軽減税率の対象を勘違いしていませんか?

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軽減税率の対象決定

軽減税率の対象品目がこのたび決まったようですね。

人が生きていくのに欠かせない飲食品に関してだけは税金を安くするというこの軽減税率と言う考え方はすでに海外では当たり前であり、かなり今更なにに時間をかけているのかと思われているところもあるようですが、これに関しては慎重に議論して決めていただきたいと私は思っていました。

そもそも日本は税金そのものが比較的安かったので敢えて軽減税率で飲食品を安くするという必要性がなかったと言われていましたが日本の消費税以上に飲食品の税金が安い国もあり、そうとばかりは言えませんでした。

そんな中皮肉な事に10%への消費税の増税を受けてついに飲食品に軽減税率の適用が決定したのですがその対象は「酒類と外食を除く飲食料品全般」と言うもの。

比較的妥当な考え方だと思われている事も多いようですが実際のところどうなのでしょう?

私はこの軽減税率導入に関しては決まった対象は少々無理がないかと思います。

確かに対象を外食まで広げた場合、高級料亭などでの飲食も軽減税率の対象となり、低所得者対策という制度の趣旨にそぐわないと判断したと言う主張はわかりますが外で食べざるを得ない様な生活をしている低所得者だって少なくはないです。

生鮮品や加工品をあわせた全ての食料品が軽減税率の対象となり、商品ごとの線引きは比較的明確になった。

とは言いますが私はまったく明確になっているとは思えません。

消費者や事業者が混乱する恐れは少ない、と政府は発表していますがそれはあくまで10%に消費税が高くなろうが軽減税率の対象がどこまでになろうが関係ないという人たちの理論であるように感じます。

レタスが100円から200円になって買うのを控える庶民の暮らしと言うのを考えたならもっとしっかりとした軽減税率の対象について考えていただきたいと思います。

今回はそんな軽減税率の対象について考察してみました。

軽減税率に残る問題点は問題点ではない

軽減税率に対する問題や課題として言われている事の一つにグレーゾーンがある事がいわれていて、今後も紛らわしい対象に対する線引きの課題は残ると多くの人が言っています。

例えば飲食店の商品を持ち帰りする場合には軽減対象の「食料品」と見なされるか、販売店が外食産業であるのなら対象外の「外食」になるのかが曖昧であるとかコンビニの店舗内に設置された飲食スペースで、購入した食品を食べる「イートイン」や、映画館の売店で販売するポップコーンは軽減税率の対象となるかなどを問題にしているようですがこれを問題だと思いますか?

ルール作りが必要なケースは少なくない、食品表示法では明確な規定がされておらず、消費者や事業者の混乱要因となる懸念がある。

などといってはいますが、低所得者以外がそうしたものをどれほど利用すると思ってそうしたことを言っているのか全く理解できません。

低所得者のための軽減税率と言うのであれば、その中に多少の低所得者以外が含まれていようともそうしたもので議論などせず軽減税率の対象にしてしまえばいいと思うのは私だけではないでしょう。

外食を対象外とするのが低所得者のための制度にそぐわないというのならいくらなんでも乱暴です。

もし、本当に低所得者のための軽減税率だというのならば、明らかに低所得者向け以外の値段設定をしているようなお店を対象外にするべきでしょう。

例えば、申請して軽減税率対象店とされたお店に関してのみ外食に関しても軽減税率対象と認めるとか、飲食店でのいくら以上の会計には更に税金が上乗せして発生するシステムを作るとかいくらでも方法はあるように感じます。

それを問題と感じているならともかく飲食店で食べるか持って帰るかが問題だとかポップコーンのような売店で販売する施設内で消費すること前提のものがどうとかを問題にするのはおかしいです。

こんな話が問題となるのは、軽減税率が低所得者のためになるどうかよりも、明確な線引きが出来てルールにのっとたことができるかどうか優先で物を考えているからだと言えるでしょう。

「可能な限り低所得者からも税金を取り立てたいけれど、反発が強すぎると思うから一部の税金は免除する。しかしできるだけ曖昧なものをなくして払わせる税金を増やすため線引きはシビアにしたい」

