中国貨幣の影響力は?「人民元」と言う通貨をあなたはどう思いますか?

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「元」と言う通貨をどう思いますか?

2015年11月30日、中国の通貨「人民元」が国際通貨基金IMFの理事会で、加盟国にお金を融通するための「特別引き出し権(SDR)」と呼ばれる準備通貨を構成する通貨として認められ、来年10月から中国の人民元はこのSDRに加えられることが正式に決まりました。

コレまでSDRと言えばドル、ユーロ、ポンド、円のみであり、それらと並ぶ「主要通貨」の仲間入りをすることになり、中国経済の存在感の高まりを示した形だと言えるでしょう。

しかしここ最近寧ろ中国の経済状態はあまり良くないようなニュースをよく耳にします。

株価の暴落が始まったであるとか、倒産ラッシュが起こっているとかまるで中国バブルが弾け飛び、これから中国が力を失っていくという事を言いたいニュースが多く、当然中国の通貨「元」こと人民元もまた価値が下がっていきそうな感じが致します。

またアメリカもこのたび久々の利上げに踏み切り、発展途上国の経済に大きな影響を与えるとされており、発展途上国への出資の多い中国経済の更なる変動を示唆する意見もあります。

しかし実際のところ人民元の価値は下がっていくのでしょうか?日本にいるとイマイチ中国はもちろん、世界各国の情勢と言うものがニュースのみでは分かりにくく判断つけかねると言うのが多くの人の意見だと思います。

日本のメディアの多くが伝えるように中国経済は破綻に向かい人民元は価値がなくなっていくのでしょうか?

それとも中国経済はまだまだこれからも健在でこれから更に人民元の価値は上がっていくのでしょうか?

今回は中国の通貨「元」こと人民元についての価値のこれからについて考察して見ようと思います。

主要通貨入りが果たす意味とは?

最初にあげたように元は来年秋より主要通貨の仲間入りを果たすことが決まっています。

この主要通貨入りを決めた機関と言うのが国際通貨基金IMFと言うものです。

国際通貨基金IMFとは、国際金融、並びに為替相場の安定化を目的として設立された国際連合の専門機関であると言えます。

現在この国際通貨基金IMFと言うものに180カ国以上が加盟しており、その加盟国の経常収支が著しく悪化した場合などに融資などを実施することで、国際貿易の促進、加盟国の高水準の雇用と国民所得の増大、為替の安定などに寄与する事をIMFは目的としています。

また、為替相場の安定のために、経常収支が悪化した国への融資や、為替相場と各国の為替政策の監視などを行っている各国の中央銀行の取りまとめ役のような役割を負う組織だと思って下さい。

そんな国際通貨基金IMFの加盟国は、出資額に応じて仮想の通貨であるSDRと言うものを割り当てられています。

これを割り当てられることにより経済危機に直面してお金が必要になった国は、そのSDRと引き換えに、他の加盟国からドルやユーロなどの構成通貨を融通してもらえるシステムになっています。

そして今年は構成通貨の5年に1度の見直しの年に当たり、中国が人民元の採用を強く求め、それが採用されたのです。

このSDRと言うものに採用されるという事はつまりその採用された通貨を欲しがる国が多いであろうと評価されたことを意味します。

分かりやすく個人で考えて見ましょう。

お金がなくて困ったときに銀行に言ってお金を下ろそうとしたとき「どの通貨であなたの貯金を引き出しますか?」と聞かれるわけです。

この時に日本に住んでいたら多くの人が物を買うために「円」を選ぶ訳です。

それは使えるか否かという事がまず最大の問題です。

では仮に「円でおろすと100万円分の貯金残高、ドルだと120万円相当の金額になります。更に元だと140万円です。」と言われたら、いくらかの貯金を元でおろしたくなりませんか?

ここで一瞬ぐらいは悩むと言う人も多いでしょう。

お金の価値が各国で異なり、どうせなら高い価値のお金で貰いたいと考えるのは普通の事です。

ではそのお金の価値は国際社会では何で決まるのかと言うとその通貨を発行している国への信用です。

つまり主要通貨として認められた通貨を発行している国は国際社会において信用があるという事を意味します。

現在SDRの価値を計算する際の構成比についてはドル41・9%、ユーロ37・4%、ポンド11・3%、円9・4%とされています。

そしてここに元が加わることにより見直した後の比率は、、ドル41・73%、ユーロ30・93%、人民元10・92%、円8・33%、ポンド8・09%で、人民元は円とポンドを上回って3番目となるわけです。

必ずそうとばかりは言えないものでもありますが、単純に考えて中国の元の方が日本の円よりも信用が持てると判断されたという事が言えるでしょう。

傾きだした経済の中国の元が何故?

