「完璧」を目指してはいけない理由‐不確実性を受け入れよう

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「不確実」なものをコントロールすることはできないことを知る

多くの人が「確実」であることを求めているでしょう。

よく「完璧主義者」などといいますが、あらゆる分野でこの罠に嵌ってしまっている人がいます。

「確実」であることで「安心」を得られるからです。

しかしたいていの場合、「完璧」であることは落とし穴となります。

今回は、この完璧主義の裏にある「不確実性」に対処する方法について考えます。

「確実」が完全に担保されることはない

あらゆる分野、あらゆる場面で不確実性は存在します。

「100%確実である」ことを担保できることは本当に稀なことであり、ほとんどの場合、不確実な部分は必ずどこかにあるのです。

したがって確実を期すために効果の薄い施策をあれこれと試すよりは、不確実性に直面しながら、前に進んでいくのがよいことになります。

逆に、「不確実性」から逃げ続けると、自分の本当に達成したい目標を手に入れることは難しいでしょう。現状にしがみつくことしかできなくなるからです。

また、一見「確実」に見えるものは多くの場合、その人の「フィルター」を通じて「確実」であると思っているに過ぎません。

そのような解決策にコストをかけてしまっている人が多くいますが、結局はうまくいかないばかりか、

今現在苦労していることの問題解決にもなりません。

そして不確実な情報の氾濫に悩まされ続けることになるのです。

ですから、私たちは不確実性への正しい対処法を知らなければなりませんが、そのためには「不確実性」の本質について理解しなければなりません。

「不確実性」と「リスク」

「不確実性」と似たような概念に「リスク」があります。両者を分けて考えることを提唱したのはフランク・ナイトというアメリカの経済学者であり、彼は自著で両者の違いを明確に示しました。

即ち「リスク」とは「ある出来事について、それが起こる確率がある程度あらかじめ分かっているもの」であり、

「不確実性」とは「その出来事が起こることがほとんどないために、

事前にそれを予測すること自体が困難なもの」のことを指します。

言い換えれば、将来の状態が「不確定」であり、その「不確実性」をある程度まで確率的に把握できる場合に、

それを「リスク」と呼ぶということです。

逆にいえば、それを確率的に把握できない、つまり何が生じるかまったく不明という状態を「不確実性」と呼ぶわけです。

このように「リスク」に関しては様々な投資理論にも応用されているように、

ある程度は「管理」できるものなのですが、「不確実性」を管理しきることはできません。どうあがいても不確実な部分を完全に削ぎ落とすことはできないのです。

そして私達が「不確実性」を考えるうえで、陥りがちな間違った認識があります。

それは「今現在よりも悪くなる」という思い込みです。

将来何が起こるかわからないものに対して、さらに「悪くなる」という思い込みをもってしまえば、当然、私たちは不安を抱えたまま身動きができなくなってしまいます。

これは明らかに不合理です。

不確実性の本質は、それ自体に良いも悪いもない筈です。

ただ現実に存在するだけのものであり、それに勝手な評価を加えてしまっているのは私たち自身なわけです。

このことに関して、アメリカのある博士は「あなたは不確実性が嫌なのではなく、あなたにとって好ましくない特定の不確実性が嫌なだけなのだ」といっています。

つまり、私たちは望まない結果が嫌なのであって、物事が不確実であることとは関係がないのです。

このように、私たちは不確実な事象に対する負の側面を盲目的に受け入れてしまい、可能性に一切の目を向けないでいることが多くあります。

そして既に述べたように、「リスク」と「不確実性」とは違った概念であることに気づかずに、リスクをとること自体「損をすることだ」と思い込んでしまうことさえあるのです。

そのため冒頭で述べたように、私たちは何らかの「安心」を担保してくれるようなことを追求するようになります。

しかし不確実性はなくなることがないために、結局それは「やらないこと」や「前に進まないこと」の言い訳をしていることと同じ状態になってしまうのです。

それが「妥協」の産物として現われるわけです。

多くの「完璧主義者」がこの罠に陥っています。不確実な部分を何とかしてなくそうとするあまり、本当に大事なことが蔑ろにされてしまうのです。

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