余裕のあるうちに備えておきたい介護に必要なお金

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あなたは大丈夫?ある日突然ふりかかってくる介護問題

日本はかなり急ピッチで高齢化社会に向かっているのは多くの方がご存じだと思います。

2050年には日本の総人口が1億人をわるのはほぼ確実だともいわれていて、高齢者の数と割合が増えるのに対し、それを支える若年労働者は減り続けていきます。

そうなると、気になるのが介護問題です。

介護に関わる労力、費用は思いの外大きく家計にのしかかってくる可能性があります。

「老老介護」「介護地獄」「一億総老後崩壊」など物騒な言葉も並んでいます。

「うちは蓄えがあるから大丈夫だろう」と高をくくっていたら、ある日突然次々と問題が起こって解決しきれなくなる可能性もあります。

そうならないように、転ばぬ先の杖として、もしあなたの身に介護問題が降りかかったときにどのような備えが必要か、考えておきましょう!

こんなにかかる!介護に必要なお金

ご両親や祖父母が高齢化したからといって、すぐに介護が必要になるとは限りません。

100歳近くても頭もはっきりし、足腰もしっかりしている方もいらっしゃいます。

でも、ある程度高齢になったら、けがや病気になりやすくなりますし、認知症やアルツハイマーにもなりやすくなってきます。

ですので、もしそのようになった場合にどのぐらいのお金が必要かについてはよく考えておきましょう。

いくらお金がかかるかについては、自治体によって料金が違ったりもしますので一概には言えません。

病院に行くことも増えるので、医療費も上がります。

75歳以上の高齢者であれば、「後期高齢者医療制度」というものも利用できます。

後期高齢者医療制度は、75歳(寝たきり等の場合は65歳)以上の方が加入する独立した医療制度です。

従来の老人保健制度に代わり、平成20年4月より開始され、個人単位で保険料を支払うことになります。

また、他にも医療費控除の制度はいろいろありますので、行政窓口や信頼できる人に相談されると良いでしょう。

一例として、とある自治体の居宅介護サービスの支給限度額を上げますので、参考になさって下さい。

要介護度  1ヶ月の支給限度額  自己負担額(1割)
要支援1    4万9700円     4970円
要支援2    10万4000円    1万0400円
要介護1    16万5800円    1万6580円
要介護2    19万4800円    1万9480円
要介護3    26万7500円    2万6750円
要介護4    30万6000円    3万0600円
要介護5    35万8300円    3万5830円

※要介護度は、行政の窓口で相談し、民生委員やかかりつけの医師により認定されます。

※自己負担額は1割ですが、一定以上の所得の方は2割になります。

そして、この限度額内で様々なサービスが受けられるのです。

では、どのようなサービスが受けられるのか知っておきましょう。

介護保険のこと、もっとよく知っておきましょう!

介護保険が日本に導入されたのは平成12年(2000年)4月1日からです。

比較的新しい公的保険ですね。

その背景には、当時すでに高齢化が進みつつあり、介護が社会問題化していたことがあります。

そして、都会を中心に特別養護老人ホームに入りたくても入れなかったり、独居老人が増え孤独死するなどの問題もありました。

それらを解決し、高齢者はもちろんその家族を保護する意味でも介護保険の導入は日本に必要でした。

この介護保険の導入がきっかけになり、民間の介護サービス施設もどんどん増え、特に日帰りで利用できるデイサービス施設が近年増えています。

もともとホテルや旅館、喫茶店であった場所がデイサービス施設に変貌するケースも増えています。

現在、介護保険を利用するときの利用者負担は1割ですが、所得に応じて2割負担になる対象者もでましたので、注意が必要です。

介護保険で利用できるサービスを具体的に挙げましょう

★訪問介護・・・ホームヘルパーとも呼ばれ、高齢者の自宅に行き、掃除、炊事、着替え、入浴などの手伝いをします。

★デイサービス・・・このデイサービス利用者が近年特に増えています。朝、デイサービス施設に行って半日過ごし、夕方帰ってくるのが一般的なパターンです。

★介護施設への入居・・・自宅で過ごすのが困難な高齢者が特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、グループホームなどに入居するものです。デイサービスと併用することも可能な場合もあります。

 

空き部屋があるのに介護職員がいない

先日テレビでやっていたのですが、ある特別養護老人ホームでは入居希望者がいて、空き部屋も数室あるのに受け入れられない状況が何年も続いていました。

なぜだかおわかりでしょうか?

