ロボット大国日本は世界の先端技術をこれからもつきすすむのか

鉄腕アトムやドラえもんは現実化する?

近所の銀行で、ボタンを押すと自己紹介を言ったり質問をしたり踊り出したりするロボットが設置されていました。

けっこうリアルに人の動きを再現していて、最近の科学技術の進歩に驚かされます。

デパートや小売店でも、お客の目を惹くということで未来感を連想させるような人方のロボットが展示されているそうです。

そこで、「家庭にロボット一台」という未来が実現するのかどうか、もし実現するとしたら購入費用や維持費用はどうなるのか、どこまで安くなるのかなどについて考察します。

  

ロボコンとアシモ

NHKで「高専ロボコン2015」という番組をやっていました。

柔らかいホース製の輪をロボットが投げ、 ポールに入れた点数で競う「輪投げ」対決でロボットの性能を競うというゲームです。

このような競技が盛り上がるのも、日本人がやはりロボット作りなどの科学技術が盛んであることの裏付けだと思います。

近年、日本人の理科離れが嘆かれていますが、平均的には確かに理科離れはすすんでいるものの、トップレベルの人はむしろ世界で十分通用するレベルのものになっていると思います。

その証拠が、世界初の二足歩行ロボット、「アシモ」でしょう。

本田技研工業が開発したこの「アシモ」は世界に衝撃を与えました。

「アシモ」の開発動機は、手塚治虫さんの漫画「鉄腕アトム」にヒントを得たといわれています。

ただ、人型のロボットが人と一緒に生活するのはまだSFの領域のようです。

ルンバとAIBO

人型のロボットと違い、実用機として生活に入り込んでいるロボットの代表例が「ルンバ」と「AIBO」です。

ルンバはアイロボット社が開発した自動掃除機で、日本でも爆発的に普及しました。

高度な人工知能を搭載しているというよりは、手当たり次第に動き回るルンバですが、家具を認識して傷つけないようにするなどどんどん進化していき、価格も安いものであれば20,000円台から手に入れることもできるようになってきました。

ルンバを使うことで掃除する時間を減らすことができ、また家政婦などを雇うこともないので今も売れ続けています。

一方、AIBOは四足歩行型のイヌ型ロボットです。

こちらは日本のSONY社が開発しました。

AIBOは、全長約30cmの動物型ロボットで、4足歩行ができ、子犬に似た動作をするだけでなく、ユーザーとのコミュニケーションを介して成長するように設計されているのが特徴です。

マンション暮らしなど、ペットを飼いたくても飼えない人がこぞってAIBOを買い、1999年の発売当初は25万円の高価格であるにも関わらず飛ぶように売れ、社会現象にまでなりましたが、高機能化や廉価版の販売などが実施されるものの数年で販売停止となりました。

このAIBOは、ペットロボットというジャンルを築き上げるだけでなく、日本のロボット技術が世界的に認められるものとなりました。

ちなみにこのAIBOは2014年3月末でSONY社による修理対応が打ち切られてしまっています。

AIBOの成功から、数多くのペットロボットが市場にでまわるようになっています。

このように、すでに様々なロボットは一般家庭に普及していますが、より人に近いロボットも開発されています。

 

サービスロボット

まずは、人に近い自然なコミュニケーションができるロボットです。

代表的なのはソフトバンク社が開発した「ペッパー」です。

ペッパーの本体価格は19万8,000円といわれていますが、今後量産されたらさらに価格が下がることが予想されます。

ソフトバンク営業店に徐々にペッパーを導入する店舗が増えているので、お近くの店舗を除いてみられると良いかもしれません。

ペッパーが一般家庭に普及するにはまだ多くの課題があります。

自然に近い会話ができるとはいえ、人間でない以上、コミュニケーションの幅や語彙に限界がありますし、新たに生まれた言葉には対応できません。

搭載されたAIは随時アップデートされるのかもしれませんが、その際に不具合が生じる可能性はあります。

そもそも人工知能についての研究はアメリカのカーネギーメロン大学などが数十年前から行っており、いまだに自分で思考して判断するロボットの開発には成功していません。

いわば、鉄腕アトムやドラえもんのようなロボットはできていないのです。

人間であれば一瞬で判断できるような事柄に対し、ロボットは判断ができずフリーズ(思考停止)してしまうのです。

人間の高度な知能を再現するにはまだまだ時間が必要なようです。

ただ、ルンバをより人型に近くするような家事サービスロボットであれば近いうちに実現するかもしれません。

作業用ロボット

工場などですでに一部取り入れられているのが作業用ロボットです。

工場の単純作業であれば、機械の方が疲労せずに行うことができますし、過労死や過重労働で訴訟を起こされることもないので、特に大手の企業は作業用ロボットをこぞって導入しています。