と思う日本人も多いと思いますが、それは中国が今取っている行動に理由を求めることができると言えるでしょう。

IMF出資比率の上昇を果たす中国

中国の元の価値が認められたことはこのIMF出資比率の上昇からも分かります。

中国の出資比率は現在の4%で6位から、6.39%へと上がり日米に続く3位に浮上することが決まっています。

このIMFの出資比率見直しの承認などを含む歳出法案はすでに可決され、現在アメリカの議会の上下院を通過し、大統領の署名をへて近く成立する見通しです。

中国を新興国として考えるならばこれは相当な大躍進だと言え、発言権がより強まる見通しだと言えます。

3位になるとは言うものの、日本が2位で6.46%ととてつもない僅差での3位と言うところもまたすごいところで中国は現在国際社会の注目を集めているままです。

IMFは2010年、新興国の出資比率を引き上げたり、加盟国の出資額を倍増させたりする「IMF改革」を承認したものの、最大の出資国で、唯一の拒否権を持つアメリカの台頭する中国への警戒心が強く、議会が承認に反対し続けこれまで改革が進まない状況が続いてきたにも拘らずここに来て承認。

これを今なら中国の発言力が増しても平気とアメリカが判断したと取るか、承認せざるを得ないぐらいに既に中国の台頭がすすんでいると考えるべきかは人それぞれだと思いますが、日本は完全に中国の射程圏にあると言えます。

この出資比率の引き上げを傾きつつある経済を持つ国が受けることができるのかと言うと余程の裏がない限りはないと言えます。

言ってしまえばいざとなったときの運命共同体としての役割も担っている訳ですから危険を感じる国にその席を任せたくは無いと言うものです。

国際通貨基金IMFと言うものが中国と言う国を、中国の元をそれだけ評価しているという事は、中国経済はまだ大丈夫だと判断され、元はいまだ力があり、これから力を増していくとさえ考えられていると言えます。

世界全体でどうなのか?と問われたときはそうとばかりは言えないながらもアメリカやEUを初めとする国の意見としては「いまだ中国に余裕あり、元に力はまだ残っている」と言うところでしょう。

その中国の余裕と元の力について次の事にも注目していただこうと思います。

ジンバブエ「通貨」に人民元を選択

アフリカ南部にある国のジンバブエは国内で使える通貨として、中国の人民元を採用するということを明らかにしました。

またこれに先立ち中国はジンバブエに対する4000万ドル、日本円で約48億円の債権について放棄する方針を明らかにしています。

ジンバブエはなんと5000%を超えるハイパーインフレのために自国通貨が実質的に無価値となった国です。

2009年以来、米ドルや南アフリカランドを通貨として使用していましたが今年6月、自国通貨のドルを米ドルに両替し、ジンバブエ・ドルを廃止する作業に着手してきました。

これにより大半の商取引は米ドルや南アフリカランドで決済されてきましたが、ほとんど価値がないとも言えるジンバブエ・ドル紙幣がまだ少量出回っており、中央銀行はこれらを一掃することに決め、その一層手段として選ばれたのが元です。

今回のこの元を通貨にすると言うジンバブエの動きはアフリカに対する中国の強大な影響力を象徴していると考えられます。

習近平国家主席は今月初め、南アフリカで開かれた「中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)総会」に出席し、アフリカの発展に600億ドルを支援することを確約していますし、ジンバブエを公式訪問し12もの経済協定を結びインフラ投資を約束しています。

IMFのSDR構成通貨に含まれた人民元の地位はこうして先進国だけのみならずこれからの発展の予知のある国々であてにされていると言えます。

アフリカ各国の中国との昨年の貿易規模は2000億ドルを超え、中国は重要な貿易パートナーとしてアジア圏のみならずアフリカをも勢力圏にしているのです。
 

中国の元、未だ力衰えず

こうしたことから中国の元は未だ力衰えていないことが分かります。 中国で起こった株化の暴落も企業の倒産ラッシュでさえも未だ中国と言う国の経済力そのものを危険域にするほどの事ではなく、未だ経済状態回復の方法が取れる余力を中国は持っていると世界は判断していると言えます。 日本では「中国経済崩壊」のように中国経済で起こったことを表現することが多いですが実はこれ20年以上前から言われている事だそうであり、中国はそれでも経済崩壊を起こすことなく時にはこうして世界の注目を浴びる成長を見せてきたともいえます。 来年以降も爆買いが日本や他の国で起こったり、中国がクローズアップされるような経済ニュースが起こる事も実は結構言われており、人民元の力未だ衰えずという事が言えるでしょう。

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