そのときあの不動産バブルとITバブルがはじけた

shutterstock_265962074

バブル景気はどうやってはじけたのか

“Japan as No.1”と言われた時代、東洋の小国の島国が全盛期だった時代があった。

バブル景気に浮かれた島国では、自分の国土を売ればアメリカが買えるなどと、言ってはばからなかった。

一人当たりGDPでも世界で何番目と指折りだったし、消費活動も活発だった。

しかし、日経平均株価が史上最高値で終わった1989年大納会から年が明けた1990年大発会、日経平均は下げ始めた。

弱い戻しを入れつつ、下げた。

それから16年後の2016年大発会、日経平均は2万円越えを目指す声が大納会にあったが、下げ始めた。

6営業日連続の下げだった。

歴史を学ぶ必要が今あるだろう。

バブル崩壊の前夜

バブル景気の始まる前、1985年。

プラザ合意をきっかけに中曽根主壮が内需の拡大を宣言し、これまでの緊縮財政から公共事業の拡大政策をとり、円高不況を是正するためにとられていた低金利政策は継続されました。

中曽根税制改革により法人税は42パーセントから30パーセントへ減税。

所得税の最高税率は70パーセントから40パーセントへと大幅な減税が行われ、物品税が廃止となりました。

国家税収が3分の2まで減った代わりに富裕層の所得が増え、土地や株式への運用に向け、法人税減税により企業が財テクをはじめました。

そして、規制緩和、国営企業の民営化、日経新聞などが財テクをあおり、投機熱が加速してバブル経済が始まりました。

当時、日本の銀行は、「特金」と呼ばれる信託銀行のスキームを利用していました。

「特定金銭信託」といい、銀行が委託者で金銭を受託者である信託銀行に預け入れ、運用指図人(銀行)がその金銭を運用します。

このスキームは簿価と時価のかい離が発生しているときに、新たに株式を買って売却しても売却益にもとの古い株式の含み益が含まれることになりますので、税金を支払うことを嫌った会社がこのスキームを利用しました。

「特金」は金融業界でバブルの代名詞ともなり、「ファントラ(ファンド・トラスト)」と呼ばれた指定金外信託を利用した財テクを使っていました。

当時の銀行経営の本流は国内企業貸出で、設備投資のみでなく、不動産や株式の財テク用の借入を積極的に実施し、バブルが進行していく中でお互いにウィン・ウィンの関係が築かれていきました。

土地の値上がりを見せて、東京23区の地下でアメリカ全土が買えるほどまでに膨れ上がりました。

1986年には日本企業による欧米企業へのM&Aが実施されました。

1989年から日本銀行は公定歩合を引き上げてバブル潰しを開始しました。

1990年に日本政府が実施した総量規制「土地関連融資の抑制について」がバブル崩壊の引き金となりました。

この「土地関連融資の抑制について」の内容は、金融機関は不動産向けの融資残高を貸出残高の伸び率より少なくすることを求めていました。

地価の上昇の鎮静化を狙ったものですが、急激な景気後退を招きました。

バブル崩壊を確実に感じ取れるようになってからは、1993年の年始からだった。

1989年の年末をピークに、日経は下がり始め、1991年に地価の下落が始まっていた。

地価は東京圏では1988年、大阪圏では1990年に上昇が沈静化し、1991年以降は大都市圏から本格的に下げ基調に入った。

1993年1月の公示地価は前年比8.4パーセントの下落となっていました。

崩壊の序章

1989年12月29日、1989年の最終取引日に日経平均株価は史上最高値3万8957円44銭を付けてその取引を終えた。

バブル経済は頂点に達しており、ジャパンマネーは世界中で暴れていた。

この高値は、世界が冷戦状態にある中、相対的に小さい軍事費で経済政策に集中するという日本の、戦後の成功モデルが「坂の上の雲」に達した時であり、またその頂であった。

世界のほかの指数が下げる中、東京証券取引所のみが上げていた。

そして、大発会を期待する声、4万円を突破するなどの声や3万6000円が下値であろうなどとのニュースが流れているような相場の時代だった。

この年にソニーがアメリカのコロンビア映画を買収し、横浜ベイブリッジが開通し、ベルリンの壁が崩壊した。

11月に野村証券は1995年の日経平均株価を8万1700円と予想していた。

年末のメディアは株番組ばかりをしていていつ4万円になるのかを予想していた。

1989年の12月3日にアメリカのブッシュ大統領とソビエトのゴルバチョフ書記長が会談し、冷戦の終結を宣言するマルタ会談が開かれた。

これまで軍事日に傾倒し経済政策に注力する国が少なかったため、日本の競争相手が増えることとなった。

そして年が明けた1990年、大発会の1月4日、202円の下落から1年は始まった。

1990年4月2日には2万8002円まで暴落した。

たったの4か月程度の期間に11,000円程度、率にして30パーセント相当を下げていた。

その後、株価は7月に3万3000円台まで回復したものの、8月2日のイラクのクエートへの侵攻により、湾岸戦争が始まったことで下落をし10月1日には1万円の大台を割った。

