アメリカ人から聞いた保険の話と老後資金の話

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目から鱗!日本人は世界一保険が大好き

年金が当てにならない時代、「何かで対策をしていますか?」と聞くと、日本では貯金と同じぐらいの高確率で「保険で対策してます!」という答えが返ってきます。

実は、保険に対する考え方が日本は独特なのはご存知ですか?

今回は、保険を通して老後資金についての考え方を掘り下げてみたいと思います。
 
 

保険は金融商品!?

突然、「保険は株式投資やFXと同じ金融商品だ!!」といわれるとぎょっとされる方も多いかと思います。

私自身も金融業界にかかわる前に同様の話を聞き、かなりびっくりした記憶があります。

保険というのは結局、集めたお金を保険会社が運用し、それを加入者に分配するという商品です(年金保険だけでなく死亡保険や医療保険もです)。

ということは保険というのは名ばかりで、実際には投資信託などのお金を集めて分配するのと変わらない仕組みでは!?といわれると・・・確かになるほどなーと思ってしまいます。

もちろん運用だから保険が悪い!というわけではなく、保険=運用商品と考えている人がびっくりするぐらいいない日本人だからこそ驚きがあるんだと思います。

「貯金や保険には加入するけど、資産運用は絶対しない!!」という方は、これを機に一度、ほかの運用商品に関して考えてみるのがオススメです。

そうすれば、食わず嫌いのほかの投資商品にも年金保険より有利なものが意外と転がってて、老後資金作りのためによりよい一石を投じることができるかもしれませんよ。

では次項にて、保険を切り口に老後資金の準備について考えていきます。

まずは保険について掘り下げてみます。

保険は人生で二番目に高い買い物

「人生で一番高い買い物は?」というと、やはりマイホームです。

やはり新築になると、地区にもよりますが3000万円前後の買い物になりますからね。

では2番目は?というと、それは意外にも保険です。

具体的に計算してみます。

保障内容等によって払い込み料金も変わってきますが、実際に医療保険ライフネット様のホームページ(URL:http://www.lifenet-seimei.co.jp/plan/)で無料見積もりをしてみました。

今回試行した条件は以下です。

■死亡保障額3000万円

■年齢25歳から80歳までの保障

■おすすめコース(がん治療給付金100万円、先進医療保障、三大生活習慣病無制限)

■入院給付金1万円

■就業不能給付金10万円

結果、保障料金はなんと月々18.306円!

25歳から80歳までの55年間で合計1208万1960円にもなります。

皆様が普段何気なく払っている保険料も、積み重なるとこれだけの額になります。人生で2番目に高い買い物といわれるのも納得です。

買い物にカテゴライズしてしまうと語弊や批判があるかもしれませんが、マイホーム以外にこれ以上のコストがかかってしまうものというと、お子様の扶養・養育費ぐらいです。チリも積もれば山となる、という言葉がありますが、まさにこれはその格言を体言しています。

老後資金準備と保険の比較

ではここで少し、ほかの計算もしてみます。

上記の試行より、保険に入らないと純粋に月々18.000円ほどの積み立てができます。

80歳の時には1208万円、年金をもらい始める65歳としても40年間で864万円がたまっている計算になります。

たとえば比較対象として、みなさんが貯金と保険の次に好きであろう投資信託。

銀行から薦められている方も多いと思います。

運用対象によってピンからキリまでありますが、平均運用利回りは5%ぐらいといわれています。

月々18.000円の積み立てで5%で運用していくといくらになると思いますか?

答えはなんと2678万円です。

これだけの差がでると老後の生活も大きく変わります。

複利計算の強みではありますが、これだけ違ってくると老後のプランも、旅行にいったり、美味しいものを食べに行ったりとまったく違う形になります。

アメリカ人が考える死亡保障リスクとの付き合い方

先の項目で終わってしまうと純粋に、「運用利回りだけを見ると保険より投資信託のほうが有利!だから保険はやめましょう」という話になってしまいますが、もちろん今回皆様にお伝えしたいのはそんなことではないです。

というのも、保険というのは本質は運用商品でありながら、目的は「入院や死亡といったリスク」に対処するために作られている商品だからです(運用が目的ではない)。

たとえば入院。

住友生命様の調べによると、入院に必要な平均的な1日分のベッド代は13.318万円、平均入院日数は32日です(出展URL http://www.sumitomolife.co.jp/lineup/mirailabo/data/nyuuin.html)。

そこから計算すると平均内に収まったとしても必要な額は42万と6千円。

これが長期化すると60万円、70万円という大金が平気でかかってしまいます。

入院だけなら何とか貯金だけでも対策は可能でしょうが、たとえばご家族がいらっしゃる場合や、自営業の方で融資などを個人補償つきで引っ張って折られる方。こういった方が万が一死亡してしまったら、残された家族の方々は路頭にまよってしまいます。

でも、3000万円ほどのお金が入ってくるとなると安心です。

そういった安心を月々18000円ほどで買えると考えると・・・安い買い物です。

そこから考えるとつまり、問題の本質は「自分の身に何かあった場合、それをカバーできるだけの資産があるのか??」というのが保険加入のポイントだと見えてきます。

アメリカ人的に合理的だなと私が学んだのはまさにここです。

「自分が死んだときのことを考え、家族に迷惑がかからないもしくは家族がいないなら、保険に加入しないで投資信託などに振り分けたほうがよい!だってそのほうがメリット(トータル運用額)が大きいし!」ということです。

必要のないものは買わずに、ほかの部分に振り分けて老後に備えるという当たり前かつ合理的な考え方にいきつくわけです。

安心の値段が保険の値段

こうやって考えていくと、日本人が諸外国に比べ、保険加入率がダントツに高い理由が見えてきます。

私見ではありますが(その一方でそう大きく外れてないとおもってるのですが)、日本人は「安心」を求めています。

それは保険に加入して家族の安心を確保することであったり、大きな会社に就職して給料をもらい続けることであったり、家を購入して自分の空間を確保することだったりします。

そういったかたちで安心の確保に執心することがあらわれてます。

一方で外国、たとえば今回の例の、起業スピリッツにあふれるアメリカだと「多少の危険(リスク)と引き換えに、より大きなリターンを!」という姿勢になります。

もちろんその方針の場合皆がうまくいくわけではなく、中には窮地に陥ってしまう方も残念ながら一定数存在するというのが事実です。

また逆に、リスクをとらずに安全だけを確保した方よりも、より豊かで余裕のある老後を送れるというのも事実です。

あなたは選ぶとしたら、どちらを選ぶでしょうか。
 

まとめ 保険と国民性の違いが掘り出した老後資金のプランニング

何を重視するのかによって、得るものも変わってくる。 これは普遍ですし、おそらくここまで目を通してくださった皆様なら、当然のようにお持ちの見識だと思います。 ただその一方で、当たり前だと思っていることが意外と見落としがちだというのも事実だと思います。 私自身、友人のアメリカ人から保険についての考え方の話を聞くまで(ファイナンシャルプランナーとしてはお恥ずかしい限りなのですが)保険という商品の本質と、それによって得られるもの・失うものに思索をめぐらせたことがありませんでした。 貴重なお時間を割いて最後まで閲覧してくださったこの機会に、一度ご自身が求められるものと、その結果に訪れるであろう第二の人生・老後のための資金繰りについて考えてみてはいかがでしょうか? これを機に少しでもご自身が求められる理想に近づける方がいらっしゃっていただけると、ファイナンシャルプランニングを仕事としている私自身も、お役にたててうれしく思います。

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