そんな思惑が透けて見えるようでとても残念な事です。

軽減税率で実際に問題として起こりそうな商品

もう一つ問題として取り上げられているのを目にするのは「おまけ」がむしろ「主目的」となって購入されるような「一体商品」というものの飲食品に関してです。

こちらの場合は先程の外食に関しての線引きなど以上に現実的に問題になるものが出てくる恐れがあります。

食品とその他の商品をまとめた「一体商品」やギフトセットなどの「組み合わせ商品」が、軽減税率の対象となるかは不透明だと言われていますが恐らく対象外になるでしょう。

対象外にしない場合、100円のチョコレートなどの菓子に比較的高額なおもちゃなどをつけた商品などが登場したり、最悪食品の「おまけ」が車になったりとエスカレートした税金を減らすような、文字通り「山吹色の菓子」が登場しそうです。

食品がメインでそれ以外はオマケなのだから軽減税率の対象だ、と主張する業者や商品が増えてくれば日本政府のこれまでの税金対策に取る方法を考えてみたらどうなるか誰でもわかるように軽減税率と言うもの自体を取り払ってくるでしょう。

犯罪者が発生したら潜伏予想地域と関係者の周辺地域丸ごと薙ぎ払うのが日本の犯罪対策ですからまず間違いなくそうなります。

税金逃れをしている人を無くすためと多くのまじめに払っている人に程迷惑をかけるマイナンバー制度や、犯罪助長傾向があるとして禁止されるアニメや漫画を考えればそれは明白。

もし万が一にも一部の「一体商品」や「組み合わせ商品」に関しては軽減税率を適用するというのならばその線引きは誰もが納得できる制度とするために、法律でケースに応じた税率を決めておくなど、グレーゾーンをなくす作業が必要でしょう。

そもそもそうした一体化商品や組み合わせ商品自体が生活必需品として考えられる飲食品とは違うジャンルに分類されるべきものですので全て対象外でも大きな不満を持つ低所得者は少ないでしょう。

入れ物にまで拘ったお節料理やブランドに拘ったお歳暮自体がそもそも食費に頭を悩ませる低所得者からすれば縁遠いものです。

外国の制度を参考にしても日本への適合率が低い

既に海外ではこうしたどれが軽減税率対象商品であるか、ないかという事が数多く議論され線引きがなされています。

しかしそうした線引きの例を日本にそのまま適用しようとしても恐らくうまくはいかないでしょう。

そもそも諸外国と日本では環境も文化も違いすぎるのです。

例えばドイツは店内で飲食すると標準税率でテイクアウトは軽減税率が適用され、イギリスでは更にちょっと広い範囲で「温かいテイクアウト商品」までが標準税率です。

しかしテイクアウト事態がそもそも敢えてそうするという選択しがあまりないというのが海外の発想です。

コンビ二でさえその場で商品を清算する前から食べたり飲んだりして店内を回ることが普通とされる国もあり、基本的に買い食いはいけない事と教わり育つ、飲食は基本家でするものと言う日本人とは意識の段階から違うのです。

そうした意識の段階からの違いと言うものは食べる、飲むという単純なものではあっても必要不可欠であるものであるからこそストレスを感じさせ、不満を募らせる結果となります。

あの国ではそうだから、この国の基準がこうだから日本でもこうします。

そういわれて納得出来る国民がどれほどいる事でしょうか?

既にあるモノを導入するだけだとしても、それにはその国にあった形に出来るかどうか?そのシステムを導入するに当たって一番起こる不満や損失は何か?そうしたものをしっかりと考えた上でそれはされねばなりません。

あるモノを使うことをするだけなら誰だって出来るのです。

何に使うといいのか?どう使うといいのか?どういうものが変わりに使えて、どうしたものを使ってはいけないのか?自分で何かを作れるか?

それが判断できる人のみがプロと呼ばれて尊敬されます。

政治に関る人もプロである以上そうした海外の軽減税率を参考し日本にあった軽減税率にして欲しいと思います。
 

軽減税率のこれから

色々と問題もあると書きましたが軽減税率と言うものが低所得者のために設けられたというのならしっかりとそれに沿うような形でこれから運用していって欲しいと思います。 低所得者に目を向けてその生活に即するように、低所得者以外の人たちのために使われてなくならないように、日本にあった内容にしていって欲しいと思います。 あくまで勘違いしてはいけないのは軽減税率と言うものは飲食品に関して安くなるというのではなく、現状維持か他の商品に比べて税金がそこまで上がらないという話しです。 そうでなくても日々の生活が厳しいという人もいる日本社会、せめて最低限この飲食品に関する軽減税率だけは低所得者の、味方でいてくれるように皆で注目していき続けましょう。

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