あなたの大事な個人情報「ゲノム」はすでに生活に浸透している

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ゲノムが個人情報として取り扱われるそうですよ!!

「ヒトゲノム計画」という言葉を初めて聞いたのはまだ自分がだいぶ若い頃でした。

ヒト染色体の遺伝情報(DNA配列)をすべて解読し、染色体のどこにどんな遺伝情報が書かれているかを明らかにしようとする計画「ヒトゲノム計画」は、一見ものすごくすばらしい計画だと思えました。

でも、知れば知るほどいろいろな問題点があることも知りました。

そして、「ヒトゲノム計画」によって、ヒトのゲノムの全塩基配列の解析が2003年に完了していたそうです。

それによって何がどうかわったのか、自分もしばらく関心が薄れていたので知らなかったのですが、意外にもわたしたちの生活に深く影響があったようです。

日本政府が2016年の政令に「ゲノムは個人情報である」という方針を盛り込むと決めたそうで、そのことを知って、今のゲノムの研究がどこまで進んでいるのか調べ、まとめてみました。

ヒトゲノム計画とは何ですか?

そもそも「ヒトゲノム計画」とは何だったのでしょう?

「ヒトゲノム計画」は1990年にアメリカのエネルギー省と厚生省によって30億ドルの予算が組まれて発足し、15年間での完了が計画されていた計画で、日本を含め世界各国が最先端の知識と技術を集結させて実行されました。

2000年にはゲノムの下がき版が完成し、2003年にはヒトの全遺伝子の99%の配列が99.99%の正確さでわかる完成版が公開されました。

このDNAの解析結果はインターネットを通じて誰でも閲覧できますが、公開されているのは塩基の配列なので、それを利用するには専門の知識やコンピューターソフトが必要です。

ヒトゲノムの解析が完了したことで、人類の進歩に大きく貢献した、と言われていますが、果たしてその通りになっているでしょうか?

なぜ「ゲノム」が個人情報に?

日本政府は2016年の政令に「ゲノムは個人情報である」という方針を盛り込む声明を出していますが、ではなぜ「ゲノム」が個人情報なのでしょう?

実は、ゲノム解析が完了した2003年当初は、ゲノムの解析コストは数千万ドルもしたそうなのですが、その10年後には、より低コストでの解析が可能になり、1万ドル程度で済むようになったそうです。

ゲノムの解析装置もどんどん小型化してきているので、将来的に簡単に健康診断のような感覚でゲノム検査ができる日が来るかもしれません。

現代でも、すでに100ドルほどのお金を出せば数週間程度であなたのゲノムを解析してもらえるのだそうです(アメリカの話ですが)。

そうなってくると、解析されたあなたのゲノム情報は、世界で一つしかない、あなたを特定する大事な個人情報と言うことになります。

パスワードなどは簡単に変えることができますが、あなたの遺伝情報は変えることは不可能です。

つまり、世界で一番正確で大事なあなたの個人情報だと言えるのです。

ゲノムはすでにあなたの生活に大きな影響をもっています

遺伝子の研究は日進月歩進み、どんどん応用技術も出ているようです。

2015年のノーベル化学賞も、DNAの損傷から修復にかけての一連の流れを「分子レベル」で解明したスウェーデンのトマス・リンダール博士、米国のポール・モドリッチ博士、トルコ出身のアジズ・サンジャル博士の3氏が「細胞内のDNA修復機構の解明研究」の功績で受賞しました

日本に置いても、ゲノム情報の活用はすでに浸透しており、医療や産業応用への急拡大が見込まれています。

それを受ける形で、日本政府は「ゲノムは個人情報である」という方針を立て、ルール作りを明確にしたのです。

そう考えると、2016年にようやく個人情報にするというのはやや遅い決断だったといえるかもしれませんね。

 

遺伝子検査は万能か?

さて、ゲノムが単なる研究所の実験ではなく、すでに医療の現場で用いられていたり、産業の場で用いられていますが、その信頼性はどれほどのものでしょうか?

その信頼性がはっきりしていないと、医療では命の危険もありますし、必要な医療に多額のお金を払う結果になるかもしれません。

そして産業においても職業や給与など、大きな影響があることでしょう。

万能だという考え方として、「遺伝子支配説」というものがあります。

遺伝子によって人の運命が全て決まっているという考え方ですが、この考え方は誤っていると思います(まとめで詳しく述べます)

遺伝子時計はどこまで信頼できる?

