連結納税を離脱するメリットとデメリット

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連結納税というのは、自由に加入したり、離脱をすることが出来る制度になっています。

加入することで受けられるメリットもありますが、加入後に増えてしまう負担もあるのです。
連結納税を離脱することで起こるメリットやデメリットについて紹介したいと思います。

1.連結納税から離脱は自由に行うことは出来ない

連結納税からの離脱や加入は、自由に行うことが出来ます。
まず、連結納税というのは、会社ごとに個別に計算していた法人税の計算を企業グループ単位で一括計算する制度の事を指しています。
なので、グループ企業内で赤字会社と黒字会社が混在している場合には、赤字の会社の損失と、黒字の会社の利益を相殺させることが出来るので、グループ全体としての法人税を少なくすることが出来ます。
つまり、連結納税というのは、節税対策としても有効であるのです。
連結納税を行うかどうかというのは、任意で決めることが出来ます。
ですが、連結納税からの離脱は自由に行うことは出来ません。
連結納税制度は、法人を頂点とする100パーセント親子関係がある法人グループに適用されます。
ですから、子法人の株式の一部をグループ以外に譲渡した場合には、その子法人は連結納税のグループから離脱しなければいけないのです。

2.連結納税の承認取り消しになった場合にはペナルティがある

連結納税のグループから離脱するケースのひとつとして、国税庁長官の職権により承認が取り消される場合があります。
これは、連結事業年度に関わる帳簿書類の備え付けなどが、財務省令の定めるものにしたがって行われていないことや、国税庁長官等の指示に従わなかったことが原因となります。
また、連結事業年に関わる帳簿価額の取引の全部または一部の隠蔽などがあり、事項の全体について、真実性を疑われる場合にも、承認が取り消されることになります。
このように、事業所得の帳簿等に関わる書類などに不備があって連結納税グループの承認が取り消されてしまった場合には、その分のペナルティが課されることになります。
ペナルティは連結欠損金がある場合、その連結子法人の個別帰属額が切り捨てられたり、連結納税の再開始が5年間の制限を受けることになります。
連結納税の承認を取り消されて離脱した場合にはペナルティがあるので、不正は行わないことが大切なのです。

3.連結グループから離脱した場合には、単体納税となる

連結グループから離脱する場合には、連結納税から単体納税へと納税単位が変更されることになります。
なので、本来であれば、加入時と同様に、一定の保有資産の時価評価をして、含み損益を清算する必要があると考えられますが、実際には連結納税から離脱する場合の時価評価は不要とされています。
その理由は、連結納税制度に寄り添う自他資産の含み損益を単体納税に持ち出しても、他の法人と通算できなくて租税回避行為に利用することが出来ないことと、離脱した法人は5年間再加入できないので、他の連結納税グループに含み損益を持ち込めないことが理由になっています。
また、連結納税開始前に繰越欠損金があり、開始後に切り捨てられたものがある場合、離脱してもこの繰越欠損金は復活しません。
連結納税から離脱すると単体納税へと変更されるので、今までできていた損益通算などが出来ないと言うデメリットになるのです。

4.連結納税の再加入するには5年必要になる

連結納税を離脱した場合、再加入は5年間禁止されています。
先程も説明したとおり、連結納税を離脱する場合には、いくつかのケースがあります。
連結納税グループに加入している子法人が、株式の一部をグループ外の法人などに売却したり、国税庁長官の職権によって承認が取り消されてしまった場合には、ペナルティのひとつとして、再加入までに5年かかることになっているのです。
連結納税を離脱する場合には、離脱事由が生じた火に承認が取り消しになるので、その前日までのみなし事業年度を設けて、その時点までは連結法人として単体申告をすることになります。
その後は、本来の決算日による通常の単体深刻になります。
連結納税の承認が取り消された場合には、国税庁長官名で通知を受けるので、手続きは必要ありません。
それ以外の場合には、「連結完全支配関係がなくなった旨を記載した書類」を提出する必要があります。
連結納税の離脱を行うことは、あまりメリットのあることではないといえるかもしれません。

5.離脱せずに残っていれば様々な優遇措置が受けられる

連結納税の離脱には、ほとんどメリットはありません。
逆に、連結グループに属していれば、それだけメリットがあると考えることが出来るでしょう。
連結納税は、他の連結グループの法人との損益通算が出来たり、グループ法人間での利益は課税対象にならないなどのメリットがあります。
単体納税で赤字を出していて、グループ納税になったら赤字も損益通算のおかげでなくなったという企業もあります。
また、節税対策としても効果的で、グループ全体としての利益を損益通算で減らすことが出来るので、節税対策としても利用することが出来るのです。
このように、連結納税を行うメリットはたくさんあります。
中小企業においては、連結納税を行うことで、それまで利用できていた控除などが受けられなくなる場合もありますが、連結納税のメリットでカバーできる場合もあります。
ですから、離脱せず、連結グループに残っておいた方が、長期的には有利になると考えられるでしょう。

まとめ

1.連結納税から離脱は自由に行うことができない
2.連結納税の承認取り消しになった場合にはペナルティがある
3.連結グループから離脱した場合には、単体納税となる
4.連結納税の再加入するには5年必要になる
5.離脱せずに残っていれば様々な優遇措置が受けられる

編集後記

連結納税は、メリットの部分ばかりが注目されてしまいますが、実は離脱した方が有利になる場合もあるのです。
企業の状態に合わせて連結納税を選ぶことが大切になります。
連結納税は、離脱をしても加入をしていても、メリットとデメリットがあるものであると思っておくといいでしょう。

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