プロサッカーチームの存在は地域経済を活性化させるか?

これを読むと、サッカーを通じたお金の流れがわかる!

2015年、日本のプロサッカーリーグであるJリーグの1シーズンでのリーグ戦への入場者数が史上初めて900万人以上、1000万人を超える見込みだそうです(もしかしたらこの記事をご覧の時点で1000万人を超えているかもしれませんね)。

その理由として、ワールドカップの影響でサッカー熱が高まったことやプロサッカーチーム数の増加、激しい優勝争いなどがあると思いますが、その一つにリーグの昇格・降格を巡る争いがあるでしょう。

今回はプロサッカーチームにまつわるお金の動きがどのように地域経済に影響を及ぼすかについて考えてみました。


  

どんなスポーツでも良いわけではない?

サッカーは世界中でもっとも愛されているスポーツであると言われています。

日本では、後述するように1993年にJリーグが発足したことにより、サッカーに興味を持つ人が増えていき、それに伴ってプロサッカーチーム数も増えていきました。

これは日本のサッカーが国際社会で強くなったことと関係があるのですが、それはサッカー以外のスポーツでも同じなのでしょうか。

例えばバレーボールはどうでしょう。

バレーボールの全日本チームは過去オリンピックで金メダルや銀メダルをとるなど、サッカー以上に実績もあり、世界大会の視聴率はサッカーをしのぐほどですが、バレーボールのVリーグの盛り上がりはサッカーのJリーグに比べると劣っています。

サッカーでも、女子サッカーのプロリーグは男子サッカーのプロリーグほどの盛り上がりはありません。

ご存知の通り女子サッカー日本代表は世界一になったこともあり、2015年のワールドカップでも準優勝した、世界の強豪国なのにも関わらずです。

ラグビーもワールドカップで世界が驚嘆するほどの活躍をし、ラグビー観戦に興味を持つ人が増えていますが、おそらくは一過性のものだろうと考えられ、少なくとも男子サッカーほどの盛り上がりは起こらないでしょう。

またサッカーよりも歴史が長く人気も高いスポーツとして野球がありますが、そのプロ野球はセ・リーグ6球団、パ・リーグ6球団の計12球団からチーム数が増えておらず、こちらもサッカーにはかないません。

では、プロサッカーリーグの歴史について簡単に見ていきましょう。

Jリーグの沿革

日本でプロサッカーのJリーグが発足したのは、1993年。

それ以前にも実業団のサッカーはあったのですが、プロリーグが存在しなかったために、ワールドカップなどの世界レベルの大会で諸外国に大きく引き離されていました。

またJリーグが発足した当時は10チームのプロチームがあっただけでした。

それが、毎年2チーム程増えていき、2015年現在52チーム(J1リーグ:18チーム、J2リーグ:22チーム、J3リーグ:12チーム)のプロサッカーチームがあります。

それ以外にも実業団チーム(JFLリーグ)などもありますが、ここではJ1,J2,J3のリーグだけをとりあげていきます。

 

