あなたはご存知ですか?
「すべての仕事は顧客に常に物語を語る」ということを。
しかし、大変残念なことに大抵の場合、語られているすべての物語は、使い古された同じ物語なのです。
どんな仕事・商売・ビジネスでもそれが物語を語り、そしてそれが ライバル企業やライバル個人よりも優れた物語である場合は…多くの場合、販売は急増し、ビジネスは成長し、 顧客は以前にもましてもっともっとあなたに忠実になるのです。
あなたはクロード・ホプキンズというクーポン、サンプル配布など誰もが知っている広告手法を最初に編み出した世界3大広告人の一人がいかにシュリッツ・ビールというアメリカのビール会社を救ったかについての物語を聞いたことがあるでしょうか?
もしかするとこの物語をご存知でないかも知れませんね。
ここでお話を紹介しておきましょう。
1919年、シュリッツ・ビールは倒産寸前でした。
その売り上げは不振を極めており、市場での売れ行きは5位。
そして倒産という高い可能性に直面していました。
まったくビールが売れず、会社はものすごく行き詰まっており、まさに崖っぷちという状態だったのです。
彼らが伝説的マーケティングの天才であり、超有名人であるコピーライターであるクロード・ホプキンズを雇ったのはそんな時でした。
当然のごとく彼に要望したのは、自社の商品の売り上げを伸ばすための施策でした。
そして、ホプキンズはシュリッツ・ビール社の経営状態を立て直すべく、売り上げを伸ばすための施策を考え始めたのです。
そのためには、まずシュリッツ・ビール社のことをよく知らないといけない、ビールのことについて勉強しないといけない、と彼は考えました。
その一環としてホプキンズはシュリッツ・ビールの醸造所を訪れました。
ビールのことを知るためと物語を探し求める旅に出たのです。
彼は知っていました。
物語がいかに売り上げに寄与するか、そして爆発的な売上を作るか、ということを。
物語とはそのビールに関する現在の認識を変えるものであり、また、シュリッツ・ビールを飲むべきビールとして位置付けるものであり、そして市場や消費者に共感を与えるものなのです。
そして、これはビールに限らずどんな仕事でもお金を爆発的に得られる方法でもあります。
物語とは、彼が市場と共有することのできるコア・ストーリーとしての役割を果たすものです。
そして、彼は見い出した物語に深く驚嘆しました。
クロードはビール造りについてあまり知りませんでした。
だからこそ、ビールのことを知りに醸造所に出かけたのです。
そして、ビール好きの大衆についても知りませんでした。
クロードが彼の本の中で述べずにはいられなかったことは、以下の通りです。
「当時の全ビール醸造者は『純粋』を強調していた。
彼らは『純粋』という語を大きな文字で記していた。
その主張は、水がカモの印象を与えるのと同じくらいの印象を人々に与えた。
私は醸造の科学を学ぶために醸造の学校に通ったが、それは少しも役に立たなかった。
それで醸造所に行った。
ビールがパイプ上に滴っている板ガラスの部屋を見て、私はその理由を尋ねた。
これらの部屋は、ビールが純度をもって冷却されるようにろ過空気で満たされていると彼らは教えてくれた。
私は木材パルプで満たされた素晴らしいフィルターを見た。
彼らはそれがどのようにビールをろ過するのか説明してくれた。
汚染を防ぐために一日に二回、どのようにしてすべてのポンプとパイプを消毒するのか、どのようにして機械ですべてのボトルを4回清潔にするのか、彼らは見せてくれた。
彼らの醸造所はミシガン湖に位置するにもかかわらず、純水を得るための深さ4000フィートに達するアルトワ式井戸を彼らは見せてくれた。
彼らは、ビールが利用者に出荷される前に6ヶ月間熟成される大樽を見せてくれた。
彼らは私を製造所に案内し、オリジナルな酵母細胞を見せてくれた。それは最高度の風味を引き出すために1200回の実験を経て開発されたものである。シュリッツ・ビールを製造するのに使用されるすべての酵母は、そのオリジナル細胞から発達したものである。
私は驚嘆して事務所に戻り、職員に聞いてみた。
「なぜ、こうしたことを人々に伝えないのですか?
