本と言う国の構造的な問題である少子高齢化に真正面から挑み、「希望を生み出す強い経済」、「夢をつむぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」の「新・三本の矢」の実現を目的とするものだそうです。

確かに経済政策である事は間違いないのですがどうも、「一億総活躍社会に向けたプランの策定等に係る審議に資するため」として「一億総活躍国民会議」が設置されたり、1億総活躍相に就任した加藤勝信大臣の発言から考えるにどうも具体的に何をしていく、国民に何をさせていくという事はいまだハッキリしていない印象を受けます。

加藤勝信大臣は「多岐にわたる政策を総動員する」という発言は大臣本人も十分に何をしていって良いのか、どれぐらいを目標にして良いのか、と言う範囲を絞り切れていないようにも取れます。

現状ハッキリしているのは重点項目として、子育て支援や高齢化対策を掲げたことから社会保障の問題などに関してこれから具体的な取り組みがここで取り組まれていくことが予想されています。

社会保障政策や経済政策については、明確に担当官庁がしっかりと決まっており、それについて様々な政策を練っている現状を考えるとこの「ニッポン1億総活躍プラン」はやはり子育て支援や高齢化対策についてのものなのでしょう。

そうしたことに目を向け政策を施すことにより現状の日本人の1億人が皆活躍できるような社会にしていくと言うプランがこのニッポン1億総活躍プランだと言えます。

1億人を活躍させるために注目したところ

日本人の少しでも多くの人が活躍できる社会を作ることが、1億総活躍社会の実現になるというのならばこのプランの骨子、又は最初の取り組みとして「子育て支援による少子化問題への取り組み」と「高齢者の社会保障」こそが今の多くの日本人にとって問題だと阿部首相は思っていると言うことになるでしょう。

日本経済の建て直しなどはアベノミクスの最初の取り組み、円安による規制緩和とTPP参加などを初めとする自由貿易による輸出に頼る方針はこれからも継続していくと見られますのでそれはおいておくとして、この二つに対応することが1億総活躍社会の実現に対して効果があるかを少し考えて見ましょう。

確かに子育てにかかるお金がこの現状の日本社会の中ではかなり厳しい出費となるせいで少子化が進んでいると言う面もあるでしょう。

パートナーの女性が働けなることで得られなくなった収入と言うのも共働きが当たり前といっても過言ではない現在、多くの人達が子供を作らない理由の一つでしょう。

そう考えると確かに少子化に歯止めをかけるためには現状の取り組みで満足とは言えず、そのための新たな政策を打ち出す必要があるという考え方は全くの正論でしょう。

そうした今の対策のままでは不十分だから新しい政策を取る必要があるという意味では高齢者の社会保障にも同じことが言えます。

下流老人と呼ばれる言葉が生まれてきたように高齢者の生活が厳しい状態の社会に日本は入ってきました。

生活が厳しければもちろん消費は最小限になるようにするというのが日本人なら誰でも当たり前の事、生活が苦しいからと何とか稼ぎを作ろうとする発想がそもそも日本人の高齢者にはあまりないのです。

そうした人たちへの社会保障を厚くすることで少しでも日本経済と言う市場に参加することをしてもらうことで経済循環は確かに少しよくなるのかもしれません。

少子高齢化が進むことはその国の経済に相当大きな問題です。

何せその国の人口が減っていくという事に直結しているので市場の縮小、個人生産力の低下が起こります。

世界最大の経済大国であるアメリカ、最近少々落ち込みましたがそれでもいまだに巨大経済国である中国。

そのどちらも国土の大きさもありますが、なんと言っても国民の数が多いことがその市場の大きさを支えており、経済の成長もまたその国民が多いことに起因していると言えます。

そうして考えると確かに1億総活躍社会の現実に向けて少子高齢化の問題に取り組んでいくことはとても理にかなっている行動であるように見えます。

しかしコレはあくまで先の事を見据えらそう言えるというだけの話。

現状が厳しい人たちからしたら未来の事より今をまずなんとかしてくれと言う人も多いでしょう。

現状の社会は未来を考える余裕があるのか?

日本の政府とマスメディアは相手の立場に立って物を考えることがにあまりに出来ないと言う面があると言われています。

どちらかと言うと自分以外に無頓着、あるいは無関心だと言えるでしょう。

例えば生活保護受給者について考えて見ましょう。

先程取り上げた下流老人と呼ばれる人たちや生活が本当にギリギリな人たちは日本には実はかなり沢山います。

しかしマスメディアの大半は不正受給問題ばかり煽って、政府は受給制限を不正をさせないためとしてどんどん厳しくした結果、対称になる条件は厳しすぎるし、そこまで行くともらえる金額が圧倒的に足りないと言う意味の分からない状態になっています。

我慢して生活ランクを落として生活保護の金額の中からエアコンを買って使っていたら生活保護の範囲からはみ出してしまった人で死亡した人が出るなど起こって良い事例ではなかったはずです。

生活保護を貰う人は、何らかの就労が出来ない、あるいは困難であるために生活保護があるのにそれを厳しくするという事は弱肉強食の世界であるので死んでも仕方ないと政府もメディアも言っているようなものです。

コレは何も高齢者だけに限った事ではありませんし、貧富の格差が広がっているといっているのに、ここで税金の種類を増やし、今ある税金の増税を行う。

「高卒者の有効求人倍率は伸びている」と発表しているものの新しい正規雇用は少なく正規雇用者の失業率も伸びています。

かつて多くの高卒者の就職先になっていた大工場は撤退する一方、政治的なバラマキで粉飾したりすることや大企業優先思考は良く叩かれますが、国民の殆どが下流に落ちだしている現状を取り上げているメディアも少ないです。

アメリカはBBCやCNNでは政権批判をするよりも、一見するとギョッとするような社会問題や存在を発掘し、世に知らしめるレポートのニュースが多いです。

中国政府が行った巨額を投じた大規模需要促進政策は下流と呼ばれる人への市場参加による需要を挙げることを目的としていました。

それと比べて今に日本の方向性は以上の通り、正直未来の事へと目を向けるにはまだ時期早々だったのではないかと多くの人が思っているのではないでしょうか?
 

1億総活躍社会は今の日本では作れない

アベノミクスは、大企業が儲かれば国民も潤うだろうという考えです。 実際のところ株価は大きく上昇していますし、その点アベノミクスはある程度の成果はあったと思います。 しかし大企業だけが儲かっても、国民が得られる恩恵には限度がありますし、充分経済が安定してきたと言えるレベルまで1億総活躍社会を作るなら底上げをしなくてはいけません。 そう考えたなら1億総活躍社会を目標とする安倍政権の今後の課題は、少子高齢化対策に打って出るよりも先に雇用の拡大、地方の活性化、低所得者を減らすなどまだまだしていくことが沢山あったと思われます。 もちろん現状のアベノミクスの日本経済に対する取り組みがこれで終わりとは思えませんし、企業の頑張りによってはTPPを初めと輸出での経済の好転も期待できます。 しかし1億総活躍社会は政府が何かしてくれるだろう、と考える国民が多い今の日本では達成することが出来ないでしょう。 私たち一人一人が1億総活躍社会にしようと言う思いと自律した行動こそが1億総活躍社会を作ることになると私は思います。

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