燃料電池車は普及するか?

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燃料電池車の未来は?

燃料電池車は、次世代自動車の本命とされています。

まだまだ一般消費者には手が届かない存在ですが、今後順調に普及していくのでしょうか。

燃料電池車とは?

燃料電池自動車は、搭載した燃料電池で燃料から発電し電動機を動かして走る自動車のことです。

水素を燃料として用いる燃料電池自動車については、走行時にCO2、またCO,NOx,SOxなどの大気汚染の原因となる有害物質を排出しません。

数分程度の燃料充填で数百kmの走行が可能という点では、充電に時間がかかり走行可能距離も短い電気自動車よりも利便性が高いと言えます。

道路を走ることの出来る最初の燃料電池自動車は、1966年(昭和41年)にアメリカのゼネラルモーターズによって製造され、最初の水素自動車は1807年Francois Isaac de Rivazによって製造されました。

日本においては1969年(昭和44年)、工業技術院大阪工業試験所において燃料電池自動車の試験が行われました。これは電気自動車(軽トラック)の荷台に燃料電池を載せたものでした。

2002年12月にトヨタ自動車がトヨタ・FCHVを、本田技研工業(ホンダ)がホンダ・FCXをリース販売しました。

2013年2月に韓国の現代自動車は、ヒュンダイ・ツーソンで世界初となる燃料電池自動車のライン生産を開始し、年間1000台の生産を目指すと宣言しましたが、2015年5月までに生産されたのは、韓国国内向けや米国向けなど全てを含めてもわずか273台、10分の1にも達しませんでした。

1回の充填での航続距離は約415キロメートルとされています。

トヨタは2014年12月15日に日本国内でセダンタイプのトヨタ・MIRAIを発売することを発表しました。

1回約3分の充填での航続距離は約650キロメートル走行すると言います。

事前受注は日本だけで400台を超えました。ホンダも2015年度中に新型の燃料電池自動車を日本国内で発売することを発表しました。

航続距離は約700kmだと言います。

自動車メーカー各社の間で、燃料電池自動車に対する開発の技術提携の動きも盛んである。

2011年9月にルノー・日産自動車アライアンスとダイムラーが燃料電池自動車開発分野での共同開発に合意、2013年1月にトヨタとBMWが提携、同月にルノー・日産アライアンスとダイムラーの提携にフォードが加入して拡大、7月にホンダとゼネラルモーターズ(GM)が提携しています。

燃料電池自動車の普及促進の為に、購入の際の補助金や水素ステーションなどのインフラ整備などの普及促進策が採られています。

日本では、購入者に対して1台あたり200?300万円の補助金が支給される見通しです。

自治体では、愛知県が補助金を支給することを発表しています。

水素ステーションに対しても、2013年度より水素供給設備整備事業費補助金を経済産業省から事業者に支給することにより、設置数の増加を図っています。

ちなみに20132年夏時点での日本国内における水素ステーションの数は17ヶ所である。

2015年までに商用の水素ステーションを100ヶ所設置することが目標となっています。

燃料電池車のメリットは?

燃料電池車のメリットは、大きく分け4つあります。

まず1つ目は、燃料電池の最大のメリットと言っても過言ではないのが「環境に優しいこと」です。

燃料電池は、水素と酸素の化学反応を利用して発電を行うため、発電時に地球温暖化の原因となる「二酸化炭素」や、大気汚染の原因となる「窒素酸化物」などが発生しません。

そのため、自動車業界も積極的な開発を行っているのです。

前述の環境に優しいという点は、太陽光発電や地熱発電などといった再生可能エネルギーを利用した他の発電方法にも当てはまる項目ですが、燃料電池のもう2つ目の大きな特徴が「騒音を発生させない」という点です。

前述の通り、化学反応による発電であるため、タービンやエンジンは必要としません。

3つ目は、燃料電池は化学エネルギーを直接電力に変換することができるため、発電効率にも優れている点です。

他の発電方法では、タービンを回すという運動エネルギーを電力に変換するため、どうしてもある程度のロスが発生してしまいます。

最後に4つ目は、エネファームのような家庭用燃料電池は、発電した電力を家庭内で使用するため、送電ロスが極めて少ないという点です。

エネルギーの地産地消とも言えます。

一方で、発電所で月電された電力は送電線から送られてくる間に送電ロスが発生してしまいます。

 

燃料電池車のメリットは?

