これだけは知っておきた「介護士」のこと

shutterstock_345680582 (1)

意外と知られていない介護士のこと

   
超高齢化社会を迎え、介護士の役割がますます重要になってきています。

しかし、意外と「介護士」のことは知られていません。「介護士」を取り巻く現状を理解しましょう。

介護士とは?

   
「介護士」は正式には、「介護福祉士」と言います。

介護士は、社会福祉士及び介護福祉士法第二条第二項において、第四十二条第一項の登録を受け、介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護(喀痰吸引その他のその者が日常生活を営むのに必要な行為であって、医師の指示の下に行われるもの(厚生労働省令で定めるものに限る。以下「喀痰吸引等」という。)を含む。)を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うこと(以下「介護等」という。)を業とする者を言います。

名称独占資格の一つです。

介護士になるには?

   
介護士になるには、試験を受けて合格しなければなりませんが、「受験資格」は以下のようになっています。

1.厚生労働大臣の指定する養成施設を修了し登録名簿に登録する。

2.介護実務経験3年以上(1095日)以上、実働日数が540日以上で介護福祉士国家試験に合格し登録名簿に登録する。

    
会社や施設から発行される実務経験証明書の原本とコピーが必要(勤務先複数の場合、勤務先ごとの発行が必要である。)。

無資格者は450時間、ホームヘルパー3級所持者は450時間、ホームヘルパー2級所持者は320時間、ホームヘルパー1級所持者は95時間、介護職員基礎研修修了者は50時間の実務者研修を修了した者は実技免除で、介護福祉士試験は学科のみ。ガイドヘルパー、喀痰吸引等研修を取得すると時間は短くなる。

老人福祉センターなどで実務経験を積む必要があります。

3.高等学校又は中等教育学校(それぞれ専攻科を含む)において、福祉に関する所定の教科目(若しくは科目)及び単位数を修めて卒業し介護福祉士国家試験に合格し登録名簿に登録する(介護福祉士国家試験は合格基準が問題の総得点の60%程度を基準(絶対評価)としている)。

   但し『介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律』による『社会福祉士及び介護福祉士法』改正のため、2016年(平成28年)度(第29回)国家試験から厚生労働大臣が指定する養成施設を修了し名簿登録する取得方法が廃止され、介護実務経験3年の者は、通学のスクーリングまたは通信教育で合計450時間(所持資格による免除あり)の実務者研修受講が義務づけられ、介護福祉士資格取得を希望する全ての者は、実技試験免除事項はあるもののマークシート形式筆記試験を必ず受験しなければならない。

   
実務経験に数えられないものは、以下のとおりです。

1.社会福祉施設の

・生活支援員(生活指導員)、生活相談員などの相談援助業務を担当する者(障害者自立支援法関係の施設・事業において業務分掌上介護等の業務を行なうことが明記された、主たる業務が介護等の業務である者を除く)

・児童指導員(保育士として入所者の保護に直接従事した後児童指導員となり、その後も引き続き同じ内容の業務に従事している方を除く)

・心理指導担当職員、作業指導員、職業指導員

2.社会福祉施設や病院・診療所の

・医師、看護師、准看護師

・理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの機能訓練担当職員(当該業務を補助する方を含む)

・介護支援専門員、調理員、栄養士、事務員、運転手、計画作成担当者等

3.法人の代表者、施設長、所長など代表者(ただし、代表者が介護等の業務に従事している場合は、その期間と日数が対象になる)

   
介護福祉士養成施設の教育内容(科目)は、以下のとおりです。

・人間の尊厳と自立

・人間関係とコミュニケーション

・社会の理解

・人間と社会に関する選択科目

・介護の基本

・コミュニケーション技術

・生活支援技術

・介護過程

・介護総合演習

・介護実習

・発達と老化の理解

・認知症の理解

・障害の理解

・こころとからだのしくみ

介護士の規制緩和

   
日本政府はフィリピンとの経済連携協定(EPA)で、フィリピン共和国国家資格の介護士が、日本の介護施設への受け入れの方向で合意され、厚生労働省は2年間で1000人(看護師400人、介護士600人)の上限を設け受け入れることとしました。

日本とインドネシアとの経済連携協定が2007年8月20日に調印され、日本の国家資格の取得のための必要な知識及び技術の習得を目的とした介護士候補者の受け入れ、資格取得後の就労が可能となりました。