当時の下落に関しての解釈は日本の政局の不安定、リクルート・ロッキード関係議員の混乱、日米構造協議への不安、日銀の1989年に3回、1990年に2回の公定歩合の引き上げ、湾岸戦争による原油価格上昇。

1989年の国債利回りは5パーセント代半ばだったものが1990年の年末には8パーセントまで上がっていた。

円相場は1ドル145円台だったものが株価の下落と連動して4月2日には160円台をつけることとなった。

1990年末から1991年の年初にかけて、日経平均は一時的な回復を打つが1992年に入り景気減速感があるなかで金融システム面の懸念が生じ、3月に2万円を割り込み、8月18日には年初来安値の14,309円を付ける。

その後、「金融行政の当面の運営方針」が大蔵省から出され、「総合経済対策」を政府が発表したことにより8月末には1万8,000円台を付けていました。

景気減速は遅れてくる
そんな日経平均株価を横目に、トレンディドラマや、ジュリアナ東京などが盛り上がっていく。

平均給与の伸びは続いていて頂点を打つのは日経平均株価のバブルが崩壊して数年後のことでした。

バブルが崩壊した後、有名な「住専」が問題になりました。

また、拓銀、長銀、山一証券の破たんなどが続きました。

北海道拓殖銀行の破たんは、ほかの都市銀行や長信銀などに対しての不安を募らせました。

大手銀行に対して金融監督庁が発足して集中検査が実施されて、国有化されました。

 

次のバブル、ITバブル

ITバブルとは1990円台の後半から2000年ごろにかけて、アメリカや日本などでIT関連企業の株価が急騰したことに関しての総称とされています。

ITバブルは、1990年代後半に世界的な過剰流動性が高まっていることを背景に発生しました。

1997年のアジア通貨危機、1998年に当時世界最大のヘッジファンドだったLTCM(ロンガターム・キャピタル・マネジメント)が破たんしたことにより新興国やヘッジファンドから投資マネーが引き上げて、金融緩和でだぶついた資金がありました。

1990年には、アメリカで自動車や家電の企業が死に絶え産業構造の転換が急務だった時代にIT、コンピューターやインターネットの関連企業がその候補となっていました。

そしてマイクロソフトがウィンドウズ95を世に出し、パソコンが世界に広まり、個人がコンピューターを持てる時代が到来しました。

多くの企業が第二のマイクロソフトを目指してIT事業に参入して、投資家がIT企業に株式投資を開始しました。

マイクロソフトは1999年のピーク時には60兆円の時価総額を誇る企業となっていました。

ITバブルは日本へも波及して、NTTドコモが時価総額日本一の42兆円となり、携帯電話時用もヤフーBBも事業展開していないソフトバンクですらも時価総額21兆円とトヨタ自動車の16兆円を超えていました。

小渕恵三内閣の42兆円規模の経済対策が株価を押し上げていたこともあり1999年頃から順調に日経平均は推移していました。

第二次橋本内閣が打ち出した金融ビッグバンによって株式売買手数料が自由化され、熱取引ができるようになり個人投資家が増えて個人投資家の取引が増えました。

この時代にデイトレーダーと呼ばれる個人投資家が発生してきました。

日本のITバブルは長くは続かずに、2000年4月17日に20,434円68銭から19,008円64銭と戦後5番目の下げ幅である6.98パーセントの下げを記録すると、下降トレンドへとはいっていきました。

そして、「売り」が優勢の相場が来ると、多くのの投資家が売りぬけの行動に入りました。

ナスダック総合は、2000年3月に高値5132ポイントを付けた後、2001年9月には1300ポイント代まで下落しました。

バブル景気、誰もが夢を見る時代。

誰もが強気の株式は「買い」だという「アベノミクス」ともてはやされた相場の時代は終わりを告げたかもしれない。 ただ、ひたすらに下げるかもしれない。 下げて誰もが悲観に暮れる中、そこには、「買い場」が訪れる。 誰もが売りという中に、買いを入れることができれば、次の上昇で資産を築ける。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でお金が無い.jpをフォローしよう!

そのときあの不動産バブルとITバブルがはじけた
Reader Rating 2 Votes