過払い金訴訟で、お金が戻ってくるかもしれません…ここ数年こうしたメッセージで司法書士や弁護士が借金返済の仲介業務を行うようになってきました。いわゆる「グレーゾーン金利」の撤廃による、債務者の救済措置です。サラ金の返済で時効はあるのか?よく知っておきましょう。
「殺人容疑者を逮捕!時効までわずか、2ヶ月でした…」こういったニュースが世間を騒がせることがあります。刑事事件ではひとがひとを殺めてしまう場合に、厳格な処置が決まっています。
最近は裁判員裁判があることから、死刑や無期懲役刑が増えた…と言われていますが、それでも、過去からの判例によって、逃亡犯には時効制度が適用されることが多くあります。
そもそも、時効とはなんでしょうか?お金に関して話をすれば、貸したほうは「債権者」で、貸したお金を返してもらう「債権」という権利と、借りたほうは「債務者」で、返済しなければならない借金を「債務」と呼ぶことは、まずは誰でも知っているでしょう。
債権には時効があります。貸したほうは、借りたほうに「一定の期間を経過すると時効にかかって消滅」することを知っておかなければ、いつのまにか相手から返済を受けられなくなってしまいます。なぜ、時効があるのか、ということですが、これには理由があります。
法律では、お金を貸すほうはきちんと「返しなさい」とアクションを起こさなければ、権利を放棄したとみなす、と規定しています。つまり、借りるほうは借りっぱなし、貸すほうは貸しっぱなしな場合、事実上そのお金は「あげた」ことになるわけです。
サラ金に借金した場合、返済した金額は元本よりもずっと多くなります。これは法定利息限度があり、それを超えた場合は、違法取引であり、借金は無効となります。
これは借りた人がその時期に遡って手続きすることができたため、平成18年の法律改正以後、弁護士や司法書士はこうしたサラ金業者に、電話一本で債権放棄と違法金利分の返済など、様々な債務者の救済を積極的に行ってきました。
ただ、その中で、時効というものも若干あったのは事実です。
実際に、時効になるケースは「債権者が債権を要求していなかった」時間が5年を過ぎ、債務者が「5年過ぎたので、返しませんよ」と通知することが前提です。
ですが、金貸しのプロであるサラ金が、債権放棄しっぱなしで5年も過ごすことなどあるのでしょうか?
サラ金も一企業ですから、取り立て業務ももちろん社員が行っていました。ですが、こうした業界は平成18年の法律改正までは、債務者の家に深夜出向いたり、大声で「かえせ!」と叫ぶなど、威嚇を繰り返したり、債務者の勤務先にまで押しかけるなどの行為が目に余るようになっていました。
こうした行為は平成18年の改正で、全て禁止となり、こうした古典的な取り立てを行った途端に、借金取りが逮捕され、借金がうやむやになることが多くなってしまったのです。
こうしたどさくさで、いつの間にか時効を迎えた借金が数多く出てきました。5年の間業者が取り立てどころか、廃業に追い込まれれば、借金の取り立てがなくなって、時効になってしまったケースが随分あったのです。
中には、時効まで5年ということを知って、逃げ果せる人も結構出てきました。例えば、役所への戸籍届けは、本人でなくても変更できることから、知人に頼んで勝手に転居届けを出し、いかにも何処かに引越たように転居先にまで届け出を出す細工まで行うグループも多数出ていました。
また、結婚で姓が変わってしまうパターンも頻繁です。
男性も女性も姓が変わった場合は、戸籍が全く別のものになってしまいます。
むろん、これは他人でも見ることができますが、何万人もの人が登録されているブラックリストが常に更新されているわけではありません。特に姓が変わった情報などは、全く更新されませんから、世の中に当事者がいなくなってしまうケースもあります。
こうしたことを行って5年間、まったく連絡できない債権者が、日本には随分多いのです。
此処まで来れば、サラ金からお金を借りれば容易に借金踏み倒しができる…と考えるのも無理はありません。
例えば、他人のふりをして借金し、そのお金で東南アジアに高飛び…というドラマがありますが、実際にそういう話はたまに出てきます。
ですが、いまはもっと効率的な詐欺が多いのも事実。例えば暗証番号を知ったクレジットカードで、お金をおろすカード詐欺。あるいは他人にサラ金で借金させて、そのお金を詐欺する行為。
こうした複雑な事件は、その道に詳しい人物が計画を練り、若い人を巻き込んでいきます。
だからこそ、借りるほうも返すほうも今までのように大きな金額が動かないように、法律改正されたのです。
時効はあくまでも、イレギュラー。貸すほうを殺めてしまうような方法さえこの世の中には、お金をめぐるトラブルがごろごろしています。お金を借りるのは、本当に命がけで…というしかありません。
サラ金の借金返済の時効
時効…それは、確かにサラ金でもありうる話です。 が、実際には銀行の傘下になっているサラ金の現在は、そう簡単に時効に持っていけることは不可能です。
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