公務員が嫌われる本当の理由とは?公務員が身につけなければならないのは高い倫理観である

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公務員を「嫌う」人は、もともとはいない

高卒、短大卒、専門学校卒、高専卒、大卒、大学院修了…日本人の多くは小学校から、少なくとも高校まで進学し、そして就職するのが一番多い「進路」。

日本では、年間120万人から150万人ほどが高校を卒業し、そのうち60万人ほどが大学に入学し、ほぼ同数が専修学校(専門学校)に入学します。

多くの学生が大学に進学する理由は、就職が有利だ、ということもありますが、自分の好きな学部でより興味のある勉強をしたい…というのが本来のところでしょう。

特に、理学系、医学系、化学系、工業系、農業系、といった技術系の学問や、法学、外国語学、といった文系でも資格に密着した学問などは、非常に高いレベルの学生が集まりやすい特徴があります。

これに対し、大学の文系一般と呼ばれるところは、就職に有利かどうかというよりも、大学に入学してから自分の将来を決める、という人たちにとって大変ありがたい環境でもあります。

文学部、経済学部、教育学部、商学部…といった学部は、就職に直結するような学問を学んでいる、というよりは書物や歴史を紐解いていくことに時間をかけて行きます。

その結果、大学3年生あたりで就職先をいろいろと思い浮かべ、翌年の就活へ動いていくわけです。

ちなみに、大学生に卒業後「公務員になる」という進路をどう思うか、と訪ねた場合「ひとつの選択肢」としか答えません。

また、高等専門学校や高等学校を卒業し、公務員試験に臨む学生は毎年多く存在しますが、彼らの多くは「就職先を公務員とする」家庭の経済状況にある場合や、子供時分から将来の仕事の中に公務員職があるケースも伺えます。

実際、国家公務員は「高卒者試験」と呼ばれるもの、地方公務員の場合は「初級」や「高卒程度」と条件のある職種に応募し、試験に合格さえすれば、入職が可能です。

つまり、人生を18年生きてきた段階で「公務員は嫌いだ」と考える人は、非常に少ないのが当たり前なのです。

上場企業の年収平均をまず見てみよう

では、実際に公務員と会社員のメリットとデメリットを考えてみましょう。

公務員と会社員を比較する場合、まずは給与が挙げられます。

経済専門誌の「東洋経済」と、企業情報誌の「会社四季報」が2015年5月に発表したある調査結果があります。

《上場企業版!「平均年収が高い」500社》と題された、東洋経済オンライン(2015年5月28日)の記事によれば、東京証券取引所などに上場している全3,500余の企業のデータを調査した結果、その差が大きいことが分かりました。

まず、3,500社の平均年収ですが「単純平均581万円」。

トップは、従業員数36名の「M&Aキャピタルパートナーズ」で、1,947万円。

4位が「朝日放送」で、従業員数650人の1,479万円。

6位は「キーエンス」、従業員数2,038人で1,440万円。

9位が「伊藤忠商事」で、従業員数4,274人の1,384万円…となっています。

トップ10の中には、持株会社であることから数十人の従業員しかいない会社も含まれ、上場とは言いながら、役員クラスが集まるような組織も揃っています。

20位には「電通」、従業員数7,384人で1,191万円。

従業員7,000人超の企業は、トップ50の中でもこの一社しかありません。

107位は、「ソニー」で、従業員数14,642人で885万円。

120位が「清水建設」、10,694人で873万円。
164位に、31,675人の「日立製作所」が入り、927万円。

このように、平均年収を調査していくと、万単位の社員を持つ企業で800万円、900万円というところは非常に少なく、逆に言えば安定性があるように見えるでしょう。

ですが、この中には191位に「東芝」、従業員数35,943人、年収812万円が登場します。

2016年4月6日の株価は202.3円。

2015年4月6日の株価は487.4円ですから、この1年で59%も下落したことが分かります。

東芝の粉飾決算は、今後の会社分割も含め、社員の給与どころか安定した就労環境そのものもわからなくなっているのは、誰もが知るところでしょう。

これはあくまでも一例に過ぎませんが、大企業の安定性は砂上の楼閣、という現実は避けられません。

公務員の年収はどうだろう?地方公務員の場合は

さて、公務員の年収はどうか、というと、これも同じく東洋経済オンラインで2014年12月28日、及び2015年1月8日に訂正版が掲載されました。

これは2013年に発表された総務省の「地方公務員給与実態調査結果」に基づき、諸手当を含む平均給与月額の12カ月分に期末、勤勉手当を加えた数字、東洋経済新聞社独自の集計による算出ですが、大変興味あるデータになっています。

第1位は「東京都庁」、職員数は約16.5万人で、平均年収は736万円。

2位は「埼玉県庁」で、職員数約6万人、平均年収は693万円。

続いて「千葉県庁」で、692万円。

ちなみに47位の「鳥取県庁」は624万円です。

では、各市町村ランキングを覗いてみると、東京都区内の行政地区がトップではありません。

第1位は「兵庫県芦屋市」で、728万円。

25位には「東京都目黒区」「兵庫県三田市」で、699万円。

90位の「神奈川県伊勢原市」は669万円。

500位は「栃木県足利市」など13市町で603万円です。

ここで何がわかるのか、というと地方自治体ではトップ500の平均年収額の格差が「130万円」程度であり、単純に月割りすれば、10万円ほどの差ということが理解できるでしょう。

これに対して、民間企業、それも上場企業の場合は、上位500社はおろか、トップの1900万円代から191位の810万円代と、実に1,100万円ほどの差が生じているのです。

つまり、公務員の年収が民間企業より高いか低いか…という比較論は、単純には行かないことが理解できます。

ただ、このランキングによって、大きな問題があることが露呈します。

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