株の暴落で起きる国民への危機とは?株価の変動が私たちに及ぼす影響

株価が落ちると……

株価が落ちて大変だ、株価が上がって安心だ。

という事は聞いたことがあると思いますがそうした株が上がったり下がったりすることがイマイチ自分にどう影響してくるのか実感できないという人はいませんか?

確かに自分で特定の株を買い、それの値段の上がり下がりを経験した人ならばなんとなく株価の動きが自分に生活に対して何らかの影響を与えるという事が実感出来ると思いますが「株なんて買うお金がない」「株を買うも何もそうしたことへの知識がない」と言う人だって日本人にも大勢いらっしゃることでしょう。

しかし例え自分が特定の株を持っていなかったとしてもその実害は確実に起こってくるのです。

風が吹くと桶屋が儲かるという言葉があります。

これはある事象の発生により、一見すると全く関係がないと思われる場所や物事に影響が及ぶことの喩えで、現代ではその論証に用いられる例が突飛であるゆえに、「可能性の低い因果関係を無理矢理つなげてできたこじつけの理論・言いぐさ」を指す言葉となっています。

しかし株価の上がり下がりはもっと直接的な影響があり「風が吹くと桶屋が儲かる」と言う言葉どころの話ではなく、「災害に合うと生活が苦しくなる」ぐらいの事なのです。

今日はイマイチ実感できない人も多い株価の変動が私たちに及ぼす影響とその仕組みについてとある国の現状を基にして考察して行きます。

中国で起こった株の変化

株の上昇と国民の生活の関係を実感するために今回は中国と言う国の株価の変動についてを参考にしようと思います。

中国の株価の上昇の景気は少し前の話になり、その切欠となったリーマンショックと言うものを皆様覚えているでしょうか?

2008年9月15日、アメリカの投資銀行であるリーマン・ブラザーズが破綻したことに端を発して、続発的に世界的金融危機が発生した事象の事ですが、コレは我等が国日本はもちろんの事、影響を受けなかった国が無いほどの出来事だったといえるでしょう。

この世界中の経済にダメージを大きく与えた出来事からいち早く回復し、世界が建て直しを図る中経済力を増し株価を上げた国があります。

それが中国です。

中国はこのリーマンショックに対し深刻に自国の危機を考え、普通ならば国家の資金繰りを見直して押さえに回るところを逆の選択を選びました。

4兆元、日本円で約56兆円の大規模で積極的な大型景気刺激策を発動すると言う方法で中国経済の消費を上げ、経済効果を生み出す作戦に出たのです。

そしてこの方法は一応の成功を収めました。

この時の中国の経済を大きく動かした大型景気刺激策の柱は4つ、一つは政府による大規模な投資、一つは広範囲な産業の調整と振興、一つは科学技術に対する大規模支援、そして最後の一つは社会保障レベルの大幅な引き上げでした。

こうすることで中国国民は一般平均収入が上がり、一部の人の高額の消費ではなく、国民全体がある程度増えた収入を同じくある程度使うという事で企業の株価の上昇を成し遂げたのです。

中国は超巨大な企業が牛耳っていると言うよりも多数の中小企業が多く連なっている状態ですのでそうした株価の上昇はそこで働く従業員の給料と言う形で確実に実感できる人が増えるのです。

その後中国の国民の生活水準の上昇は皆様ご存知の通りでしょう。

多くの人に衝撃を与え流行語にもなる「爆買い」を行うぐらいの人が増え、世界が「チャイナマネー」と呼ばれる「中国人投機筋・投資家の資金」あるいは「共産党傘下の国営投資会社の資金」といえる中国全体の資金力に注目しました。

中国の方は基本的に「お金はあったら使うのが当たり前」と考える傾向が強く、先を心配しすぎた貯蓄や守りの金策をしないので経済はどんどん加速していくかのように見えました。

中国で起こった更に株の急上昇からの……

国の経済が潤うとその国の企業は当然株価も上がっていきますが中国の株式市場はそれだけでは説明のつかない急上昇をしました。

それはなぜかと言うと昨年7月ごろから上海、深センの両市場の全体の上昇の裏にある不動産市場の下落にあります。

中国の不動産市場は、国民が自己居住用の家を求める目的での購入よりも、先程から何度か登場している経済政策の一環で行われた国の投資で立てられた物などに対しての値上がり期待での購入が多いのです。

しかも賃貸を中心に考える香港などの一定の資金を中長期的に回収しようと言う人達のマンションへの投資と違って、短期保有での転売による即効性を求めた売買が中心となっていて、短いスパンでの開発以外での価格の急上昇が起こり、ちょっとお金に余裕が出来たからと購入できる金額ではなくなっていき、誰も住まない「ゴーストタウン」が全国各地に転転と出来上がったのです。