燃料電池車は、メリットばかりではありません。デメリットも当然あります。

燃料電池も例外ではなく、問題点や克服しなければいけない課題を抱えています。

まず、エネルギー設備には必ずと言っていいほど付いて回るのが「コスト」の問題です。

一般家庭に導入でいるエネルギー設備として、太陽光発電や蓄電池などがよく知られていますが、これらの設備と同様に燃料電池もかなりの初期投資を必要とします。

現在のところ、燃料電池メーカー各社が再設計による部品数の削減などを始めとした様々なコスト削減に努めているほか、国や自治体による補助金制度が整備されていますが、それでも一般消費者からすると簡単に手を出せる金額とは言えません。
さらに、燃料電池の種類や規模によっても異なりますが、寿命はだいたい4万時間とされています。

エネファームにしても燃料電池車にしても、24時間絶え間なく稼働するわけではなりませんので、年数に換算すると7年~10年ほどが目安と言えます。

一つ上の「コストが高い」の項目で触れましたが、燃料電池は初期投資額が相当かかりますので、燃料電池を寿命まで使用したことによる電気代金やガソリン代金の削減効果に、誰しもが必ず満足できるとは言い難いです。

燃料電池車の将来性は?

ホンダとアメリカのゼネラルモーターズは、燃料電池車の心臓部に当たる電池の工場新設を検討すると発表しました。

遅くとも2015年までに、量産体制に入ると言うことです。

このことで、燃料電池車は今の開発・市販化期から、いよいよ量産・普及期へ入っていくことになります。

両社は、共同開発した燃料電池システムを新工場で量産し、両社の燃料電池車に搭載させて、生産コストを下げる予定です。

なお、燃料電池車そのものは、両社がそれぞれ開発する方向です。

ホンダは、燃料電池の量産を初めとする効率化で、2025年以降に燃料電池車を大量に販売して、事業の黒字化を目指します。

日本政府は、2015年頃に燃料電池車の価格をハイブリット並に引き下げたい考えで、ホンダの幹部は「コストダウンで台数を拡大し、達成させた」と話しています。

燃料電池は、燃料として載せる水素と空気中の酸素の化学反応で電気を作る装置です。

その電気でモーターを回して走ります。

燃料電池車は、走行中に水しか出さず、「究極のエコカー」と呼ばれ、車が二酸化炭素削減の切り札になると期待されます。

今は市販化が始まった段階で、トヨタが2014年末に世界で初めて出した「ミライ」、ホンダが2016年3にリース販売を始める「クラリティ・フィーエル・セル」があります。

いずれも日本の価格は、700万円を上回ります。

燃料電池の開発は、費用がかさむ上に難しく、高価な触媒も必要で、コストをどう下げるかが課題です。このため、主要メーカーは開発の提携を始めています。

トヨタ自動車は、ドイツのBMWと燃料電池車の基幹部品、日産自動車もアメリカのフォードなどと燃料電池の共同開発を進めています。

ホンダとゼネラルモーターズも2013年から燃料電池や水素タンクの共同開発をしています。

今回の電池工場新設を検討は、それを燃料電池車の量産へと進める内容です。

今後、他のメーカーも量産効果を求めて、生産面の提携を検討する可能性があります。

ホンダの三部宏執行役員は、「燃料電池車が本当にもうかるのは、2025年以降だろう。

インフラが十分できれば、プラグインハイブリッド車より安くできる」言っています。

電気自動車とガソリン自動車の二つの機構を持つプラグインハイブリッド車より、燃料電池車の方が開発や生産のコストの「下げしろ」が大きいと見ています。

ただ、実現には、燃料電池車の効率的な量産化が欠かせません。

特に、高価な基幹部品の燃料電池で必要があります。

燃料電池は、「セル」と呼ばれる薄い板状の部品を約400枚重ねて作ります。

この量産技術の確立や触媒に使う希少な白金の高価さなど、ハードルもあります。今後、こうした課題にホンダゼネラルモーターズは取り組むことになります。

また、ホンダは2016年3月に独自開発の新型燃料電池車をリース販売します。

トヨタ自動車の「ミライ」より投入が1年も遅れてでもこだわったのは、他の車との「車台の共有化」です。

新型燃料電池車は、燃料電池システムを小さくし、ボンネット下に収まるようにしました。

同じ車台が増えれば、台数がまだ少ない燃料電池車も工場の量産ラインに流すことが出来ます。ここでも、生産コストを抑えられます。

燃料電池車の普及には量産が不可欠だ

環境に配慮した燃料電池車の普及は、自動車メーカーの量産がカギを握っています。

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