2008年4月17日の衆議院本会議で可決され、同年7月に看護師候補者200人、介護士候補者300人が入国しEPA活用による外国人労働力受け入れ初事例の予定です。

人数枠は2008年度から2年間で合計1000人(看護師候補者400人、介護士候補者600人)で、介護士候補者は日本の受入先介護施設で3年間の介護実務経験を経て日本の国家試験に合格すれば介護士として日本で働き続けられるが働きながら滞留の認められる短期間に受験するため合格率は低いのが現状です。

2009年4月14日より韓国からインターン300人を受け入ることになっており、人材派遣側の釜山市は毎年300人以上を日本で就業させることを目標としています。

   
現在、介護福祉士国家試験の実施は年1回です。

これに対し、総務省行政評価局が、「介護福祉士の確保・育成を推進する観点から、介護福祉士国家試験について、試験の実施回数や試験実施都道府県数を増やすなど受験機会の拡大について検討することが必要」(2007年8月6日「介護福祉士国家試験の受験機会の拡大」)との内容を厚生労働省に対し斡旋しています。

この総務省の斡旋に対し厚生労働省は、筆記試験の試験地は、2007年に埼玉県、千葉県、神奈川県、新潟県、京都府、兵庫県、岡山県、平成21年に岩手県、岐阜県、愛媛県、熊本県、2012年に静岡県、高知県、長崎県、大分県が追加され、2013年から秋田県、宮崎県の2県を追加するものの、試験回数の改善は未だ行わず、総務省の斡旋は放置(事実上無視)された状態のままとなっています。
 

介護士の働く場

   
介護士の仕事というと、高齢者のお世話をする介護施設をイメージしがちですが、現在、介護士の仕事場は多岐に渡ります。

実際に高齢者や障害児・者への介護業務をする介護施設や在宅介護の事業所、また、介護の相談機関である行政や社会福祉協議会、地域包括支援センターなど、介護士の専門知識を活かす場を多くあるのです。

訪問介護事業所には、必ず1人以上のサービス提供責任者(主任ヘルパーと呼ぶこともあります。)を置かければなりません。

また、サービス提供責任者には、介護士か1級ヘルパー、または介護職員基礎研修(※平成24年度まで)の修了者が要件になりました。

これまで、ヘルパー2級でもよかったのですが、その要件では介護報酬が減算になるので、事業者は出来る限り早くに、より上位の資格取得や研修を取得するように努めさせなくてはいけないことになりました。

介護計画の立案や事業所で働く訪問介護員(通称、ホームヘルパー)の連絡調整やシフトの作成など、介護サービスの管理業務を行っています。

介護士の現状と将来性

    
介護士という国家資格は、介護職員初任者研修や、介護士として働く方の上位資格として成り立っています。

介護業界では、看護師などと同じく常に人材不足となっていますが、誰でもいいというわけではありません。

やはり、介護サービスを提供するにあたり、適当な知識や技術で介護を行うということはあってはならないことです。

そこで、高い知識・技術を持つ介護士が必要とされ、活躍しているのです。多くの介護士がいることも大切ですが、その質も大切になってきます。

今後はそのような意味でも、ますます介護士の需要が高まっていくことでしょう。

    
長い時間をかけて介護士の資格を取得した方でも、給料・待遇などの面で不満を持ち、辞めてしまう方が多いのが現状です。

その離職率は、約17~20%とも言われています。

これは、一般企業と比べてみても、とても高い数字なのです。介護分野は、以前も今も、基本的に給料が低く、待遇も良いわけではありません。

実際に介護職に就いたことが無い介護士の方は、「汚い・キツい・危険」の3Kと言われる介護の代名詞によってやめてしまう人もいます。

離職率の高さゆえ、求人も多く、仕事探しには困らないという点が介護士の現状とも言えます。

    
介護士となって働く際に、「介護をしてあげている」と考えておられる方もおられるのが現状です。

介護士は、高い技術と知識を持った介護のプロです。

ならば、「介護してあげている」ではなく、「生活のお手伝いをさせていただいている」と考えることが必要です。

このような残念な考え方をされている介護士が居るのは事実であり、その部分を変えていくことが出来れば、もっと質の良いサービスを提供することが出来る様になります。

介護士として、介護のプロとして、介護に対する考え方、そして利用者様に対する考え方・接し方などを見直していく必要があると言えます。

介護士の待遇改善が急務である。

     介護が必要な高齢者は今後ますます増加することが予想されますが、給料や勤務時間等の待遇を改善することが急務です。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でお金が無い.jpをフォローしよう!

これだけは知っておきた「介護士」のこと
Reader Rating 1 Vote