価格が上がり誰も変えなくなった建物だけの土地には当然開発においても後回し、あるいは途中で切り上げが行われ、そうしたゴーストタウン住宅は更に人気がなくなります。

そしてそれが繰り返されて不動産物件を投資家が次々と損切りして資金を株式市場に移したのです。

すると一気に株価の全体が上がっていきます。

中国株は2007年に上海総合指数が最高値をつけるなどして庶民にとって魅力的な投資先だった時期であり、そこに投資家達が大量の資本を更につぎ込み一気に中国株式市場は更なる賑わいを見せました。

しかし思い出して欲しいのは不動産の転売で起こった現象。

株を買うのは中長期的な利益のためでなく短期即効でお金が増えるからと言う理由で買われているのです。

そうして起こる次の事態は簡単に予測できるというものです。

不動産のとき以上に高額になった株は手を出したがる人が減ります。

そうなってくると売られる事が多くなりドンドン下がる株価を見ると更に購買意欲を無くすもの。

その結果起こったのは株価の暴落です。

中国株価の大暴落

そしてついに中国の株価にここの所大きな陰りが見えました。

上海、深センの両株式市場の6月中旬以降の暴落は、中国政府のなりふり構わぬ株価対策でとりあえずは収まったものの。

中国経済の先行きに対する不安感は習近平政権の市場経済の原則を無視した強権的な対策によってかえって高まったといえるでしょう。

実際の株価の急上昇を引き起こした大元、約56兆円の大規模な先行投資は返済の当てのない、結果が出るかどうかが不透明なものにまで「無駄」となる投資を拡大し、中央政府と国有企業の巨額負債、製造業の過剰生産能力と国際競争力の低下、そして中流層にのしかかる不動産、株式の損失を引き起こしました。

国の経済状態が悪くなると国民一人一人の生活が苦しくなるのは世界大戦とバブルの崩壊を経験した日本であれば痛いほど良く分かるように家計を圧迫し、時には債務の膨張などを起こすこともあります。

中国経済は無理に無理を重ねた高成長のツケを支払う時期が今正に到来してしまっているのです。

中国の株式市場の暴落は極めてシンプルな構造で起き、リーマンショックのときに中国の方針をまねる国がなかったのも当然と言えるでしょう。

そうして株価が下がった企業はどうなるのかと言いますと当然経営状態が悪化し株をお金に変えられてしまうと時には運用資金が危険域になり、やがて倒産する企業も出だしました。

そうなると一般家庭で生活を営む人たちに起こるのは収入の減少、もっと酷くなると収入の消失です。

そうした事態を避けるため中国政府は国有商業銀行、証券会社、生命保険に株式を購入させ、大量の株式を保有する大手国有企業には持ち株の売却を禁止しましたが、これらは国有セクターに巨大な含み損を抱えさせただけのことです。

しかしコレでは大手企業による株の売買が止まるだけであり、個人投資家や外国企業の販売で株価が急落した時に、銀行経営は不良債権処理に追われ、新規融資の能力が低下することになります。

国有製造業は先の経済刺激政策により物だけでなく不動産に至るまでの大量の不良在庫を抱え、過剰生産設備をどうにかしないといけないというのにも関らずここで更に株式の含み損を抱えることになります。

これが起こすのは救うことのできない銀行、証券の経営破綻であることは日本のバブル崩壊を見ると簡単に想像できます。

中国は目先のダメージを回避するためにリーマンショックで失った分の補填に「チャイナマネー」にと目をつけた国を支援する形になった分、より自国株式市場により大きな損失を結果として与えることとなり、自国民の未来の苦しみを大きくさせたといえるでしょう。
 

株価の暴落は私達の命の危機を呼ぶ

以上のことから株価の上がり下がりは日本経済の状況を左右し、消費税を初めとする税金の増減だけでなく、私達の働くことで得られる収入を時には左右する事態を起こすといっていいでしょう。 他国で起こっている事であろうと実はそんなに他人事ではないのです。 最近は海外企業と提携しているところや国際企業も多いので、もし自分の勤める企業が他国の会社の株を持ち、大きな損失を出したとしたらその年のボーナスだけでなく月給や労働条件の悪化を招くこともあります。 中国人に比べると日本人は中長期的に回収することを選ぶ傾向が強いのである程度は安心と思う人もいるようですが現状の国の抱える負債の金額は中国以上に日本が既に大きいのです。 株の変動は売り買いしていない人にも決して他人事ではありません。 最低でも下がりつつある状態を見たら危機感を抱き、今のままではいけないという意識だけは持つように心がけていきましょう。

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