とり胸肉ともやし。
この二つの食材について、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。わたしは主婦になるまで、とり胸肉は硬い、もやしは栄養がないと思ってきました。
ところが、現在、この二つの食材によって我が家の家計が支えられていると言っても過言ではありません。
わたしが主婦になりたての頃、一ヶ月の給料から保険料などの諸経費をひいた、一日に使える生活費(食費以外の消耗品などの雑貨を含む)を計算してみたことがありました。そして、出てきたのが1400という数字。1400円です。5キロのお米一袋を買ってしまったらおしまいの、とんでもない数字です。親元で暮らし、日々お惣菜やお菓子をとくに考えもせず買っていた独身時代がいかに贅沢だったかということですね。
日々、どうしてもかかるのは食費です。田舎に加えて車も持たないわたしは、結婚祝いで買った電動自転車で町のスーパーを西へ東へ奔走することになりました。
はじめの頃、どうしても1400円の生活ができず、財政は赤字がつづいていました。赤字分は仕方なくわたしの貯金から補っていましたが、このままではいけないと思い、食費の見直しにかかりました。
レシートを見てみると、野菜と並び、人間の健康維持にかかせない肉や魚の高いこと高いこと…。ふたり暮らしとはいえ、大食いの夫が居ればそれなりにかかります。なんとか肉や魚の経費を減らせないだろうか。わたしは考え、そこで見つけたのがとり胸肉でした。
スーパーのお肉コーナーで1円でも安い肉を、とウロウロしていたところ、もも肉と間違えて手に取ってしまったのがこのとり胸肉。
もも肉ばかり食べてきた人生でしたが、よく見れば100gあたりの価格がもも肉に比べびっくりするほど安いではありませんか。思わず購入してしまいました。
とはいえ、まったく調理方法がわからなかったので、近所に住む栄養士の方に連絡をとり、とり胸肉のレシピを教わりに行きました。あまり行動派でないわたしですが、お金がないと、人間、生きるため積極的になにかを学ぼうとするようです。
ここで、そのとき栄養士さんの教えてくれたとり胸肉のレシピをふたつお話したいとおもいます。どちらもお金がないとき、非常におすすめです。
・とりハム
初心者には難しい料理なのかと思いきや、実はまったく逆。とてもかんたんです。
はじめに、買ってきたとり胸肉をよく洗い、キッチンペーパーで軽く水を吹きとります。肉の裏表に塩こしょうをふりかけ、皮のほうを下にして鍋に入れたら、そのまま蓋をして、約80℃の低温で約45分〜50分ほど蒸します。これだけです。蒸している間は、ときどき様子を見るくらいで放置していてかまいません。なんと、下準備は塩こしょうだけ。
お手軽にやわらかい絶品のとりハムがつくれてしまいます。取り出したら、熱さを冷ましながら食べやすい厚さにスライスし、召し上がってください。忙しいときにもおすすめですよ。
・チキンナゲット
コンビニで売っていますので、ついつい買ってしまいがちですが、実はかんたんにつくれます。
とり胸肉を洗ってキッチンペーパーで拭いたら、まな板のうえにのせ、包丁で肉全体を軽くたたき、身をやわらかくします。その後、フードプロセッサーがあればそれで身を細かくし、なければ包丁で、ある程度切り分けてから細かくしていきましょう。
切り身をすべてボウルに入れたら、塩こしょうをふり、たまごを割入れます。こねて手頃な大きさのまとまりに分けたら、小麦粉か片栗粉をまぶし、油で揚げていきます。揚がったらケチャップなどかけてどうぞ。お子さんが居る家庭の方、自宅でナゲットをつくるほうが、既製品を買うより保存料など化学物質を気にしなくて良いので安全ですよ。
普段料理をほとんどしない人でも、なんだか出来る人の気分にもなれるのでぜひお試しください。
さて、肉と並んで食べたいのが野菜です。わたしは昔からもやしが好きで食べていましたが、その栄養について考えたことはありませんでした。主婦になり、安さの王であるもやしを感謝の念で購入するようになってから、ふと、もやしだけでは栄養が足りずに病気になるのでは、と不安になり調べてみることにしました。
すると、なんと、もやしは栄養に のエリートだったのです。
もやし生産者協会のホームページによれば、とくに素晴らしいのが大豆もやし。必須アミノ酸を多く含み、たんぱく質はもちろん、葉酸まで含まれているではありませんか。
もやしっ子なんて言葉がありますが、当のもやしはとても優秀のようです。茹でるときに肝心なのは、ざるに入れて洗ったあと、少量の水で蒸しあげること。そうすればもともともやしの中にあった水分が飛び、栄養が溶けてしまわずにすみます。また、緑の野菜との相性もよいので、その日安売りしている緑野菜といっしょに炒めるのもいいようです。
お金がないときはもやしに限りますね。
安いスーパーをあちこち行き来していたとき、参考にしていたのがチラシです。
新聞に挟まっているスーパーの安売りチラシを見比べていて気づいたことは、一色刷りのチラシにある値段の方が安いことです。必ず、とは言えないのですが、多くはカラー印刷のものより、一色刷りのほうがお得商品が載っているようです。
お金がなく目を皿にして見ていた
おかげでしょうか。
思わぬラッキーもあるものです。
まとめ
お金がないから美味しいごはんが食べられない。それが嫌で、わたしは動きました。 たしかに、お金がなければ高級な食材には手が出せません。けれど、それに替わるものはないか考えることは出来ます。 お金がないときにも美味しいごはんは食べられます。きっと、調べればレシピはもっと見つかります。お金がないときのごはんに大切なことは工夫とひと手間です。
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