プロサッカーチームの財政事情

そんなプロサッカーチームですが、財政事情は様々です。

まず、チームの収入源として観客動員数があります。

当然のことですが、チームが強いほど来場者はそれに比例して増えていきますし、チームが負け続けると徐々に来場者は減っていきます。

ですので、チームを強くするために強い選手を獲得したり、今いる選手を育てたり、下部リーグの育成を行ったりしていくのですが、そのためにはお金があります。

つまり、資金に余裕があるほどチームを強化しやすく、チームが強くなるとさらに観客が増えていく、という相乗効果があるのです。

その反対になると・・・、言うまでもないですね。

他の資金源としては、企業がスポンサーになることが挙げられます。

たくさんの大企業のスポンサーがいるチームはたくさんの資金があり、よりチームを強化することができます。

つまり、その地域に巨大企業がいればチームを強くすることが容易なのです。

ただし、その企業の業績が悪化した場合、スポンサーから降りる可能性もありますので、それだけに頼ると危険でもあります。

昇格と降格・資格喪失

このようにチームの強弱と財政事情には密接な関係があるのですが、強いチームは順位が上がり、年間を通して成績が良かったチームは上のチームに進むことができます。

チームの入れ替えが行われるのです。

上のリーグに行くと、当然注目度も上がり、観客の増員も見込めますが、その分選手の年俸が高くなったりスタジアムの改修が必要になったりと支出も増えるのです。

だからこそ、各チームはチーム強化のために資金集めやサポーターの動員に常に目を光らせているのです。

とはいえ、各チームに財政事情のばらつきがあるのは事実です。

それもあってか、2013年に「Jリーグクラブライセンス制度」というものが導入されました。

実力があってもこのライセンス条件を満たさなければ、自動的に降格になってしまうという厳しいものです。

プロだから当然といえばそれまでですが、ただ強くてもだめであり、資金面やインフラなどの部分も整っていなければプロサッカーチームとしては存続していけないのですね。

実際、この基準を満たしていないということで下部リーグ(JFL)に降格した事例があります。

そして、場合によってはチームそのものが消滅してしまったことすらあるのです。

その典型例が、1993年Jリーグ創設チームの一つ、横浜フリューゲルスでしょう。

横浜フリューゲルスが横浜マリノスと合併し事実上消滅するというニュースは多くのサッカーファンに衝撃を与えました。

横浜フリューゲルスは合併発表後どうなったかというと、なんとリーグ戦・カップ戦の9試合を通じて1度も負けることがなかったのです。

なかでも天皇杯というトーナメント制の大会では、負ければチーム消滅というプレッシャーに打ち勝ち、そのまま優勝してしまったのです!

そんなに強いチームが、財政事情により消滅してしまったというのは残念な話ですね。

プロサッカーチームが地元経済に及ぼす影響

プロサッカーチームの存在は、地域に住む住民にも多くの影響を及ぼします。

スーパーや小売店ではその土地のサッカーチームにちなんだ関連商品が売られており、大きな収入源となるでしょう。

また、サッカを観戦に来た人がそのついでに観光することで地域の経済活性化に繋がるという効果があります。

JRなどの交通機関やホテル・旅館などの宿泊施設、飲食店、お土産屋などはサッカーの試合がある前後に一気に潤います。

その反面、駐車場問題やサッカー観戦者のマナー違反、ゴミ問題などのトラブルも起こることがあります。

プロサッカー選手を目指す子ども達

お金の動きということから少し外れるかもしれませんが、サッカーチームは地元の子ども達にプロサッカー選手を目指すという夢を与えることができるでしょう。

プロの選手によるサッカー教室が開催されるなど、チームと子供たちの接する機会が催されています。

その子ども達の何人かが将来プロサッカー選手になって地元のために活躍する、という流れができたら、これは先行投資であるとも言えますね。

プロサッカーチームが行う社会貢献

レアル・マドリードが、ヨーロッパで問題となっている難民を支援するため、100万ユーロ(約1億3000万円)の寄付をしたというニュースが話題になりました。 実は、レアル・マドリードのような世界有数のサッカーチームの多くが社会貢献活動を行っているのは有名な話です。 クラブチームが行う場合もあれば、有名選手が個人で寄付を行う場合もあります。 このような社会活動を頻繁に行っていることも、世界中でサッカーが愛されている理由なのかもしれませんね。 日本でも、サッカーのチャリティーマッチが多く行われています。 その例が「東日本大震災チャリティーマッチ」です。 このチャリティーマッチに出場する選手達は、基本的にはお金をもらわずボランティアで試合に出場し、観客からの収入は経費を除いた分、寄付されています。 このような活動がサッカーへの愛着につながり、また次の試合を見に行こうという動機付けになるのでしょうね。

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