また、福島第一原発で原子炉内部の人間が入れない環境でも作業用ロボットが活躍しました。

残念ながら、日本のロボットではなくアメリカ製のロボットが活躍したそうですが、アメリカの方がベンチャー企業が育ちやすく、競争が激しいため実用的なロボットの開発ではアメリカの方が有利という事情もあるようです。

一般家庭で作業用のロボットを買うにはあまりに高価ですし、それよりもたいていのことは人の手でやった方がよいでしょう。

でも、自営業の人などで人を雇って人件費を支払うよりは、単純な作業は作業用ロボットにさせた方がよい場合もあるでしょう。

通常、本格的な産業用ロボットを導入するとなると1,000万円以上のコストがかかり、さらに連続で作業させるとなるとメンテナンスもかかせないので、大企業出ないと導入に踏み切りづらかったのですが、上述の「ルンバ」を開発したロボット工学者、ロドニー・ブルックスが新たな製品「バクスター」を開発、販売しています。

バクスターの価格は180万円弱ですむということなので、中小企業で導入することが十分可能な価格なのです。

ロボットが暴走する危険

ゆうきまさみさんの漫画「パトレイバー」では、身長10メートル以上のレイバーと呼ばれる大型ロボットが人の操作によって作業したり警察のようにとりしまったりしている世界が描かれていますが、人の手でコントロールする術をしっかりしておかないと大変なことになりかねませんね。

自律ロボットの頭脳、すなわち機械学習を重ねて賢くなった人工知能は、必ずしも人間のような倫理的な振る舞いをするとは限りません。

人間が作った法律などのルールは長年にわたって人類の知能に蓄積されたものですが、それを一からロボットに移植するのはかなり困難でしょう。

もちとん、ロボットが自主的に法律を遵守するようにつくられているわけではありません。

SF映画などに良く出てくる、人間に反逆するロボットがいつ登場してもおかしくないのです。

パトレイバーでも、人が悪意を持ってロボットが暴走するように仕向けることもあれば、意図せずロボットが不具合を起こして暴走する話が描かれています。

そして、いったんロボットが暴走すると、パワーも知能も人間より強大になって人間を支配してくるかもしれない、そんな可能性も否定できないのです。

その対策は日本ではまだまだ甘いようです。

一家に一台

このように考えると、科学技術の発達およびロボットを求める人々のニーズの高まりから、「ロボットが一家に一台」というのもそう遠い未来ではないかのようにも思えてきます。

「パソコンが一家に一台」というのも意外にすんなり実現しましたし、「家電の3種の神器」も、戦後の混乱期から考えたらよく実現したものだと思うぐらいに実現しています。

とはいえ、やはりおもちゃや趣味でなく、実用的なロボットとなると価格やメンテナンス、保管場所など様々な問題がでてくるでしょう。

そこで、しばらくはレンタルロボットが流行ることも予想されます。

高度に人型に近づけた「アクトロイド」というロボットが開発されていますが、そちらは5日間のレンタルで40万円ほどするそうです。

この値段もレンタルが流行れば徐々に下がってくることと思われます。

そしてそれが定着すれば、携帯電話がレンタルから買い取り制に移行したように、ロボットが普通に家の中にあるようになるかもしれませんね。

人の手がいらなくなる?

そのようにロボットが浸透したとしましょう。 そこで一番問題になるのは、「人の手がいらなくなるのでは」ということです。 単純作業などはロボットに任せるので、人が体や頭を働かせなくなり、退化してしまうかもしれません。 また、ロボットに仕事を奪われて職を失うケースも現に出ています。 ロボットの普及にはそれらの問題にも対処する必要がありそうです。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でお金が無い.jpをフォローしよう!

ロボット大国日本は世界の先端技術をこれからもつきすすむのか
Reader Rating 1 Vote