驚きのその答えとは、「介護職員がいない」ということでした。

現実問題として介護を必要とする高齢者が急増しているのに対し、それを担うべき介護職員が全国的に不足している状況です。

特に都会では施設も職員も不足して入居待ちの高齢者が増え続けていると言われています。

また、介護職員は責任も問われ、体力的にもハードな割に給与が低いため、介護職員の待遇改善も必要とされています。

ただ、介護職員の給与を上げるということは高齢者の負担増につながることにもなりますので、悩ましい問題です。

介護保険の財源も潤沢にあるわけではありませんので、介護に関わる費用についての問題はそれぞれの家計の問題ももちろんですが、国家レベルの大問題でもあるのです。

外国人の介護労働者を受け入れる規制緩和

そんな介護職員の人材不足を解決するため、外国人、特にアジア新興国から介護職員を導入する動きが拡がっています。

外国人労働者受け入れの規制緩和も進んでいて、フィリピンや中国などから日本人の文化や食事、習慣を学んだ介護職員が今後増えてくるようです。

ただ、世界的な傾向としてIS(イスラム国)問題などから外国人の受け入れ規制を強化する動きもあるので、今後どうなるかはわからないですね。

世界同時高齢化がやってくる?

さて、このような急速な高齢化は日本だけの減少でしょうか?

実は西ヨーロッパ諸国は日本にさきがけて高齢化社会だと言われています。

ただ、日本は高齢化のスピードがヨーロッパを大きく上回るのです。

そして中国の高齢化のスピードは日本をさらに上回るとも言われています。

そう考えると、世界同時高齢化社会がやってくるのかもしれませんね。

そういう意味でも人口が爆発的に増えている新興国の労働力は貴重ですね。

では、その新興国にも高齢化がやってきたら?

考えたらきりがないですね。

夢のみずうみ村のとりくみ

山口県にある、「夢のみずうみ村」というデイサービスセンターをご存じでしょうか?

NHKの番組「プロフェッショナル-仕事の流儀」に取り上げられたこともあり、全国的に有名になりました。

創業者の藤原茂さんがこの「夢のみずうみ村」で掲げた理念は、「自己選択自己決定方式」というものです。

そして、その理念を支える様々な工夫がこらされています。

藤原さんの著書「強くなくていい「弱くない生き方」をすればいい」(東洋経済出版)に詳しく書かれていますが、この考え方は、今後高齢化が進む社会において、高齢者が自分自身で生きる力をつけていく、そんな考え方にあふれているのです。

同時に、介護に関するお金の問題を解決するヒントもあるのではないかと思います。

例えば料理教室。

片手でも料理できる方法など、高齢者がそのまま家に持ち帰って実践できそうなありとあらゆる工夫が夢のみずうみ村内部で凝らされているのです。

なかでも一番独特だなと思ったのが、「水先案内人」(NHKのテレビでも紹介されていました。)

なんと、施設利用者の代表として、デイサービスに通っている高齢者が施設の見学者を案内するのです。

このシステムが、テレビで取り上げられたときに大きな反響を呼んで、全国から見学者がたくさん来るきっかけになりました。

高齢者で身体が思うように動かなくなったり、今まで通りの仕事や家事ができなくなるのは当然のことです。

でも、それをマイナスと捉えるのでなく、今できることをやる、というこの夢のみずうみ村の理念は多くの施設職員が参考にしていますし、高齢者が自分でできることが増えるために余分な介護コストや家族の労力を削ることにもつながっているのです!

介護対策はお早めに!

実はこの記事を書いている自分も介護問題に直面しています。 そして、今実感しているのは「早めに介護対策を行うべきだった」ということです。 実際、母親が認知症になっているのに気づいたのは周囲の人に指摘されてのことでした。 一緒に暮らしていると、変化が緩やかですし、本当に認知症が進んでいることに気づかないのです! これは、自分の友人で同じように介護問題に直面している人も全く同じことを言っていました。 ですので、友人、親戚、近所の人の話を良く聞いて、自分の親に変化があるのかどうか、客観的な意見を求めるようにしてみてください。 また、行政も積極的に利用するようにしましょう。

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