ゲノムの研究で最も関心があるのが、「人の寿命」ではないでしょうか?

人類は古代から不老長寿を追い求め、権力者が金に糸目をつけずに研究させたり、争いの原因などにもなってきました。

医学が発達した現代でも不老長寿は未だ達成されていません。

様々な占いや予言で自分の寿命を知りたがる人は、はるか昔から現代まで数知れずいます。

そして、「ヒトゲノム計画」でも、当然と言えば当然のごとく寿命について特に多くの関心が寄せられてきました。

そして、誰もが自分の命の時計を持っていて、一定の時が過ぎるとベルが鳴るようにセットされたそのベルが鳴ると老化が始まり、ついには死が訪れるという『遺伝子時計』というものがあるという考え方があるのです。

そんな遺伝子時計のようなものが存在するのなら、なにか絶望的な気分になってしまいそうです。

でも、この遺伝子時計もあくまで仮説であり、遺伝子が人の寿命を規定しているというのは誰も証明できていないのです。

遺伝子の分裂回数が予め決められていて、それを生命の回数券であるという説もありますが、これも絶対的な物かどうかは分かりません。

人間の寿命は120歳ぐらいが限界だと言われていませんが、戸籍にはっきりのってはいないですがそれよりもはるかに長生きをしていると言われている人も多く知られています。

また、海底の巨大なタコやイカなどの生物はそのような細胞分裂の限界を遥かに超えて長生きをしているとも言われていますし、樹木などはそれより遥かに長生きしているケースは世界中にあります。

ゲノムの解析のみで自分の寿命が決まっていると諦めるのは、本当にあなたの寿命を縮める結果になってしまうかもしれませんよ。

ゲノムによって、職業や給料が決まる未来

ゲノムはすべての細胞のDNAに書き込まれた生命の基本的な情報です。

そのため、ゲノムの情報が健康状態や病気を左右するといわれています。

これは難病の治療や予防のため研究が進められている分野ですが、新しく「遺伝子差別」という問題を生み出しました。

例えば遺伝子検査の結果重病発症のリスクが判明した場合、その発症が確定ではないにも関わらず職場を解雇されたり、保険を解約されたりといった問題がすでにアメリカでは発生しています。

アメリカではゲノム研究が世界一進んでいますので、「遺伝子差別」で何件もの訴訟がすでに起こされているのです。

日本でも同様のことが起こりえます。

もしかしたら表面に出ていないだけで、遺伝子差別はすでにいくつか発生しているのかもしれません。

人種差別、男女差別、階級による差別などが人類の努力で克服されても、新たに遺伝子でまで差別してしまうとは、人類はなんとも差別が好きな生き物ですね。

就職の時にゲノムが解析されて、就職ができなかったり、同じ職場で同じ仕事をしている同僚よりも明らかに低い給与しかもらえない未来が迫っているのかもしれません。

遺伝子支配説は誤っている!

最後に、やや私見も入りますが、遺伝子支配説は誤っているということについて述べさせていただこうと思います。 遺伝子支配説とは、わたしたちのDNAの中にはすべてがプログラムされているという考え方です。 この説によると、わたしたちはそれぞれ一定の身体的精神的機能をあらかじめ組み込まれた特殊な遺伝子コードを持って生まれてきますので、その遺伝形質によって知能や運動能力、さらには寿命までが決定づけられているというのです。 この考え方は、わたしたち一人一人が最後には自滅するようにあらかじめプログラムされたロボットのような存在としてこの世に生まれてきたといわんばかりの説で、最初に聞いたときから好きではありませんでした。 でも、ヒトゲノム計画が2003年に完成し、さらに10年以上研究が進んできた現在、この遺伝子支配説は明らかに誤っていたと言って良いでしょう。  自分の努力次第で遺伝子に書かれている情報はいくらでも書き換えることができます。 そもそも遺伝情報で全てが支配されているのであれば、人類がこんなに進化・発展する訳がないとさえ思います。 あなたのゲノム情報がどのようなものであれ、あなたも私も自分の選んだ職業や人生を送ることができ、望むのであれば好きな年収を得ることも可能だと思うのです。

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