なぜ、自社のビールは純水であるということを他社よりも大きな声で強調しようとするだけなのですか?
なぜ、その理由を伝えないのですか?」
「何のためにですか」と彼らは言いました。
「我々が利用しているプロセスは他社が利用しているも のと全く同じなのです。
それなしでは美味しいビールは誰も製造できません」
「お言葉ですが」と私は返した。
「他社はその物語を伝えたことがないのです。
それはあなた方の醸造所を訪れるすべての人を驚嘆させるものです。
それは紙上で誰をもアッと驚かせます」 と。
それで、私は紙上でこうした板ガラスの部屋や純度に関わる他のすべての要因を描写した。
私はすべての優れた醸造所に共通する物語、しかしこれまで伝えられたことのなかった物語 を語った。
私は純粋さに意味を与えた。
シュリッツ・ビールに色を付けたのだ。
シュリッツは、数か月で5位から一位と肩を並べるまでに躍進した」
あなたは気づきましたか?
物語が持つ影響力の大きさに。
シュリッツ・ビールは、そのライバル社よりも純粋なビールであったわけでは決してありませんでした。
しかし、純粋さを確実にするためにビール製造者が講じる手段を一般人に伝えるコア・物語を作り上げた第一人者になることによって、ホプキンズは、シュリッツは本当に最も純粋なビールであると国民全体に確信させたのです。
それ以上に大切なことに、シュリッツがその主張をしたことによって、ライバルの醸造所は純度に対する主張をすることが出来なくなったのです。
お分かりであるように、製品には何の変化もありません。唯一の変化は物語でした。マーケティングへのコア・物語の注入であったのです。
最終結果はあっという間に、シュリッツはアメリカで5番目の売れ行きから、ナンバーワンに飛躍したのです。
このように物語の力は絶大です。
なので、ぜひあなたも独自の物語を見つけてください。それをあなたのマーケティングや広告で使えば、結果は明らかです。
シュリッツ・ビールの例が示す通り、あなた物語は大きなお金をあなたにもたらします。
なぜかというと、物語は多くの人の心を惹きつけ、たくさんのファンが味方につくからです。
物語に共感し、感化され、交換を抱き、親しみをあなたに対して感じるようになります。
だから商品を売ればどんどん売られていき、さらに「それ、売ってください!」と言う人があなたの前に列をなし、いつでもどこでも大盛況という状況を創り出せるのです。
ここ最近言われることでもありますが、人はスペックでモノを選んでいません。
売っている人・作っている人の「人」で選んで買っているのです。
機能が優れているとか、役に立つとか、ラクに儲けられるとか、そんな視点で選んではいません。
あなたがモノを売っているのなら、あなたから買ってくれた人は「あなた」という人で選んで買ったのです。
物語があると、「あなたが言っているから」という理由で、どんどんお金が入ってくるようになります。
そしてあなた物語はあなただけが語られる最高のコンテンツです。
コンテンツマーケティングとかなんとかという言葉が飛び交っていますが、「あなた物語」以上に最大最強のコンテンツはこの世に存在しません。
だからあなたが選ばれるということなのです。
あなたも物語を語ってみよう!
物語というのは、ものすごく大きなポテンシャルを持っています。 明日にも倒産するかもしれない会社を一夜にして救ったのです。 それも業界では中堅レベルでくすぶっていた会社を、です。 規模が大きい会社よりも小さな会社であればあるほど、その力の大きさはものすごいでしょう。 そして、これは会社に留まる話ではありません。 個人一人一人においても重要な要素なのです。 この機会にあなたも自分物語を作ってみませんか? これがあるかないかで、今後たくさんのお金が得られるかどうかを分けるといっても過言ではありません。 私は「とある場所」で、自分物語を公開したことがありますが、その効果は絶大でした。 たくさんの方からお声をかけて頂き、励ましの言葉も頂きました。 この「自分物語」の効果をまざまざと実感したのです。 あなたにも、ぜひこの効果を実感して頂きたいと念願しています。 ぜひ、自分物語を作ってみて下さいね。
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